エンジニアチームを作る方法 (Startup School 2018 #16, Ammon Bartram and Harj Taggar)

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Geoff Ralston
会社を創るとき、事業を進めるにあたって会社を成功に導くチームを育てること以上に専念すべきトピックはありません。

TriplebyteのHarjとAmmon、YCの卒業生ですが、彼らが今日の時代、チームのおそらく鍵となる部分である、エンジニアリングチームの構築について話をしてくれます。だから、彼らを温かく迎えてください...Harj、始めますね?Harjさんです。

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Harj Taggar

さて、みなさん、私たちを招いてくれてありがとう!

私がHarjです。Ammonと同様に、Triplebyteの共同創業者の一人です。以前、私はY Combinatorのパートナーでした。そして、Y Combinator を卒業し、初めて投資ラウンドの資金調達をした後、みんなが抱えている第一の問題が採用、特にもっとも難しい挑戦であるエンジニアの採用問題であることに気付いたことがTriplebyteを始めるきっかけとなったインスピレーションの一部になりました。

そして、エンジニアが新しい職場を見つけるために利用する採用マーケットプレイスであるTriplebyteでの作業を通じて、Ammonと私は、エンジニアを雇う際に役に立つ大量のデータを収集しました。私は個人的に企業側と時間を過ごして、彼らが、Triplebyteを最大限に活用してエンジニアを見つけるための戦略を考える手助けをすることに集中してきました。

そしてAmmonは、エンジニアをどう評価するかについての詳細を熟考することに多くの時間を費やしました。皆さんは、どのようにしてエンジニアリングスキルを評価し、「彼は優秀なエンジニアだろうか、否か。」という疑問に答えを出します。

ということで、私たちは、ここで皆さんにそのことについて話をし、分割統治戦略をお見せしましょう

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私たちがお話しするつもりの4つの主題は、どこでエンジニアを探すか、いつ採用担当者を使うことを考え始めるべきか、これらがまず私が最初に話そうと思っていることです。

その後、テクニカルスキルを評価することについて話しますが、それはAmmonが担当します。そして、実際に誰かを皆さんのチームに投入する、オファーやクロージングの過程について話すことで話を締めくくります。

採用は大変

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そのいずれかを話し始める前に、一つ警告させていただきたいのですが、誰かを採用するということが実に大変であるという事実を知る心の準備ができているようにと願います。それは多くの理由のために非常に痛みを伴うプロセスですが、今から詳しく説明します。

採用は時間がかかる

最初の理由は、とても時間がかかるということです。素晴らしい人材に皆さんと話をすることを納得させるに至るだけでも時間がかかります。

ご承知のように、創業者にとって時間は非常に希少な資源です。修正すべきバグがあり、営業があり、契約を結ぶべき顧客がいて、様々なことが同時進行しています。

そして、採用は、一番の急務のように感じられることはありませんし、いとも簡単に先延ばしにされ、押しやられてしまいます。しかし、あまりにも長い間そんな調子であれば、スケールアップできないでしょうし、スタートアップを育てることもできないでしょう。他の誰かが現れて、それを行い、市場をかっさらっていくでしょう。

採用は反復作業が多い

二つ目の理由は、採用は多くの反復作業を必要とすることです。

実際にTylerがプレゼンテーションをしている間、私は営業と採用の間に多くの類似点があることについて裏で Geoffと話していました。実際に営業と採用、そしてスタートアップ創業者としてみなさんが行っている資金調達と、ほかのたくさんのことに多くの類似点があります。その大部分は、実質的に常に何かを売り続けているということです。

Tylerが指摘したように、売ることには反復作業がたくさん含まれています。だから、だれかを採用するに至るまで、たくさんのメッセージのやり取りをし、何度ものコーヒーミーティング、何度もの電話でのやりとりや面接があって、それらのほとんどが行き止まりになって、完全な時間の無駄に終わることになるでしょう。しかし、続けなければなりません。

採用は断られる

そして最後にはひどく失望するでしょう。必然的に、みなさんの成長目標に到達するのに力を貸してくれる完璧な適格者になれただろう、本当に欲しかった人材に断られてしまいます。最終的に、彼らはもともと大企業での快適な仕事を離れて、みなさんの刺激的だけど危険なスタートアップに加わることには始めからそれほど真剣ではなかったことが判ってしまうのです。

ですから心の準備はしておいてください。

採用のファネル

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採用プロセスの構築について深く考えているなら、お勧めするのは、それは3つの部分から成るファネルをつくるようなものだと考えることです。

ファネルの上部には、ソーシング、つまり適格者になりそう人を見つけます。第二部分は、スクリーニングで、それは「この人物を採用したいか、否か?」という問いに答えることです。そして、ファネルの最後の部分は、クロージングです。採用条件を提示し、それを承諾してもらいます。

候補者のソーシング

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採用ファネルの最上部を構築するためのいくつかの戦略についてから話し始めましょう。

エンジニアを見つける場所

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これらは、私がみなさんにお勧めする、エンジニアを雇うために見るべき5つの場所です。それぞれの長所と短所について話しましょう。

パーソナルネットワーク(個人的人脈)、採用マーケットプレイス、LinkedIn / GitHub、求人掲示板、そしてミートアップです。これらのそれぞれを最大限に活用する方法について説明します。そして、このリストはランク付けされていて、言い換えれば、みなさんの注意とエネルギーのほとんどを集中すべきだと私が思うものが上位で、その必要度が最も低いのが最下位に並んでいます。

個人的なネットワーク

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ですので、パーソナルネットワークから始めましょう。

私の意見では、特に起業早期で、まだ採用経験がほとんどないなら、個人的なつながりが人材を探すのに最適です。その理由は、誰かを雇いたいかどうか決めかねているとき、みなさんは基本的に2点について自問しているからです。

一つ目は、この人物は、会社が彼に要求するスキルを持っているか。そして二つ目は、この人物と一緒に、自分自身、個人的に仕事ができるか。

大企業なら、最初の問いの答えだけに焦点を当てることができます。だって、十分大きくて従業員も十分いてチームも十分あるので、どんな人物とも効率よく働けるようなチームがひとつくらい、どこかにあるだろうからです。

しかし、小さな企業では、そうはいきません。誰かと効果的に働くことができるかどうかは、皆さんの企業の成功を左右する大きな決定要素です。早い段階で雇う人物を間違えると、会社をつぶすこともありえます。

だから、以前一緒に働いたことのある人物か、自分が信頼している人といっしょに働いたことのある人物を雇うと、一緒にうまくやっていけないというようなリスクは低減します。そしてそれは起業初期のうちには十分に考慮すべきです。

多くの人は断られるのが怖くてパーソナルネットワークをうまく使えていない

恐らくやや分かり切ったアドバイスのように聞こえるでしょう。だけど、それでも私は創業者が求人募集する際に自分のパーソナルネットワークを効果的に使っていないことが多いことに驚いています。

そして、私はこれには2つの理由があると思っています。一つ目の理由は、創業者が、雇うことができそうな人物を徹底的に検索するための方法を利用していないことです。そして二つ目の理由は、創業者が実際に(仕事ができそうな知り合いに)訪ねないことです。それは、結局、友人に断られることを恐れているということです。

実際に、赤の他人から拒絶される方が、親友に自分の会社に入ってくれと頼んで、「うーん、そのアイデア、イマイチだなぁ」と言われるよりも幾分ましです。また、もしもスタートアップがうまくいかなかったら、自分たちの友情がどうなるかも心配です。知らない他人に対してよりも個人的な知り合いに話をする時の方が、そのようなことがいろいろと気になります。

しかし、実際には腹を括って話すべきなのです。スタートアップを成功させたいなら、知り合いの中から人材を選ぶことは非常に価値のあることで、その知り合いに入社を懇願するべきです。

厳密なプロセスに従って声をかける

ここで厳密なプロセスに従うことをお勧めします。雇えそうかどうかにかかわらず、皆さんが知っている素晴らしいエンジニアの名前をすべて挙げてリストを作成することから始めてください。採用可能かどうかは実のところ全くとるに足りないことです。彼らがもし1億ドルで会社を売却したばかりであっても構いません、彼らをリストに入れてください。

それから、そのリスト上のすべての人に実際に会うためにメッセージを送り、かならず彼らに自分の企業に入ってくれる気がないか尋ねてください。どんなにそれがクレイジーで、あり得ないことだと思っても、必ず懇願してください。

彼らがノーと言ったり、躊躇しても、彼らの不安を少し和らげて、「一度でいいからうちのオフィスに立ち寄って、僕らがしていることを見てくれないかい。」と言ってください。オフィスが自宅であっても、まったくかまいません。少なくとも彼らに皆さんが今までやってきた何かをみせるまでは、押し続けてください。

彼らを説得することに取り組んでください。それがうまくいかなくて、彼らがノーと言い、それが本当のノーであれば、彼らに、彼らが自分の立場であれば、だれを雇おうとするだろうか聞いてください。リストを作成し、またまったく同じプロセスを繰り返します。

このプロセスは、決して終わりません。例として、私は、まだこのプロセスを日常的に行っているスタートアップの、いや、もはやスタートアップではないですね、会社の創業者たちを知っています。

これはちょうど皆さんがスタートアップの創業者として自分の肝に銘じておかなければならない重要なことです。みなさんの会社が成長し、チームを作り始めるにつれて、チームのパーソナルネットワークを活用し始めたくなります。

チームイベントを開催する

そして、そうするためにお勧めしたい方法は、チームイベントです。そこでみんなが潜在的な人材発掘をブレーンストーミングします。

これは、一般的にsorting partyと呼ばれています。これを行うに当たってのお勧めの方法は、みんなを一堂に集め、共有のスプレッドシートを送信し、新しく採用する人物に望む役割を説明します。

