より少ない時間でエンジニアを採用する (Sequoia Capital)

自由に使える時間は990時間ありますか?

その可能性は低いはずです。しかし、これは典型的なスタートアップが12名のエンジニアを雇うのにかかる時間です。たとえ採用活動を1年間に延ばしたとしても、その目標時間を達成するには、週に19時間以上を候補者の採用に費やさなければなりません。

エンジニア不足は現在、シリコンバレーのスタートアップが直面している最大の課題です。採用によって製品ロードマップの実行が可能になります。したがって、採用の遅れは競争力に関わる問題です。

リクルーティング計算機

それにも関わらず、多くの急成長しているスタートアップがリクルーターの雇用に抵抗を示します。最初の少数の開発者については、自分の人脈を当てにすることは理にかなっています。ですがSequoiaは、プロダクト・マーケット・フィットを達成した時点で採用や組織化を専門的に行う人物がいないことで生じる事業リスクはあまりに大きいと考えます。

採用活動の計画に役立つように、私たちはこの計算機を作り上げました。これはとりわけ、チーム作りにかかる時間に最も影響を与える2つの変数、すなわちリファラルの割合と、候補者との雇用契約を締結する能力を浮き彫りにします

リクルーティング計算機

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エンジニアの雇用予定人数と、この目標を達成するまでに費やせる月数の入力から始めてください。続いて、リファラルによる採用者の典型的な割合、そしてあなたのオファーを受け入れた候補者の典型的な割合を入力してください。これらの数字が分からない場合、追跡調査を始めましょう。このツールは雇用プロセス全体で求人および候補者対応に費やすであろう時間を計算します。

最後に、この計算機は雇用目標を達成するために必要な正規雇用のリクルーターの人数を提案します。経験と資源の豊富な企業リクルーターは年に約30名のエンジニアを直接調達し、雇用できます。以下で概要を述べる理由から、候補者が紹介に由来する場合、その数は70名に達します。

採用のファネル

求人プロセスが始まるのは、ある人があなたの会社について耳にした時点からです。世界的な存在である Google、Facebook、Twitterの場合、これは問題ではありません。また当然のことながら、これらの企業には自発的な応募者が殺到します。

あまり有名でない企業の場合、インプレッションを得るのはもっと難しくなります。信頼できるニュース記事、カンファレンス講演会、ブログへの投稿は関心を高められます。ですが、候補者の供給経路を築くにはしらみつぶしにするような方法が必要です。

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新しいエンジニアを一人見つけるには、LinkedIn、GitHub、そして自社従業員の人脈をくまなく当たることにより、適切なスキルを有していると思しき100人を特定しなければなりません。次に、 あなたの会社がぴったりである理由を受信者に伝えるEメールを作成し、フォローアップのための時間を取る必要があります。会社によっては、創業者、CEOまたはエンジニア部門のトップにその最初のEメールを送信してもらうことが理にかなっているかもしれません。

100件のインプレッションにつき、およそ10名が転職に対して興味を示し、受け入れるでしょう。続いて、電話をする、またはカフェで会うことにより、あなたの会社についてやその人のバックグラウンドについて話し合いながら相性の良し悪しを知ります。

この人たちの中にはその最初の会話の後で断ってくる人もいるので、あなたのピッチを聞き、話を前に進めることに興味がある候補者がおそらく7名ほど残るでしょう。この人たちをあなたはエンジニアとして選抜し、面接に呼ぶことになります。これがほとんどの人に馴染みのある雇用プロセスの一部です。あなたは面接を行い、ある人を他の人々よりも気に入って、特にうってつけだと思われる少数の候補者に対して多くの時間を費やします。

最終的に、一番有望な人物が明らかになります。あなたはこの人物にオファーを受け入れてもらうべく、頑張らなければなりません。さもなくば、このプロセスをまた100名の候補について最初から始めなければならないでしょう。

リファラルの価値

リファラルがあれば、採用活動におけるインプレッションとエンゲージメントの段階を省くことができます。あなたにとって、候補者が会社に連絡したことがその代わりとなります。

紹介の割合を増やすことは、あなたが自分のチームを成長するためにできる唯一にして最重要なことです。エンジニアのうち20%をリファラルによって雇う企業は12名のエンジニアを追加することに1,200時間以上を費やすでしょう。リファラル率が80%である同様の企業はおよそ750時間を費やすことになります。

健全なリファラル率は40%から60%のあいだです。紹介率がそれより少ない場合、あなたはおそらくリファラルを促進するために十分な手を打てていません。またはもっと悪い場合、あなたの会社の従業員が自社を友人に薦められずにいます。あなたが自分の人脈を使い果たしている可能性もありますが、ほとんどのケースでは企業がこの限界に到達することはありません。

リファラル率の高い企業はそれを得るために多大なる努力を払う傾向にあります。採用活動を企業目標のトップに掲げ、最新情報を全員参加の会議で定期的に提供している傾向が見られます。

さらに踏み込んでいる企業もあります。例えば、Dropboxはリファラルを管理するアプリを開発しました。従業員はそのシステムに候補者を入力すると、その採用プロセスを追跡できます。誰かを紹介する際に、そのプロセスを観察できることで大きな違いが生まれます。また、迅速な採用プロセスはいつでも重要ですが、紹介の場合は特にそうです。面接の順番待ちで人々のやる気を萎えさせることほど、紹介を一気に台無しにしてしまうものはありません。

一般的に言って、リファラルが行われたときに複数のささいな謝礼品を贈る方が、誰かが雇用されたときに単一の大きな贈り物をするよりもリファラルを促進するうえで大きな効果があります。リファラルする行為にリワードを与えれば、ゆくゆくは採用できる人がやって来ます。

従業員が友人を推薦してくれるのをただ待っていてはいけません。リファラルプログラムは手がかりを得るためのシステム化された方法であるべきです。従業員たちと1対1でじっくりと会話し、その従業員の以前の職場、大学、横のつながりの中から最高の人材を記したリストを作りましょう。このような手掛かりは求職中の友人の名前と同じくらいの価値があります。

ここでSequoiaは紹介を最大化するために「メモリーパレス」メソッドをおすすめします。

紹介用リストに記載された人々を誘ったり、知り合いになったりするための時間を取りましょう。たとえその人が仲間に加わらなかったとしても、あなたの会社に支持者になってくれることもあり得ますし、実際にそうなります。

締結、締結、締結

ある人にオファーを出すと決めたならば、候補者には確実に受け入れてもらいましょう。ファネルを通過し、候補者を失っていくコストはあまりにも高く、最終候補者リスト内に実行できる代替案が存在しなければ、調査にかかる時間が倍増します。

オファーを出した人のうち、60%から75%と雇用契約を締ぶことを目標とし、それが時間とともに向上するように努めるべきです。あなたがこの割合以下である場合、理由を探りましょう。あなたの企業についてその従業員候補が好まない何かがあるかもしれません。あるいは、候補者と自社の提供するものをあなたがうまくマッチできていない可能性もあります。

 

著者紹介 

Sequoia Capital (Medium)

アイデアから IPO、そしてそれを超えて、Sequoia は大胆な創業者たちが、伝説的な起業を作ることを助けます。

記事情報

この記事は原著者の許可を得て翻訳・公開するものです。
原文: Recruit Engineers in Less Time

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