エンゲージメント Part 7: 持続可能なエンゲージメントの高い製品を作る (Sequoia Capital)

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本シリーズのこれまでの投稿では、コンテンツの生産日本語訳)、つながりと在庫日本語訳)、ランキング日本語訳)、消費日本語訳)、およびフィードバック日本語訳)について取り上げてきました。今回は、エンゲージメント全体に影響する追加的な検討を行います。

エンゲージメントがスティッキネス、リテンション、および成長を促進する

優れた製品は、しばしば1日複数回に及ぶ高いユーザーの関与をもたらすことにより、価値を提供します。ユーザーに「魔法の瞬間」を提供し、あなたの製品を本当に大好きにさせれば、彼らはより何回も戻ってくるようになります。そして毎週のセッション数が増え、そのうちに日間アクティブユーザー(DAU)になります。それらのDAUは引き続き週間アクティブユーザーや月間アクティブユーザーでもあるため、最終的に各グループのエンゲージメントの強度が高まることになります。従って、エンゲージメントはスティッキネスを促進し、同様にリテンションと成長も促すのです。

アクティビティフィード環境においてそのような高水準のエンゲージメントを達成するための手段には、ユーザーがコンテンツを作成しやすくすること、最も関連のあるコンテンツとつながれるようにすること、適切な順番で適切なコンテンツを表示すること、どんなデバイスやネットワークでも簡単にコンテンツを消費できるようにすること、製品との相互作用(フィードバック)を行えるようにすることなどがあります(図参照)。

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製品関連事項

社会的プレッシャー

ユーザーはより多くのオーディエンスを獲得するにつれ、しばしば質が低いと考えるコンテンツを共有することにプレッシャーを感じるようになります。製品チームはこのプレッシャーを軽減する戦略を構築しなければなりません。それには、共有するコンテンツの種類ごとに、ユーザーがオーディエンスを選べるようにするシンプルな方法を提供することが必要です。また、ユーザーが競争心を感じることなくコンテンツを共有できる方法を、ブレーンストーミングすることも必要でしょう。

非永続性

アクティビティフィードは一般的に、関連性のある最近の活動を表面化するのに最適な環境です。主なライフイベントの写真や投稿などのコンテンツについては永久に目立たせ、全ての人に共有したがるユーザーも、「日常の瞬間」については異なる感じ方をする場合があります。あなたの製品に短命性を組み込むことが、そのようなコンテンツの投稿をユーザーに促すことになるでしょう。Snapchatは非永続性の最も顕著な例ですが、FacebookやInstagramもこの機能を利用し、ユーザーに非永続的な「ストーリー」の共有を促しています。

消費 対 生産

「消費モード」に入り、動画を見たり記事を読んだりして時間を過ごすユーザーは、自身のコンテンツを作成する可能性が低くなります。従って生産と消費の間の交換率と、ユーザーが消費するコンテンツの種類および量を理解することは、効果的なトレードオフを行うのに極めて重要です。具体的には、あるユーザーが深いコンテンツ消費モードに入っている時に、コンテンツ生産量がどれくらい減少するか定量化することが、製品チームの役に立ちます。

ミッション 対 自然な製品採用

製品に対する創業者のビジョンは、人々が実際にその製品を利用する方法と常に一致しているわけではありません。そして時には、製品の自然な採用が、会社のミッションと矛盾することもあります。例えば、製品チームはユーザーが個人的な瞬間を毎日共有できるソーシャルライブ動画アプリの構築を意図したとしても、ユーザーは社会的な攻撃や性的に露骨な素材を共有するために製品を採用するかもしれません。思い描く製品のあるべき姿と、ユーザーがその製品を採用している方法の間の適切なバランスを見つけることが、長期的な成功には極めて重要です。

調査 対 活用

在庫が非常に少ない場合、および非常に多い場合日本語訳)には、ユーザーの好みを判定し、お勧めを提示することが難しい場合があります。非常に少ない在庫環境では、単純に情報が不足しています。多い在庫環境では、ユーザーは在庫全体のほんの少ししか消費することができず、彼らが見逃したコンテンツの中に、気に入った可能性のあるものがあったかどうか知るのは困難です。ユーザーが価値を認めるとすでに分かっているものに対して最適化する(「活用」)のと、これまで試していない種類のコンテンツに対するユーザーの反応を「調査」するのでは、どちらが最も良いか判断する必要があります。

マネとフィードバック

コンテンツの生産を促進するには最も重要な要素が2つあるため、製品を構築する際はその2つの要素への対応方法を検討する必要があります。まずプロダクトマーケットフィットを達成することが重要な一方で、口コミでの拡大にはマネ 日本語訳)とフィードバック日本語訳)の両方を効果的に利用することが求められます。

次回予告

今後の一連の投稿では、プロフェッショナルコンテンツの観点から、エンゲージメントに関するアドバイスの提供に焦点を当てる予定です。

まとめ

  • エンゲージメントはスティッキネス、リテンション、および成長を促進します。
  • 持続可能な高いエンゲージメントを持つ製品を推進するには、綿密な検討が必要です。

 

記事情報

この記事は原著者の許可を得て翻訳・公開するものです。
原文: Building a Sustainable, Engaging Product (2018)

 

 

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