もしもそれがエンジニアリングの役割であれば、どのような人材を探しているのか、誰が実例の候補者で、皆さんが願う候補者のスキルと資質が何かを詳細に述べます。そして、文字通り誰もが自分の時間を30分から45分割いて、各自のLinkedInやFacebookあるいはその他にログインし、知り合いの中から会社の要求に適合しそうな人物について考え、その名前をスプレッドシートに打ち込んでいきます。

そうした後、例えばTriplebyteでは私が実際にそこに名前が載った人物が良い候補者のようかどうかにかかわらず、一人ひとり個人的にフォローアップをしていきます。そして、私たちはこうやっていくつかの本当に素晴らしい採用を成立させました。この方法は本当に本当にうまくいきます。おまけに、それをちょっとしたお楽しみにすることもできますよね。だから、週の終わりに、金曜日の全員参加ミーティングの前にそれをやります。

食べ物や飲み物を用意し、これを奨励するためにチームへの紹介ボーナスを提供することもできます。必ず皆さん自身のパーソナルネットワークを使って、抜かりないプロセスに沿って、知り合いに懇願し、会社の規模が大きくなるにつれて、従業員チームの個々のパーソナルネットワークも利用するのです。

採用マーケットプレイス

パーソナルネットワークをすべて使い果たしたことが確かになったら、もし私だったら次に人材を探し始めるだろう場所は採用マーケットプレイスです。

採用マーケットプレイスは実のところ、比較的新しいものです。LinkedInやGitHubを検索するといった従来の方法を使ってエンジニアを雇うことが難しくなってきたので、この数年間で、より一般的になってきました。その詳細をこれから話します。

私の思うところでは、採用マーケットプレイスは実際多くの点で、出会い系サイトのように機能しています。エンジニアも企業も自らのプロファイルを作成し、両者が自らの最高の宣伝をするというものです。メッセージを交換し、実際に会ってみる価値があるかどうか推し量ります。そしてすべてうまくいくと採用成立となります。

市場のダイナミクスは、しかしながら、素晴らしいエンジニアリングの才能の需要がはるかに供給を超えるようです。

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だから、一般的に、最初に候補者に働きかけることにおいては、企業側がはるかに積極的です。候補者が複数の問い合わせを受け、候補者、またはエンジニアがどの企業と話をしたいかしたくないかを選ぶ側です。

特にアーリーステージで、採用マーケットプレイスを使用することの大きな利点は、マーケットプレイス上のほとんどの候補者が積極的に今すぐ移る企業を探しているので、非常に迅速に誰かを雇うことができるということです。あっという間に候補者と電話通話し、ピッチングを開始することができます。クロージングプロセスを上手くやれると、創業者として採用に費やす時間を大幅に減らすことができます。それはいうまでもなく素晴らしいことです。

けれども、(マーケットプレイスの)難点は、非常に競争率が高い傾向にあることです。エンジニアは、同時に複数の企業から接触を受けています。だから、採用を実現したいなら、非常に効果的に、候補者に一緒に働きたいと思わせることができないといけません。

そして二つ目は、非常に高くつくこともあるということです。ほとんどのマーケットプレイスは、採用ベースの料金体系で、初年度の給与の15~〜20%ということもあります。リクルートエージェントよりは安いですが、アーリーステージのスタートアップにはかなりのコストです。

Triplebyteは採用マーケットプレイスですので、私は明らかに偏った見方をしていますが、まあ私の意見では、会話の中で、少なくとも私たちが顧客にピッチしているとき、その中で出てくる3つの主なものは、Triplebyte、Hired、Vetteryだと思います。試してみてください。どれも無料で利用開始できるので試してみてください。Triplebyteではより優れた候補者を確保することによって他から差別化しようとしています。

そして、我々はTriplebyteを通じて企業の面接を受ける候補者の何パーセントが企業からのオファーを受けるかによってそれを評価します。そしてそれは候補者が他のソースを通してオファーを受ける割合の約2倍です。

一般的な注意事項として、採用はファネルであり、ファネルを自動化しているので、候補者の何パーセントがファネルの各ステップを通り抜けているのかに注意を払う必要があります。アーリーステージにいる間は、候補者がそれほどたくさんいないだろうから、あまり科学的にはなれません。しかし、そのデータを取り始め、採用を考えるときの習慣に取り入れてください。

LinkedIn と GitHub

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皆さんにお勧めする第3のソースは、LinkedInとGitHubです。これらは、事実上、世界最大のエンジニアのオンラインディレクトリです。そして、大企業で行われている採用のほとんどは、LinkedInかGitHubに登録しているエンジニアで特定のキーワード条件に合う人物を見つけ、彼らにコールドメッセージを送信するテクニカルリクルートチームを介して行われます。

そして彼らは大量にアプローチします。テクニカル採用担当者は1日に100を超えるメッセージを送り、返答を2、3通もらえることを期待します。そして、特にここ数年の変化は、テクニカル採用担当者が増えて、これらのプラットフォーム上で発信されるメッセージ数も増えているので、返答率が全体的に落ちてきたことです。

つまり、特にアーリーステージのスタートアップにとっては、興味を示してくれる候補者をほんの数人得るために大量のメッセージを送信することで、多大な時間がとられることになるということです。

ターゲティングしてメッセージを送る

だから、私の意見ですが、みなさんがこれを上手く使うには大企業のリクルートチームがやるようなハイボリュームアプローチではダメです。かわりに、実際にだれかのLinkedInのプロフィールの詳細を隅々まで読んだり、かれらの GitHubsを通して彼らがやってきた仕事の詳細を見たりして、調査に時間をかけることが大切です。

そして、パーソナライズされた、ターゲットを絞ったメッセージを少数送信し、メッセージを送信するときに、なぜその受取人が特に自分の会社に適しているかを強調し、彼らに皆さんが彼らのプロフィールを読み、個人として彼等に興味をもっているということを明確に示す必要があります。スパムメッセージとは真逆ですね。

しかし、メッセージがものすごく長くなければならないという意味でもありません。やはりメッセージは短く簡潔にすることをお勧めします。重要なのはみなさんが彼らのプロフィールを読んだという証拠があることです。ここでの最後の注意は、メッセージではなくて電子メールを送ることです。

月間約120ドルですが、LinkedInRecruiter LiteにサインアップするとConnectiferにアクセスできるようになります。これはChrome のプラグインで、Linkedin プロフィールから電子メールアドレスを簡単に引き出すことが出来ます。メッセージよりも、電子メールを通じての方が返答率が高いことに気づくでしょう。だから、必ず、必ず電子メールにして下さい。

公募や求人掲示板

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私がエンジニアを探すだろう4つ目の場所は公募や求人掲示板です。スタートアップだとStack Overflow jobsとAngelList が主要になります。Hacker News jobsは YC 企業しか使えないからここには加えませんでした。

けれど、Hacker News jobsはものすごく質の高いエンジニアを抱えていることにおいてユニークですし、もしこれがエンジニアのソースとして独立したものだったらこのリストの第2位に位置づけたいところです。

概して、求人掲示板は量が質を上回っているという問題を抱えています。ですので長所はそれらのいずれかに求人広告を出すのに時間をたくさんかける必要がないことです。欠点は、応募者のほとんどが必要な能力を持っておらず、後で時間を失うこともあることです。

実際にソフトウェアエンジニアでない人からの応募だってたくさん受けるでしょう。優秀な応募者を一人か二人見つけるために、履歴書と求職の申し込みを全て読むのにものすごい時間がかかります。したがって、リターンを最大化し、優秀な応募者の数を最大化させるために、求人情報をユニークで面白いものにすることに力を注ぐことをお勧めします。

そして、ほとんどのインターネット上の仕事内容の記述は、採用あるいはマーケティング部門の誰かによって書かれていることを覚えておいてください。それらは定型言語が使われていて、エンジニアに特にアピールしそうにありませんよね。だから、スタートアップの創業者として、募集広告に自分のパーソナリティーを少し、ためしに出してみてもいいのです。

なぜ、その会社を始めたのか、なぜその使命にわくわくしているのかという個人的なストーリーを一人称で書いてみるのもよいでしょう。興奮と情熱を織り交ぜてください。他に試してみる価値があるのは、文化について何かユニークなことがあるか、です。

皆さんが直面している技術的な課題や製品の課題について何か特別なことがありますか。詳細であればあるほど、目立ちます。だって、大企業がどんな仕事を任せたいのかを話すときは非常に一般的で曖昧であるのが普通ですから。

ミートアップ

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これから話す最後のソース(人材の源)は、実際の物理的で小規模なオフラインイベントです。これらが特に効果的だろうとは思っていません。どちらかというと大博打です。数字的にもお勧めできません。小規模なオフラインイベントでは出席者の数は大きくないし、実のところ、積極的に仕事を見つけるためにというよりも、ただで飲み食いするために集まっていることがほとんどです。だから、新しい職場を探していて、且つ皆さんの会社についてわくわくしている本当に質の高い候補者を見つけることはありそうにないのです。

そして、このオフ会を成功させるためには、皆さんも見知らぬ人々に話をして彼らを納得させることにとても長けている必要があります。小規模なオフラインイベントを通じて成功を収めているスタートアップ創業者を知っていますので、これをリストに加えましたが、その数も頻度も少ないです。

もしもこのアプローチを試してみるなら、技術系のイベントに絞ることをお勧めします。つまり私が言いたいのは、人々がノートパソコンを持参して集まり、物事に取り組む地元のClojureプログラミンググループは、Dreamforceに行くよりも、エンジニアのより良い供給源であるようだということです。

