スタートアップの PR 方法 (Startup School 2017 #14, Sharon Pope)

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Sharon
皆さんこんにちは。今日はpublic relations(PR)についてお話しします。

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私はSharonと言います。Y Combinatorで、成長ステージの投資を行うContuinityチーム、つまりシリーズB、シリーズC投資を行っているところで働いています。

そして創業者達に、彼らのスタートアップが異なるフェーズに入る際のアドバイスを行っています。彼らは素晴らしいプロダクトを作った直後に、会社を起こし、その会社を本当にすばらしいものにしなければなりません。なので、Continuity チームでサポートしようとしています。

YCに入社する前は、Fintechの会社であるGreen Dot社のCMOを務めました。Green Dot社は先払いのデビットカードを作り、当座貸越させないように口座をチェックしています。なので、非銀行利用者というとてもターゲットを絞ったマーケティングでした。

それは上場企業で、私は当時務めていた会社が買収されてそこで働くことになりました。私はスタートアップのLooptにいたんです。Sam Altmanのスタートアップです。私はそこで2年間Samと働いていましたが、その前に私は広告代理店にいました。

これまでに2つのPRエージェンシーに在籍していました。その期間に恐らく20のクライアントを抱えていて、スタートアップからインテルのような大企業まで、様々な規模のクライアントがいました。私は現場でのPR業務を沢山行い、また戦略的なレベルから考え、また毎日YCの起業家とPRとマーケティングについて話をしました。なので、今ここで皆さんにお話しています。

PR の前に少数の人が本当に好きになるプロダクトを作ること

そして、大変だったことは...この講座はPRに関するものですが、標準的なYCのアドバイスから離れることはありません。

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つまりPRが面白いものかもしれないし、あなたのビジネスにとっていくつかの点で助けになるかもしれません。

あなたの創業者としての一番の仕事はあなたのプロダクトに焦点を当てることなのですから。それからは逃れられません。PRが面白い場合でも、それはゴールへの鍵であり、ゴールではありません。

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私がこのように言うのは、プロダクトのイノベーションがなければ、PRは重要ではないからです。

これはPaul Grahamが持ち出したスタートアップカーブです。皆さんも見たことがあるかもしれませんね。実際に、あなたは自社のプロダクトについて書かれたすばらしい記事を手に入れることが出来るかもしれません。

ですがそれらを人に見せても、彼らが幻滅したり関心を持たなかったりした場合、彼らは戻ってくることはないのです。進行中のものであっても信頼することができないかもしれない。

PRは顧客獲得のチャネルではありません。もし(顧客が)メディアや記事を見て買いたくなったとして、メディアに出たものをかっこいいと思ったとして、それがあなたのモチベーションになって、メディアが無視できないようなプロダクトを作ることにつながるでしょうか?

驚くべきプロダクトを作り出すことが、素晴らしいPR結果を得る方法なのです。それが、あなたがする最初のことです。

さて、あなたはそれが最初の仕事だと思っているでしょう。皆さんにPRプログラムを始めるための具体的なツールとステップを提供したいと思っています。

PR担当者を雇わない

私の最初の起業家へのヒントですが、

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起業家は初期段階ではPRエージェンシーやPR担当者を雇うことはありません。

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創業者主導のPRが唯一の方法

スタートアップのアーリーステージにおいては創業者主導のPR活動が唯一の方法だと考えていますが、実際にはそれは特別なことだと思っています。

創業者からの聞き取りを行う記者は、創業者にとっては最終的な広報担当者です。だから創業者と記者の間には誰もいません。そこにいるのはあなたの会社のドアを叩きながら、純粋に学び、情報を集める人たちなのです。恐らくこのフォーラムでは、メールで・・・実際にあなたのスポークスパーソンになりうる人によって一般に晒されています。それは特別で、独特な雰囲気があり、あなたがアーリーステージで引き寄せることができるものなのです。

その日にニュースにならなくても、関係を構築する

そしてもう一方で、あなたが提供することが出来るものもあります。

今日記者にピッチをしてもその日とか、その週とかにはニュースにならないかもしれません。しかしいつかあなたの業界に関するイベントがあったら、連絡が来るかもしれません、あなたがその業界の専門家なんですから。