最後に、もう一つ出来る事は自分のオフィスで小規模なオフラインイベントを開催することですね。そして、そのオフラインイベントをパーソナルネットワーク採用と組み合わせて、それを、エンジニアである友人や、そのまた友人のエンジニアにオフィスに来てもらうための口実とすることが出来ます。

Triplebyteでは、例えば、私たちのエンジニアの一人は狂信的なEmacsユーザーで、彼は私たちのオフィスでベイエリアのEmacsのオフラインイベントを開催しています。そして、それは一種の...それは、今のところ採用には結びついていませんが、将来のある時点で貴重な存在となりうるすばらしいエンジニアたちとであい、ネットワークを構築するための良い方法です。だから、確かに検討する価値があります。

採用担当者の利用

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さて、いまから、皆さんがいつ採用担当者(リクルーター)を利用することを考える必要があるかについての話をします。

実は、技術系の採用担当者をいつ雇う必要があるかに関しての鉄則はありません。私は、従業員10人未満の企業が採用担当者を雇ったり、従業員数が50人以上になるまで待った企業も見てきました。それは一種の...これらは、いつ皆さんがリクルートの専門家を雇うべきかについての私の意見であり、経験則としてこれらを扱います。

少なくとも一人を雇った後に採用担当者を雇う

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まず第一に、どんな力量の採用担当者であろうと、それを雇うことを考慮するのは、少なくとも最初のエンジニアを雇った後にするべきだと思います。

その理由は、一般的なスタートアップのアドバイスがここに適用されると思います。ひとつは一般的に言って、誰かを採用するとき、その仕事を少し自分でやってみるといいです。そうすると難しさを痛感し、理解できます。

そして、外に出て採用担当者を雇う前に、特に自分のスタートアップにおいて、採用担当者が役割りを上手く果たすのに必要なことの詳細が理解できます。詳細をよりよく評価することが出来て、自分自身がリクルートの難しさを感じるとき、自分の会社に会う採用担当者を正しく選ぶことができると思います

そして、第2の理由は、それは営業のようなものということです。外に出て、ピッチを行い、人を自分の会社に入るように説得するのは本当に良いことです。どんなメッセージが効果的で、どんなメッセージがそうでないかが自分で分かるようになります。スタートアップ創業者として、皆さんは常に何かを売っていて、いつ何時素晴らしい従業員になりうる人物に出くわすかわからないからです。

すでにエンジニアを説得、勧誘するためのピッチを練習してきたなら、それを実践する準備はできているでしょう。だから私は、テクニカル採用担当者に任せてみる前に、初めての従業員は必ず皆さんが自分自身でリクルートすることをお勧めします。

第二に、良い採用のリズムを保ってほしいと思います。採用担当者を連れてくる前に、今後6ヶ月かそこらの間に、エンジニアを一月に一人ほど雇ってください。でないとやるべき仕事がかなり早くそこをついてしまうでしょう。

そして最後に、経験則として、もしも皆さんが自分の時間の50%以上を費やして、調査や、先ほど述べたこと全部ですが、最初の電話連絡をとったり、スクリーニングをしたり個人面接に来てもらったりしているなら、50%以上の時間をとられるようになったときが、おそらく助けを求めることを考えるときです。50%は採用に費やしたい大体の時間だからです。

採用担当者のタイプ

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採用担当者はざっと3タイプあります。

時間単位で支払う契約採用担当者がいて、かれらはLInkedin上のコールドメッセーから最初の電話スクリーニングまで、何でもやってくれます。

企業内採用担当者がいます。それはチームの一員としてフルタイムで働くテクニカル採用担当者です。

そして、最後は代理店です。代理店は本質的に、Linkdinやその他に登録しているエンジニアにお金を支払い、彼らの利益書を出来るだけ多くの企業に送りだす営業マンのチームです。そして彼らが送った履歴書から企業が採用を決めたとき、その被採用者の初年度の給与の25〜30%を手数料として企業に請求するのが普通です。彼らのサービスは普通とても行き届いていて、皆さんが目当てのエンジニアに接近できるよう、一生懸命情報をくれますが、彼らはその情報をほかの企業にも同時に送っています。

最初は契約雇用で募集だけを依頼する

私のお勧めは、皆さんが助けを、あるいは採用担当者を呼ぶ時期だと感じる時点で、採用担当者を契約雇用で利用する事からはじめ、彼らには募集部分だけに集中してもらうことです。Linkedin やGitHub上のエンジニアたちに接触を図ることだけに集中してもらってください。

そして彼らが皆さんにもたらす主なことは、皆さんのカレンダーを有望な候補者との電話面接のアポでいっぱいにすることです。次に、皆さんがピッチングや説得をおこなうのです。

自分ひとりで手に負えなくなった時点で、私なら、フルタイムの企業内採用担当者を雇うことを考慮します。それから彼らにピッチコールのトレーニングをします。彼らは調達と最初の電話連絡をして、皆さんのためにオンサイトでの面接を設定します。

採用計画のまとめ

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まとめますと、私のスタートアップの採用計画です。もしも私が、エンジニアチームを作ろうとしているなら、パーソナルネットワークを使い切ることから始め、人々をランチやコーヒーに誘って、懇願します。

第二に、採用マーケットプレイスでの実験。皆さんにとっての利用価値はどれだけ上手く自分の会社を売り込むことが出来るかによって変わります。ここで採用をしなくても、実際のエンジニアと候補者を相手にピッチングし、自分の会社の何が聴衆に共鳴するのかを知る貴重な経験を積むでしょう。

第三に、LinkedInやGitHub上のエンジニアへパーソナライズされ、ターゲットを絞った接触をすることと、それらのメッセージを非常にパーソナライズ化する事に時間をかけてください。そして最後に、求人掲示板やオフ会や誰かに実際にあってみることを、そこから採用が成立することを期待せずとも、将来役に立つかもしれない普遍的なパイプラインを構築しているバックグラウンド・プロセスを実行していることだとみなしてください。

第一部の終わりです。エンジニアの専門学校を選別し、評価する方法について今からAmmonが話をします。それから、私が戻ってきて、オファーとクロージングの話で締めくくります。

どうやってエンジニアをスクリーニングするか

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Ammon Bartram

すばらしかったです。ありがとう、Harj。私がAmmonです。私はTriplebyte での Harjの共同創業者で、その以前は、Michal Seibelと一緒にSocialcamをはじめ、そしてTwitch がアーリーステージだったときにそこで雇われていました。

私は、スクリーニングプロセスについてだけお話しようと思っています。それでは、どのように自分の会社内で優れたエンジニアを識別するか。

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ここで最初の質問は、皆さんが何故これらのことすべてについて私を信じるべきかということです。

一つの答えは、私が面接をたくさんやってきたということです。Triplebyteを立ち上げてから、個人的に1000人以上のエンジニアを面接してきました。しかし、より良い答えは、Triplebyteがかなり特殊な視点を持っているからだと思います。

私たちは、候補者が複数の異なる企業での面接をどのように受けているか見ることができます。私たちは、同一候補者が複数の企業でどのように受け答えしているかを知ることができ、それにより、ほかの誰も持っていないデータセットを得ることが出来ます。そのデータが今日、私が皆さんにお話しするアドバイスの出処です。

採用プロセスの全体像

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本題に入る前に、ほとんどの企業が使う基本的な採用プロセスについてお話したいと思います。これは実際にかなり標準化されています。だから、おそらく、ハイテク企業の95%が候補をスクリーニングするためにこれらの基本手順を使っています。

まず、履歴書審査。求職者は企業に履歴書を送って応募し、採用担当者がその履歴書を見て、その企業に適合する人物でありそうか判断します。そして、採用担当者のコール。これは通常、採用担当者との30分間の電話面接です。応募者のバックグランドを聞き出し、文化的な適合性を判断し、応募者が自分の会社に関心をもってくれていることを確認してください。

そして、テクニカルな電話スクリーニング。これはエンジニアとの30分から1時間くらいの審査で、通常プログラミング問題をひとつ解決します。これは Fizz Buzz テストみたいなものかそれよりも少し難しいこともあります。多くの場合、この時点では、ある種の同期テキストパッドを介して行われます。

その後、これは任意ですが、宿題プロジェクトを出すこともできます。応募者が自分の自由な時間を使って完成させる実際のプロジェクトで、評価のために提出されます。そして、最終的にはオンサイトでの面接です。

応募者がオフィスにやってきて同社のエンジニアと一時間のセッションを3~6回行い、個々の問題を解決していきます。そして、最後に決定会議。通常は応募者が帰宅した日の翌日、その応募者に面接した者全員と採用担当マネージャーがひとつの部屋に集まって各々の見解について話し合い、ひとつのグループとして、採用または非採用の決定を下します。

プロセスの統計

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これに関するいくつかの統計があります。企業は応募した全エンジニアの2〜8%へオファーを与えます。しかし、興味深いことに、採用プロセスのどの段階で応募者が落とされていくかは、企業によって大きく異なります。

応募者の75%が文化適合性をみる最初の電話面接の段階で落とされる企業があります。ほとんどすべての応募者が最終面接まで残り、そこでやっとスクリーニングが行われる企業もあります。採用されたエンジニアの95%は上手くやっていきます。

それは、つまり、テクニカル採用の約5%が、数ヶ月以内に誰かを解雇する結果に帰結するということです。

すべての面接に受かるエンジニアはいない

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候補者の側からみると、面接の成功率が分かれています。スキル別で最上位のトップ数パーセントにはいるプログラマーは殆ど面接後にオファーを受けます。しかし多くのプログラマーは大体中間点に位置していて、受けた面接の15〜30%がオファーに続きます。

興味深い点は、すべての面接に受かる人なんていないということです。面接を受けるたびに採用のオファーを受けるような幻のエンジニアは存在しません。

スクリーニングの難しさ:ノイズ

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これは私が面接プロセスを設計する際の大きな課題であると思うことで、

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矛盾です。面接プロセスにおけるノイズです。

どういうことかというと...皆さんが行う面接は基本的に、再現可能で、意味深いものですか?もしも同僚や従業員、昨年に面接を通過したすべての人たちを再面接したとしたら...それらの人々に再面接することができれば、再度合格する人はどのくらいいるでしょうか。

それはかなり怖い質問ですが、興味深いのは、私たちはこの事に関していくつかのデータを得ることができたことです。

評価者の評価がバラバラ

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何をしたのかというと、Triplebyte登録企業のすべての面接官間での「評価者間信頼性」と呼ばれる統計値の算出です。

それがなにを意味するかというと、それはそれぞれの面接官が、どの候補者がベストかについてどの程度合意するかを図る統計的尺度です。それは0から1の尺度で、0は合意しないことを意味し、もしくは偶然による無作為のデータに現れる合意の量で、そして1は完全な合意を表します。

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そして、結果は0.1をわずかに上回るだけの合意でした。

第一のポイントは、それは明らかにそれが完全な合意よりもまったくの不合意にはるかに近いことです。

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比較対象としてオンライン映画レビューのデータセットに関して同じ統計量を計算しました。そして、わかったことは、合意の尺度は、ほとんどおなじだけれど、実際にはわずかに高いということです。

だから、面接官はNetflixの視聴者がどの映画が最高かと合意しているのとほぼ同じ割合で、どのエンジニアが最高かと合意していることになってしまいます。それは怖いですね。

面接は基本的にノイズを伴いますが、データによると、それはほとんどの採用マネージャーが思う以上のノイズでいっぱいであることがわかります。

それでもなぜ面接を行うのか

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そこで最初の質問は、それでは一体なぜ、面接を行うのか?面接がノイズだらけなら、なぜ行うのでしょうか?なぜ、エンジニアをスクリーニングするために試用期間のようなものを利用するだけでは十分ではないのでしょうか?

私はこれは実際に素晴らしいアイデアだと思います。これは、ほぼ確実にはるかに...もしも一週間、応募者と一緒に働くことができれば、3時間の面接で出来るよりと彼らが良い従業員になれるかどうかより確かに判断できます。

問題は、ほとんどのエンジニアが実際に試用期間を経る事を望んでいないということです。Triplebyteでこのことに関して調査をしましたが、試用期間を受け入れても構わないと思うエンジニアはわずか20%しかいないことがわかりました。

そして、実際にはこれは逆効果です。最高レベルのプログラマーのほとんどは、スタンダードなテクニカル面接の方を好む80%の側に入っています。だって、その方が時間をとられず、手っ取り早いですから。

だから、私はトライアル採用が優れた選択肢だと思いますし、みなさんもオプションとしてそれを提供することができますが、もしも優れたプログラマーを怖がらせて追い払いたくなければ、スタンダードなこれまで通りの面接のプロセスを実行する必要があります。

ノイズを下げるためのアドバイス

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今日、お話しするのは、従来の面接でノイズを低減させる役に立つ特別なアドバイスです。

7点、挙げます。

どのスキルが重要なのかを決める

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ひとつめ、面接でノイズを低減する最初の方法は、みなさんの会社のためにどのようなスキルが必要かを決定することです。

プログラマーが何に優れているかは、いろいろです。例えば、非常に生産性が高かったり、或いはゆっくりで、慎重で、適切で十分なテストを行いバグを起こさないように徹底するプログラマーがいたりするわけです。

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数学とコンピュータサイエンスに精通している人もいれば、Linuxカーネルの内部やリアルタイムオペレーティングシステムなどを使ったスケジューリングに関する深い知識を持っている人もいるかもしれません。

担当者が勝手に質問を決めることがノイズの原因

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みなさんが創業者としてこれらのうちのどんなスキルが自分の会社にとって重要かを決定しなければ、面接官が皆さんの代わりにそれを決定しようとします。

それで、面接官が自分勝手に面接で尋ねる質問を考え、それが皆さんの会社に重要なことであるかどうかにかかわらず、それらの質問に上手く答えられない人を落とすことになるでしょう。

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これが実際の面接におけるノイズの主な原因です。エンジニアは皆、自分が最も知っていることが自分が知りうる最も重要なスキルだと言う偏った考えを持っています。そして、何を探すべきかについて上からの明確な指示がなければ、候補者のスキルは皆さんの会社にとって重要ではない分野だと考え、選考から外します。

どのような人が欲しいのかを自問自答する

だからここでする最初のアドバイスは、採用を始める前にこれらの質問を自問すべきであるということです。

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最初は...これらは、面接官間で最も意見の相違が見られる軸です。最初の質問は、仕事の速い反復的なプログラマーを必要としているのか、それとも徹底して慎重な人物が必要なのか?

難しい技術的な問題を解くことに奮起する人を雇いたいのか。それともユーザーのための美しい製品を構築することに奮い立つ人がいいのか?

誰かが特定の技術に、たとえばある特定の言語に秀でていることは重要か?それとも、頭の切れる人を雇って、仕事をしながら会社のテクノロジースタックを学んでもらいたいか?

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会社にとって学術コンピュータサイエンスやアルゴリズムの能力は重要なのか、それとも、それはどうでも良いスキルなのか。皆さんが候補者に必ず持っていてもらいたい何か他の特定の専門知識があるか?

決めることが大事

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これらの質問のいくつかに「両方」と答えても、まったくかまいません。採用したい人のプロフィールをたったひとつに絞る必要はありません。重要なことは、複数のプロフィールを望んでいるとしても、何が大切なのかを決定することです。そうすることで採用プロセスの残りの部分を設計することができ、的外れの分野で役に立たないという理由で人々を選考から外したりしないでしょう。

構造化面接を行う

二点目。面接でノイズを低減する第二の方法は、構造化面接を行うことです。

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これを定義するには、自由形式の非構造化面接は、面接官が採用候補者と部屋に入って、質問をして、自分の直感に従うという面接です。面接官は候補者の回答に基づいて、フォローアップを求め、その候補者がどう感じているか、会社に適している人物であるかどうか理解しようとします。

そして最後に、彼らはその面接に基づいて包括的なイエス/ノー、採用/非採用の決定をします。そして、それは、面接官がたずねる質問と評価すべき基準を用意して部屋に入る構造化面接とは対照的です。

ここで非常に興味深い点は、誰もが自由形式の面接の方が気分よく感じることです。ほとんどすべての面接官は自由形式の面接を好み、それの方がより正確だと思っています。そして候補者のほうも、尋ねられれば、そのように面接されるほうが好ましいと実際に答えます。

しかし、興味深いのは、これがこのことに関する利用可能なデータと完全に反しているということです。構造化面接の方がより予測的です。それは仕事の成功を予測するのにより優れていて、それを使わない理由はありません。我々は、皆、構造化面接を利用すべきです。

採用プロセスを一定に保ち比較しやすくする

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それが何を意味するのか、いくつかの例を挙げます。

最初に挙げるのは、皆さんが採用プロセスを一定に保たなければならないということです。つまり、面接の目的は採用候補者たちの相違点を評価することで、全員の面接を通してプロセスを一定に保たなければノイズが発生します。だから、同じ仕事への応募者全員にまったく同じ一連の質問をしない理由は全然ないのです。

私が思うに、これが余り一般的でない訳は、面接官自身がこれを退屈に感じるからで、私に言えることは「がまんしてください」だけです。それをしなければならないのです。

評価基準の定義を与えてバイアスを減らす

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構造化面接についての二つ目のポイントは、面接官に評価基準の定義を与えたほうが良いということです。

面接官を面接室に置いて、「この人物が会社に合っているかどうか判断してください」と言うのではなく、「うちの会社は、コーディングの生産性とバックエンドWebシステムの知識を重視します。だから面接官としての目標は、面接でこの質問をし、コーディングの生産性と、バックエンドWebについての候補者の知識を採点することです。」とか何とか言ってください。

このことについて、ある素晴らしい研究が実際にあります。それによると、面接官が包括的な決定を下そうとしているとき、面接中に生じうる最悪の偏見の多くが、より一層悪化します。

誰かが「この人は良い従業員のようだろうか」という包括的な判断をするとき、「昔知っていた誰かに似ているかな」とか、その人物の人種や性別が判断に影響を及ぼします。定義された評価基準を与えられているとき、面接官はそういった属性をはるかに上手く無視できます。

意思決定を統一する

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最後のポイントは、意思決定を統一した方が良いということです。これは主に大企業に適用されていますが、一人または一つのグループが、必ずすべての最終決定に関与しているほうがよいのです。

だから、面接官を決定を下す人として見るのではなく、メモを取って、候補者を基準に基づいて採点する人とみなしてください。そしてそれらのすべてのメモと基準値は最終決定を下す中央の人か中央のグループに報告されます。もう一度繰り返しますが、目標は一貫性であり、一人の人間がすべての決定を下すのであれば、一貫性を保つのはより容易いという事です。

良い質問を作り上げる

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ノイズを低減する3つ目の方法は、単に、面接の質問の質を上げることです。それについていくつかヒントがあります。

洞察が必要な質問ではなく、段階的な質問を行う

最初のヒントは、候補者の洞察力だけでは答えられない質問は避けたほうがいいということです。むしろ、彼らが解決策に向かってついて行ける、ゆるやかな傾斜のある段階的な質問をしたいものです。

一般的な考え方として、私のお気に入りの経験則ですが、「この質問の答えは明かすことができるのか」と自問してください。もしも、答えがひとつの事実だけからなっていて、それを候補者が友人を通してか、Glassdoorに載っていることを読んで事前に知ることが出来るなら、たぶんそれは質問が悪いということでしょう。

そして、その一例として、典型的な質問があります。質問は、「皆さんは階段の一番下に立っていると想像して下さい。一歩で一段上か2段上にのぼることができます。階段の一番上まで、何通りのユニークな昇り方があります?」

不思議なことに、解答はフィボナッチ数列です。誰かがそのことを知っている場合、明らかにそれが解決策です。そのことを知らないと、非常に苦労して、考え込んで、最後には訳がわからなくなってしまいます。

これが、洞察力を超えたところに答えがある悪い質問の例です。良い質問の例は、「四目並べを実装してくれますか」です。一連のステップがあって、それぞれは、比較的簡単ですが、解決策はひとつだけではありません。四目並べについて友人から10分で教えてもらえることで候補者にものすごく不当な優位性を与えるようなこともありません。

多段階問題を用意する

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ここにもう一つのアイデアがあります。ちょっと関連していますが、多段階問題を試してください。これらは、洞察力の飛躍のない問題につながる傾向がありますが、候補者はしばしば面接の中で行き詰るでしょう。たとえ、優れた候補者でさえ。

問題に複数のステップがあるなら、候補者にヒントをひとつ出すことも、一部を手助けしてやることもできます。それでも候補者自身で上手く解き進み自分の名誉を挽回しスキルを証明する余地が十分残っています。

問題がひとつの困難な塊である場合、候補者が自分で解決できず、助けを必要とするなら、候補者は、基本的にその時点で落伍したことになるか、その部分での評価が低くなります。

専門的な知識を避ける

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専門的な知識は避けたほうが良いでしょう。

だから、これは...一般的なプログラミング能力を評価することを目的としている場合は、試行やプレフィックスツリーを展開させる質問ではなく、リストやハッシュテーブル、文字列などを展開させる質問をすることをお勧めします。

本当にアルゴリズムデータ構造の知識が重要だと結論し、誰もが試行について知っていることを徹底することが目標であるなら別ですが、その場合には、それらについて尋ねるのは全く問題ありません。

しかし、ほかの何かを評定している場合、もしも試行が問題の一部なら、候補者の何人かはそれに精通しているけど、そうでない候補者もいるでしょう。そうなるとノイズが発生します。だから、一般的に、私は典型的で最も基本的なCSの概念に固執するのは良いことだと思います。

3倍の時間を見積もる

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もうひとつ別のルールがあります。候補者が問題を解決するために必要な時間の約3倍の時間をみておいたほうがよいでしょう。皆さんが自分で解ける問題を思いついて、それを解くのに10分かかるのであれば、それはおそらく30分の面接セッションに良い質問です。

その理由は、面接官であることの方が、候補者であることよりもはるかに気楽であるからです。それは質問をする方がはるかに簡単だし、質問者は質問が実際にどんなに困難か過小評価しがちです。

我々は、このことについて実際に調査行ないました。我々はTriplebyteで行ったすべての質問を調べて、成功する候補者と最も相関するものを探しました。最も予測的な質問は、私たちの直感が予測していたものよりもずっと簡単になる傾向がありますそのため、ほとんどの面接官は、最適な質問よりもはるかに難しい質問を最適だと考えます。

4つ以上の質問を行う

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面接では必ず4つの以上の質問をするようにしてください。ここで意味するのは、個々の質問にはそれぞれある程度のノイズがあるということです。その候補者はこの質問を以前に見たことがあるだろうか。彼らがそれに答えられたのは運が良かったからか。より多くの質問をすればより多くの一貫したシグナルを引き出すでしょう。

そして、最後に、ヒントを一つだけ。私たちがTriplebyteでとても気に入っているタイプの質問は、候補者に問題を与え、それから彼らに解決策を考案させるのではなく、彼らに問題への解決策を伝え、候補者に求められるのはそのアイデアを利用して、それをコードで実行することです。

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候補者たちにアルゴリズムを考案することを要求するのではなく、私たちが彼らにアルゴリズムを与え、彼らがそのアルゴリズムを実装することができるかどうかを見ます。

資格情報を無視する

さて、ノイズを低減する第四の方法は、面接中、候補者の資格情報を無視することです。

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わたしが意味する資格情報とは、有名大学で学んだかとか有名企業で働いたことがあるかというようなことです。私は、資格情報が無意味であるとは主張していませんよ。資格情報は重要ですよね?いずれにせよそれらは予測的です。元Google社員である人々のグループは、実際にGoogleで働いたことのない人々のグループよりも優れたエンジニア集団です。

だから、誰かを採用するかどうかを決定する際にその事実を考慮に入れるのは完全に合法的です。しかし、それは彼らの実際のプログラミングのスキルと密接に結びついているわけではありません。

だからここでする私からのアドバイスは、皆さんが詳細に、だれかのプログラミングのスキルを評価しているとき、その誰かがGoogleから来ているという事実に決して惑わされないようにすることです。

だから面接官には候補者の資格情報を非表示にすることをお勧めします。その理由は、面接官たちが実際に物凄く、このことによる偏見を持っていることが判明したからです。

面接官たちは、誰かが目を見張る資格や経歴を持っているとわかれば、その人物のコーディングスクリーニングの結果を好意的に解釈する可能性が高くなります。「ああ、この人は答えがわからなかったけど、それは絶対にたまたまのケアレスミスだったと思うよ」と。

だから、面接官から候補者の資格情報を隠して、プログラミング能力だけを評価させ、決定会議で最終決定を下すときに資格情報と面接での成績を考慮してください。

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こうやってスキルは高いが因習的な資格を持たないプログラマーを見つけることが出来るでしょう。彼らは市場で過小評価されている人たちです。そういった人たちを見つけるのが得意なら、スタートアップとしてそれは大きな利点です。

偽陽性率を考える

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ポイント5は、面接での、偽陰性率について考えた方がよいということです。偽陰性とは、仕事が上手くやれただろう人が面接で失敗するときのことを言います。そしてその逆、偽陽性は、誰かが面接を通過し、採用されるけれど、業績が悪くおそらく解雇されるときのことです。

偽陽性も偽陰性も、ともに大きな損失をともないます。採用を誤ると解雇しなければならず、それは気分の良いものではありません。それは、チームの士気に害を与えるし、実際の金銭面でも、非常に高くつきます。大問題です。

しかし、スタートアップで本当に飢えているなら...十分な技術者がいないことで窮地に陥っているのなら。皆さんのチームに入ったかもしれない人を、生産的になったかもしれない人を非採用にした場合も、それはまた、非常なロスです。

ここで私はかなり微妙な点を指摘していますが、少し認知的バイアスがあって、そこでは偽陽性がとても…私たちはそれらにはっきりと気づいています。間違った採用をすると、少なくとも一月か一月以上その痛みを感じます。それによってトラブルに陥っている企業をいくつも見てきました。

そういった企業は、概して、採用プロセスで失格になったエンジニアは無能なエンジニアで仕事をこなせなかったであろうと思い込みすぎています。そして、それは経験的に間違っています。よく見れば...

先に言ったように、すべての面接に合格するエンジニアなんて存在しません。面接に失敗した人の大部分は、他の会社で非常に生産的に採用されています。だから私は面接プロセスを設計している人々に、偽陰性について考え、採用制限の設定の際、それを考慮に入れるようにすることを勧めます。

Triplebyteでの私の目標の1つは、実のところ、実際に皆さんがこの偽率を測定できるようにすることです。誰もそれが何かわからないので。面接における偽陰性率が何かわからないのは、それを測るためには人々を無作為に雇って、彼らの仕事ぶりを見なければならないからです。それは非常に高くつきます。私の目標は、わたしたちがそれを行うことができるようになることです。

強みを見る

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さて。ポイント6は、一般的に各候補者の平均的なスキルや最小のスキルではなく、それぞれの最強スキルを正確に測定することです。候補者が面接に来ます。ある一つの領域に非常に強いけれど、ほかの領域では劣っています。一番重要なのは、彼らが何に最も優れていたかです。

誰でも愚かに見えることがありますよね。皆さんが私にそれなりの質問をすれば、私は間違いなくとても愚かに見えるでしょう、それは誰にでも当てはまります。問題は、誰かが面接を通過し、会社のために有益なことにとても長けているかもしれないが、ある一つの質問においてとても愚かに見えるかもしれないということです。

そして面接官がその人は愚かだったと採用を妨げるメモを書いたら、それは、多分、プロセス内のノイズを招きます。繰り返しになりますが、候補者が、仕事のために重要である分野で上手くやれないなら、完全に落してください。しかし、誰だって愚かに見える時があることを覚えて置いてください。そして面接の一部分で愚かに見えるからというだけの理由で、落とさないでください。

候補者の面接体験を考える

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さて、ここで最後のポイントは、面接を設計する際、候補者の経験について考えたいということです。皆さんの面接プロセスを通過するすべての候補者が皆さんの会社に対して好意を抱くようにしてください。

これにはいくつかの理由があります。一つは、彼らがプロセスを楽しめば、彼らが皆さんのオファーを受け入れる可能性が高くなるからです。そして、これは最後のステップで役に立ちます。

ところで、興味深い点は、ストレスがパフォーマンスに大きな影響を及ぼすので、候補者がプロセスを楽しむことによって、実際に、皆さんのスクリーニング自体がより正確になるということです。

候補者たちは、高い割合で、面接時に非常にストレスを受けていて、実際の最大能力を発揮できません。ストレスを軽減するためのいくつかのヒントは、候補者に自分のノートパソコンを持ち込んでもらい、自分の動作環境、言語、ツールで作業してもらうことです。彼らの生産性はもっと上がり、ストレスはかなりへるでしょう。

そして、いくつかのソフトスキルを皆さんの面接官にコーチングすることです。つまり、フレンドリーであることや、候補者たちに休憩をあたえること、そして候補者たちが上手くやれていないときに、どうやってあまりストレスをかけず侮辱的にならない方法で助けに入るかといったスキルです。

Joel on Softwareの古いブログから得た経験則では、出来、不出来にかかわらず、候補者全員がこの社に入りたいと思いながら面接を終えることが望ましいのです。たとえ面接でひどく失敗した人にも、入社を望み、そのチャンスに興奮しながら面接を終えてもらえるのがいいです。

そして、最後のポイントは、いじめを避けることです。これはまれですが、面接の最悪の失敗談を招きます。面接官がグループへの受け入れの儀式の役割を果たすような場面です。そしていじめが起これば、それは恐ろしいことですし、採用マネージャーとしては、それはなんとしても避けたいことです。それらが私のポイントです。

採用基準を下げるべきではない

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私は、皆さんが採用基準を下げるべきだとは言っていないことを強調しておきます。このアドバイスに従えば、より正確なシグナルが得られると思います。そのより正確なシグナルの好きなところに採用基準を設定することができますが、その時点で、より良い採用をしているでしょう。

まとめ

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だから、ここで要約しますが、みなさんがとるべき最初のステップは、自分の組織のためにどのようなスキルが重要であるかを決定することであることをお勧めします。次に実際に重要だと思っていることについてスクリーニングし、それからそのスキルに関しての構造化面接をデザインしてください。つまり、面接官のために、それぞれのスキルや構造化された基準を評価する方法を考え出してください。すると面接官が外部要因によって偏らせられることがほとんどなくなるでしょう。

それから、良い面接の質問を使用してください。複数の部分からなる洞察力を超えない質問です。プロセスにノイズをいれないために、技術面接官から資格情報を隠してください。面接では、偽陽性だけではなく、偽陰性のコストについても考えてください。そして、大抵の場合、各候補者がもたらす最大のスキルを中心に評価を調節してください。そのすべてをやっている間、候補者にはポジティブな経験を提供することに努めてください。それらが私からの助言です。

アーリーステージのスタートアップにおける面接

これまでのところ私はこのすべてが大企業、中小企業の両方に適用されると思います。

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だから、ここからは私がシリーズA以下のスタートアップに固有のものと考えている点をいくつか説明します。

最初は基準を持っていないからこそ構造化面接

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ここでの一つのポイントは、もしも、会社がとても小さくて、プロセスを標準化するための規模を持っていないならどうするかということです。

シードステージのスタートアップで、誰かを採用したい。初めての応募者数人に面接しているが、彼らが、その面接質問を見た初めての数人なので、非常に標準化されたプロセスを行うことができないのは明らかです。それは全く現実的なポイントです。

私はそれでも構造化面接を試してみる価値はあると思います。みなさんは…みなさんの計画は、おそらく何か...いくつかのヒントを書き留めたGoogleドキュメントみたいなものでしょう。しかし、どのようなスキルが重要であるかについて考え、それらのスキルを評価する質問を設計してみることは依然として有用です。それは面接における悪い偏見を低減するでしょう。

あまりに早くスクリーニングしない

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皆さんが人材確保の問題を抱えているとしましょう。アーリーステージのスタートアップで、一番の問題は、どうやって十分な資格のある応募者を集めるかということです。そのようなシナリオでは、偽陰性の方がコストが高いのは明白です。

応募者を集めるのに苦労しているなら、優秀になり得た人材をスクリーニングすることは非常にコストがかかり、大企業にとってよりも高くつきます。しかし、別の面から見れば、誤った人材を採用することに伴うコストも、小さな企業なら非常に大きな痛手となるでしょう。これら二つのコストの比率の変化は明確ではないのでやはりどちらにも気をかけるべきだと思っています。

私が思うに、皆さんに出来ることは、候補者を早いうちにふるい落とすことにあまり躍起にならないことです。アーリーステージの会社で応募者集めに苦労しているなら、面談の前にふるい落とすことを少し控えることをお勧めします。より多くの応募者を次のプロセスに通し、最終面接成功率が低くなることを受け入れてください。その代わりすべての応募者をよりよく審査出来ます。

生産性とオーナーシップを重視する

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たとえば仮に、小さなスタートアップであって、どんなスキルが必要なのかわからないとしましょう。CSに強い人か、Webに特化している人を雇いたいのかどうかわからないとしましょう。これには明確な答えはありません。ここで様々なルートをたどってきた数十億ドル規模の企業の例がたくさんありますが、Triplebyte、 Social Cam、そして小さかったときのTwitchから得た私の個人的なアドバイスは、最初の数人の採用の際に望む本当に最も重要なスキルは、生産性とオーナーシップであると考えているということです。

つまり、基本的にプロジェクトを実行し、何を構築する必要があるのかを把握し、それを実現することができることです。そして、コードの品質を犠牲にしてでもそのために最適化することをお勧めします。

なので、最初のいくつかの採用のうちは、コードがいくぶん下手でもそれを迅速に書きあげ、仕事をやり遂げる人を選ぶべきだと思います。ちょうど私が関わってきた3社の初期段階では、いずれもそうであったといえます。それが普通で、おそらく良いことだと思っています。

面接官が技術スキルを持っていないなら、候補者に説明を頼む

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それでは、皆さん自身が技術的な専門知識を持っていない分野のために採用を考えているとしましょう。皆さんはウェブ開発者で、iOSのエンジニアを雇う必要があるとしましょう。どうしますか。

答えのひとつは、Triplebyteを利用することです。力になりますよ。友達がいる場合は、友達に連絡して面接を任せることもできます。しかし、ここで伝えたいのは、私が過去に使ったことのあるトリックは、単に候補者に何かの説明を頼むことです。

皆さんがWeb開発者で、iOSエンジニアに質問するとします。彼らは答えてくれるけど、皆さんにはその答えが良いか悪いか、見当もつきません。みなさんにできることは、単に説明を求めることだけです。「なるほど、それは面白いね!」「なぜそれが良いアイデアか説明できますか?」と。

ほとんどの場合、真に熟練したiOSエンジニアであれば、経験豊富なWebエンジニアが理解できるように答えを説明できるはずです。いつもそうだとは限りませんが。ときどき、素晴らしいiOSエンジニアだけど、コミュニケーションが下手で、そのことによって上手く行かない人物が現れるでしょう。ですが、これは皆さんの専門外部門の採用に使える良いトリックです。いいですか。そんな感じですね。

エクササイズをやってみる

実際のところ、最後に皆さんにあるお願いをして、終わりたいと思います。それで、これは...私たちは、Triplebyteの新しい面接官をトレーニングするときに使用する面接官のためのエクササイズを開発しています。これがより広い範囲で役にたつか興味があるので、みなさんにこれを試してもらい、電子メールで感想を知らせてもらえるかどうかを知りたいのです。

面接官は面接がどれだけノイズにあふれているかを過小評価する傾向があると考えています。彼らは、優秀なエンジニアと悪いエンジニアを区別する自身の能力を過大評価しています。そして、より良い面接官になることの一部は、もう少し謙虚になり、自身の限界をもっと意識するようになることです。

それで、このエクササイズは、その部分を補強するように設計されています。皆さんにしてほしいことは、ご自分の同僚の1人との模擬面接をすることです。

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ロールプレーの中で、同僚に面接をしてもらいます。同僚が面接官、皆さんが応募者の役を演じ、質問に答えます。そして、いくつかの質問に対して間違った回答をするつもりであることを事前に伝えてください。皆さんは間違いを起こす候補者の役を演じるのです。

それから面接の間、彼らの質問の半分にはロールプレイで遠慮なく間違った回答をし、残り半分の質問に対して知っている限りの最高の回答をしてください。面接が終わった後、報告会を開いてください。そしてそこで同僚が、皆さんが犯したすべての過ちに目を通し吟味して、皆さんにフィードバックを与えます。

ここですばらしいのは、面接官役のほうは、どの回答が故意に間違えたもので、どれが最良を尽くしたものか知らないことです。皆さんがわざと間違いを犯しているときに、同僚がその間違いにマーカーペンで印をつけないと、彼らは少しだめに見えるでしょう。それで彼らは面接で彼らが見た欠陥を指摘するとき完全に誠実で厳格であるように十分に奨励されます。

彼らが与える批判は、みなさんが意図的に間違いを犯していた点だけでなく、最善の答えを出すための試みにも向けられます。これはとても面白い結果を出します。Triplebyteではこれをたくさんやってきました。そしてそれは、面接官が同じ意見を持たないことに光を当てるのにとても役にたちます。

同僚と一緒に役割を交代しながらこれを数回実行します。その結果、両者の不得意な分野に光が当たるだけではなく、技術的な質問に対する最良の回答を構成するものがなにかに関して合法的に全く意見を異にする沢山の分野も強調表示されます。

ほとんど間違いなく、皆さんが思っているよりも多くの意見の相違があるでしょう。

まとめ

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これは、真相を見抜くことができると思いました。皆さんがこれを試して、電子メールで意見を知らせていただければ幸いです。よし。私からは以上です。

Harjがこれからクロージングについて話します。そして二人で質問に答えます。

採用のオファーとクロージング

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Harj

さて、今から、仕上げに、候補者が実際にオファーを受け入れる可能性を最大化するためのベストプラクティスと要点を説明していきます。

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5つの主要なアドバイスがあります。

スピードが大事

1つ目は、特にスタートアップとしては、採用に関してスピードこそが、より規模の大きな会社に勝る強みであることを理解してください。Triplebyteを通じて、私たちはスタートアップや大企業と仕事をしていますが、実際に最終的なオファーの詳細を提示するのに大企業が何週間もかかることに驚くことが頻繁にあります。

求職者が決断し、先に進み、そこで何をするのかを知ることに最も熱心なのは、仕事探しの最後の段階に至った時点です。つまり、スタートアップとして、最初の連絡があった瞬間からオファーを提示する時点まで、採用プロセスのすべてのステップで素早く対応できると、候補者を採用できる可能性が高まります。ですので、すべてのステップで迅速かつレスポンシブに対応してください。

面接官を訓練する

第二に、Ammonがすでに述べたように、面接を受ける人たちに対して良い感じで対応できるように面接官を訓練してください。私たちは、Triplebyteに登録している候補者やエンジニアに企業面接を受けたときに悪い経験をした理由は何か質問します。そして全ての回答が面接官との経験に関係していました。

そして、上位2つの苦情は、面接官自身が質問している技術的な質問をよく理解していなかっこと、2番目に面接官が、自分がどれほど賢いか、具体的には面接者よりも賢いかを見せびらかすのに躍起となっていたことです。面接で嫌な経験をしたら、オファーの申し出を受け入れることはほとんどありません。

企業文化について話す準備をする

3つ目は、皆さんの会社の文化についてある程度詳しく話す準備をしておくことです。何故なら、ほとんどすべての候補者が、「ここで働くのはどのような感じですか?」という質問をするでしょうから。「この会社の文化はどのようなものですか」と。この質問は、過去1年間に物凄く増えてきたと思います。

率直に言って、Uberやシリコンバレーのテクノロジー業界をめぐる文化への注目が集まることによって、人々、特に個人が、自分がその中で働きたいと思う文化の種類についてもっと考えるようになってきました。

ここで特別なアドバイスが二つあります。チームがすでに多様であるかどうかにかかわらず、多様性についてどのように考えるかについての質問には必ず答えられるようにしておきたいと思います。今後の採用にどのように多様性を組み入れていくつもりか考えておいたほうがいいと思います。

第二に、自分の会社の文化を説明するとき、大部分の会社が本質的に3つの形容詞を使うことを知っておいてください。:オープンな、透明な、そして協同的な、です。 Triplebyteでは企業がプロフィールを作成する際にこれらの形容詞を使用するのを見てきました。それは効果的な戦略になり得ます。それらの3つすべてが良い上昇志向者好みのクオリティーをもっていますから。オープンで透明性があって、協同的な職場で働きたくない人はいないでしょう。しかし、それは差別化するためにはあまり良くありませんね。

自分の文化について話しているときに取ることができる1つの戦略は、もっとリスクを取ることです。リスクの一例は、文化におけるトレードオフについての話をすることです。自分の会社がオープンな文化を持っていると思っているなら、そのトレードオフについて話してください。

オープンであることは、物事について誠実であることですが、物事について誠実であることが人々にとって困難で不快なものになる場合もあります。その方向に進んで行きたいなら、一部の候補者を遠ざけてしまうかも知れませんが、皆さんの会社にとてもわくわくしている候補者のクロージング率を実際に上げることもできます。

チームと投資家にもプロセスに参加してもらう

第四に、皆さんのチームと投資家にプロセスに参加してもらいます。オファーをしたら必ず、皆さんのチームがその後で候補者と会い、さらに質問に答え、そして候補者の意思決定プロセスに全般的に参加しようと申し出ていることを確認してください。

そして投資家にも同じことをしてください。特に、皆さんの投資家の中から、その候補者をとりわけ上手くクロージング出来そうな人を選んでください。候補者が皆さんのスタートアップに移るために大企業を去ろうかどうか決めかねているなら、皆さんの投資家の中に、首尾よく大企業を去り、成功したスタートアップに加わった人がいるかもしれません。

透明性の高いオファーを出す

最後に、候補者が報酬の金額を理解するために必要なすべての詳細を伴った完全かつ透明性の高いオファーを提示します。これもまた、少し当たり前に聞こえるでしょう。だけど、企業が一種の仮説的な戦いをいどむのをみて今まで何度も驚いてきました。候補者に、「これが皆さんが手にする給与とエクィティです。」と言う代わりに、「うちの会社にどれ位、わくわくしていますか」、「もしオファーを受ければ、入社したいと思いますか。」といった質問をするのです。

そしてこれがいつも、候補者にとって不快で気まずい経験になります。事実、どんなに強力に使命感を覚えていても、どこで働くかに関しては報酬は一つの大きな要因なので、詳細を説明する以前に、候補者に決意することを求めるのはフェアではありません…それは彼らを不快な立場に追いやり、彼らがオファーに承諾するチャンスを減らしてしまいます。オファーをするときには詳細を完全に提示して下さい。

オファーの詳細に必要な項目

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このスライドには、オファーレターに載せるべき最低限のものが載っています。給与はかなり一目瞭然です。エクイティに関しては、エクイティオファーの詳細、つまりストックオプションの数、行使価格などを提示するようにしてください。また、候補者にこのことについて違和感がないか聞くべきです。

彼らが上級エンジニアで、6つか7つの異なるスタートアップで働いたことがあるなら、彼らはおそらくよくわかっているので、あまり詳細に入る必要はありません。彼らが自分たちの人生の大部分をIntelで働いてきたとしたら、彼らはスタートアップのエクィティがどのように機能するかについて慣れていないかもしれません。

なので、心地良いかどうか彼らに尋ねてください。そうでないならば皆さんがオファーの詳細を提示するとき彼らを圧倒しないでください。彼らに空いた時間に読めるようにフォローアップの資料を送ればいいだけです。

また、これも当たり前のように思えるかもしれませんが、創業者として皆さん自身がストックオプションの働きを本当に理解していることを確認してください。そのことについて質問を受けるでしょうから。皆さん自身はストックを制限されていますし、資金調達には通常オプションが含まれていないので、その理解にあまり時間をかけていないでしょうし。それでも、さまざまな種類のオプションについて、たとえば税務上の影響ぐらいのレベルまでは理解する必要があります。

GoogleとFacebookにどうやって勝つか

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私がここで最後に言いたいことは、スタートアップによく共通していることで、特にGoogleとFacebookのようなハイテクの巨人とどのように競ってエンジニアを獲得するかということです。

GoogleとFacebookは明らかにスタートアップよりもはるかに大きい流動的な補償パッケージを提供することができて、率直に言ってハイテク株式公開企業はここ数年にわたって素晴らしい成果を上げているので、それらと競争することはより困難になっています。それでも、私たちは定期的にスタートアップがより多くの給与を提供している、はるかに大きい会社との競争に勝つのを目にします。彼らのピッチにかなり好印象を残すものが4種類あります。

学習を重視する

1つ目は学習を重視することです。ここで言いたいのは、本当の意思決定責任を与えられた時、つまり失敗すれば惨憺たる事が起こるときこそ最も多くのことを最も最速に学ぶことができるということです。そして、それが大企業で起こることはほとんど、いや、全くあり得ません。

大企業は、誰も、特に新入社員が大きなダメージを引き起こさないようにするために抑制と均衡が正しく取られています。なので、「おい、そんな贅沢は許されないぞ。僕たちは急速に成長しているんだ。昨日全部出荷しなきゃいけなかったんだ。今すぐ決裁権限を出してくれ。失敗すると、会社にとって大変なことになるぞ。」と言ったりする場合があると、それが学びにつながり、本当の経験を積む方法になります。だから、それを重要視してください。

キャリアの発展を促す

2つ目は、キャリアの発展について話します。私のマクロ的な意見ですが、テクノロジー株式公開企業の幹部を見ると、彼らは他の事業会社とかの幹部よりもはるかに若いか、若く見える傾向がありますよね。そして、その理由は、38歳でFacebookでチーフプロダクトオフィサーになることが可能だし、チーフプロダクトオフィサーが実際に何歳であろうと良いのですが、スタートアップの本当のアーリーステージのときに入社して、会社とともに成長したからですよね。

ハイテク産業はそういうことが本当に起こる唯一の場所です。まさに実力主義社会です。会社が皆さんが上級職に就くことを考える前に20年も費やす必要はありません。スタートアップが成長するのと同時にみなさんも昇級します。なのでそれも重要視してください。

機会費用について考える

3つ目は機会費用についてです。このことについて話す時に私が好きな例えは、職場としての大規模で安全なテクノロジー企業が集まった籠はいつでもあるということです。それらの企業の名前は5年ごとに変わるかもしれませんが、その中の一社で働いた経験はほとんど他社にも適用できます。

一方、スタートアップでの経験は企業ごとに大きく異なります。だから私は、皆さんの今のスタートアップ、皆さんが抱えているチーム、機会はそれぞれ、候補者たちにも二度とないピッタリと比類なく合うユニークなものであるという事実を強調しましょう。もしうまくいかない場合は、候補者はいつでも一般的な大企業に戻ることができます。

メンターシップについて話す

最後のポイントです。これは特に、ジュニア候補者をもっと雇うことについてです。メンターシップについて話しましょう。特に新卒の人、大学を卒業したばかりの人たちに関して私たちが目にすることの1つは、スタートアップに入ると、適切な量の指導を受けられないのではないか、ベストプラクティスを学べないのではないかと彼らが心配していることです。

彼らは数年間Googleで仕事をして、そこで経験を積んでから、スタートアップに加わるべきかもしれません。実際、本当にそれが正しいかどうか考えてください。もし、皆さんのチームにジュニアエンジニアしかいなくて、実のところ彼らを指導する気も、標準レベルに押し上げる気もないなら、そんなことはやめて、そして新卒を雇わないでください。

しかし、皆さんのチームに経験豊かなエンジニアがいれば、そのことをきちんと伝え、いくつかの企業で働いてベストプラクティスを身につけたその経験豊富なエンジニアと一緒に学ぶことが出来るという事実等々を、新卒候補者に強調してください。

以上ですべてです。

Q&A

質問の時間に入りましょう。私たちが取り上げたトピックに関する質問に答えます。Ammon、出てきてください。

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バックグラウンドチェックを行うか

スピーカー4
これは明らかにエンジニアリングと技術に焦点を絞った議論ですが、バックグラウンドチェックのようなものや、候補者を完全に選考から外すものについて話すことはできますか?

Harj Tagger
バックグラウンドみたいな、候補者を落とすものですか。

スピーカー4
バックグラウンドチェックをすることを検討したりすることとか…

Harj Taggar
バックグラウンドチェック…率直に言って私が知っているほとんどのスタートアップはそんなことはしません。ただし、Checkrを給与計算サービスに組み入れることが出来るので、そんなことは今日では簡単に出来ますが、もちろん、だけどそんなこと私なら気にも留めないでしょう。私なら、会社に合いそうか否かにもっと注意を注ぎます。はい。

技術者がいないチームで技術系インターンを採用するべきか

スピーカー5
私のところでインターンをしたいと思っているコンピューターサイエンスのジュニアエンジニアがいます。今の所チームにエンジニアは一人もいないのですが、【聞き取り不可】皆さん方ならどうしますか。

Ammon Bartram
それはむずかしい質問ですね。コンピュータサイエンスのジュニアエンジニアで、皆さんが望むような特別すばらしい仕事が出来る人はほとんどいないでしょう。とはいっても、その人物が過去にした仕事を評価することはできるでしょう。なので、この人にポートフォリオ、またはこれまでやってきた仕事の例を見せて欲しいと頼んではどうですか。そのレベルと内容が満足いくものなら,その採用はたぶん上手く行くでしょう。

採用のためのツール

スピーカー6
Myers-Briggsやおそらく[聞き取り不可]のようなものを、採用に関してより良い決断をするのに役立つように実際に使う利点はありますか?

Ammon Bartram
ええ、たぶん。私たちが注目しているのはバックグラウンドブラインド採用です。したがって、相関性があり予測可能な他のものではなく、直接的なスキルの評価だけに焦点を絞っています。そして、性格タイプはリアルです。性格は人により異なります。仕事を成し遂げるには、性格が関係します。

Myers-Briggsよりもむしろ五大性格特性に関する調査の方が大切だと考えています。すべて関連していますが、それを技術的な評価とはかなり切り離して置くようにしています。だから、技術的属性を評価してから、文化、親しみやすさ、ソフトスキルを個別に評価してください。そしてそれをすべて総合して、グローバルな決断を下してください。

Harj Taggar
はい、すみません、後ろの、サングラスをかけている人。

技術に詳しくないのに技術者が採用できるか

スピーカー7
[聞き取れず]
もしも、わたしが適任の技術者を見つけたいなら、お二人が沢山の手段を使うことも、どうやってエンジニアを集めて彼らに問題とかを与えるのも知っているとします。だけど、わたしが技術に詳しいわけでもなく、経験もなければ、どうやってその人が実際に資格があるかどうかを判断することができますか?

Ammon Bartram
それは極端なバージョンです、たぶんできないでしょう。質問は、技術に疎い創業者であるならば、どのように応募者の技術的なスキルを評価することができるか、ですね。

答えは、残念ながら、おそらく出来ないと思います。その応募者の過去の仕事を見てみるというアドバイスに頼ることも出来ますが、このような根本的な不利状況に陥らないためにも技術者を共同創業者に持つことが非常に有益だと思います。

スピーカー7
技術的な共同創業者を探すことに関してはどうでしょうか

Ammon Bartram
そうですねえ…アイデアがありますか。

Harj Taggar
質問は、どうやって技術のわかる共同創業者を見つけて、彼らが優秀かどうかを判断するか、ですね。Ammonのアドバイスが基本的にこれに当てはまると思います。

最も大事なことは、エンジニアの友人や知り合いに候補者と話してもらい、彼らが優れたエンジニアであるかどうか見極めてもらうことです。他にできることはあまりありませんね。はい。そう。私は指で指すのが下手みたいですね。練習しなきゃ。

大学と協力してソーシングを行うのは有効か

スピーカー8
リードの生成についての質問です。ソーシングの前のステップみたいな。大学と仕事をする方法はありますか。一緒に問題に取り組んだりとか。或いは、アウトソーシングよりも才能を築く良い方法かもしれない何らかのソーシングのメカニズムを考えていますか

Harj Taggar
はい、しかしこれは焦点を主に…あ、ごめんなさい。質問を繰り返します。質問は、大学などと協力して、雇うことができる才能をおくりだすパイプラインのようなものを生成する方法があるかということです。それであっていますか?

イエスと言いましょう。もちろん、キャリアフェアや大学での後援イベントなどのように、存在します。しかし、それらは、大学卒業の期限やスケジュールに合わせられる大企業にとってのほうが、おそらくより効果的であると思います。

スタートアップにとっては、それがちょっとむずかしい原因は、通常、卒業するのを待つのではなく、今すぐ雇える人が欲しいからです。だから私はおそらくスタートアップがそれにあまりにも多くの時間を投資することはお勧めしません。

Ammon Bartram
明確にすると、現時点で大企業は一年前から大きなボーナスを含んだオファーをしているので、スタートアップが大学採用で競争するのは非常に困難です。

悪い面接のロールプレイの意義

スピーカー9
悪い面接のロールプレイについて話されました。どうして[聞き取れない]よりも悪い面接なのか興味があります。

Ammon Bartram
はい。質問は悪い面接のロールプレイをすることについての私の最後のポイントを本当に明確にすることについてです。ここで重要なのは、面接をロールプレイして、回答する候補者を演じている同僚が、意図的に間違いを犯すということです。そうすることによって、相手側を批判的にさせることができます。

普通、2人の同僚の間で模擬面接をするならば、問題は結局のところ、お互いに相手に手心を加えてしまうことです。誰も同僚のパフォーマンスについて正直な意見を言わないでしょう。あらゆる種類の社会的圧力のために、それはまったくうまくいきません。ですが、もしも相手に「僕はわざといくつかの間違いを犯すつもりだ」といえば、その相手は面接でのミスを自由に指摘できるようになります。

単に自由に、ではなく、そうしないといけないのです。「僕はわざとまちがえるよ」と言って、「僕の結果について君の意見はどう?」と聞いて、もし、同僚が皆さんの間違いを指摘しないなら、それは同僚が間違いに気づかなかったことですね。つまり、社会的なプレッシャーを覆し、同僚が批判的であるように奨励されるプレッシャーが生じます。そしてそれはとても有益です。

というのは、経験豊富なエンジニアとして、しばらく前から…皆さんは、ある成功した企業のチームのシニアエンジニアだとしましょう。誰かに自分が出した質問への答えをこっぴどく批判されてから結構経ちます。次に起こるであろう事は、かれらが合法的な欠陥を指摘することです。皆さんは最善の答えを出そうとしていますが、彼らは皆さんが言ったことは間違っているとか、より良いかもしれないことを指摘するでしょう、そしてそれは非常に屈辱的です。とてもプライドを傷つけるものです。だからこそお勧めします。これは、皆さんが謙虚になり、自分のパフォーマンスに欠陥があることを指摘してもらう経験を自分自身に与えるいい練習だと思います。

Geoff Ralston
さて、みなさん。すみません、時間調整のために質問は後一つだけでお願いします。

Harj Taggar
中央の人、はい。そうです。

トップパフォーマーの率

スピーカー10
スライド上にあった95%の成功率について話してくれましたが、面接官は評価者間信頼性があまり高くない傾向がある事実を考えると95%と信じるのは難しいです…つまり、95%の採用が成功したというのは、私の経験とも一致しません。採用した人物が一年後にもまだ在職していて、トップパフォーマーである本当の成功率はどのくらいだと考えていますか。

Ammon Bartram
はい。それは…その95という数字は、私たちが企業に対して行った調査の結果です。ああ、すみません。質問は、私のスライドで、採用は95%成功しているといいました。だけど、それは、採用マネージャーとして採用に携わってきた経験とかみ合いません。雇われた人の多くがすばらしいわけではありません。だから、質問は候補者がトップパフォーマーになる実際の割合はどのくらいか、ということです。

至極当然の質問です。その数は私たちが行った調査から出てきました。私たちは企業に採用したうち何パーセントを解雇したかをその調査でたずねました。そして、実際に、何パーセントがトップパフォーマーかも尋ねました。そして、あの5%は、解雇率です。5%が実際に解雇され、さらに30%はまだ在職しているが、真に優秀な従業員ではない人々です。そして、約10%が、企業から最高のトップパフォーマーと賞賛された一群です。

Geoff Ralston
オーケー、ありがとう、皆さん。

 

記事情報

この記事は原著者の許可を得て翻訳・公開するものです。
動画: Building an Engineering Team by Ammon Bartram and Harj Taggar (2018)

トランスクリプト:Ammon Bartram and Harj Taggar - Building an Engineering Team

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