彼らはあなたの業界やビジネスを知っているため、記事に背景を与え、ストーリーを作ることができます。私はそのことについて、PRの視点から切り換えることはできないと思っています。彼らと関係を築くことで、あなたの会社名、プロダクト名を切り出すことができ、素晴らしいスポークスパーソンとして自分自身を確立してください。

PR担当者が提供できる価値はすべて創業者ができる

これは私が初めてスピーチをする際にはいつも言っている質問です。

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神話を打ちやぶるために、一息おいて欲しいのです。私はStartup Schoolの人々にもいくつかの質問を送っていましたが、これらの質問のいくつかをPRエージェンシーでも取り上げました。

まず、なぜPRの人がすぐに来て、彼らを助け、ビジネスの定義付けを助け、それを専門用語化から言い換えることがとても必要とされていると考えるのでしょうか。コミュニケーションを必要とする人々はそうしたことが本当に得意ですが、あなたはメディア関係を超えて本当に役立つであろうプロセスをすることが出来ます。

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メッセージを簡潔にする

あなたのビジネスを明確かつ簡潔な方法で定義できるということは、あなたのビジネスのすべての面で見返りのあることです。

将来の投資家やパートナー候補と話をしている時、あるいは数人の最初のエンジニアを雇うときには、あなたのビジネスが何を特別としているか、そして彼らが何故それを聞く必要があるのかを明確に説明する必要があります。だから、そのプロセスを飛ばしてはいけません。

トレンドを把握する

記事は記事としてのアングル(物の見方)があるため、ニュースとして注目されています。もしあなたがニュースを追うのであれば、あなたはより良いPR担当者であり創業者になれます。

あなたはあなたのビジネスがニュースにどこに存在しているのかを理解する必要があります。全てのニュースサイトを一日に5時間もかけて見るべきだと言っているわけではありませんが、良いトレンドを1日に数回、ニュースサイトにチェックインし、あなたのビジネスに関連する話を見て、あなたのビジネスが世間にフィットしているかを大きな視点で見て下さい。

記者との関係性を維持する

3つ目の理由は、最も一般的な理由ですが、記者と知り合いになって関係性を維持することがPRにつながるということです。

信用出来ない記者がプロダクトの記事を書くことはありません。それは彼らが他の誰かと飲みにいっているからです。彼らはいいストーリーがあれば記事を書くでしょう。

そうなのです。いい記事は関係性を超えるのものなのです。ストーリーのあるプロダクトに焦点を当て、トラクションのあるプロダクトに焦点を当て、それらを引き出しそれがあなたと記者の関係性を作り出すことができるのです。

これは魔法のようなものではありません。彼らの仕事はメディアに答えることなので、タイムリーにメディアに返答することができます。これはかなりレベルの高い問題です。膨大な量のメディアの問い合わせを受けているなら、恐らくあなたはトラクションのあるプロダクトを持っているでしょうし、驚異的な成功を収めています。

そしてあなたはそのプロダクトを通じて戦略的コミュニケーションパートナーを雇うことができるでしょう。そして、最終的に彼らはプロダクトの請求書を送ってくるのですが。

PRエージェンシーやPRの専門家への費用を最小限に抑えるということではありませんが保証された結果がないため、 基本的には多くの諸経費が必要となります。エージェンシーが来て、彼らがあなたのビジネスを知らないため、そのビジネスを学ばなければなりません。それにはおそらくひと月ほど必要でしょう。

その後代理店は広告を出し始めますが、あなたがニュースでその記事を見るのは2週間後、3週間後、2カ月後となるかもしれません。それでも、特定のビジネス目標の達成は保証されていません。これは確実に測定可能な顧客獲得戦略ではないからです。

だから、偉大なプロダクトを作ることが出来る素晴らしいエンジニアやプロダクトチームにアクセスすることに焦点を当てて下さい。うまくいくように願っています。しかし、創業者がPRの目標に向けて取り組むことができる簡単なポイントもいくつかあると思います。

もしあなたが一旦成功できた場合には、広告代理店を雇うべきです。彼らは素晴らしいですから。私は以前広告代理店で働いていました。

創業者主導のPRの5つのステップ

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だから、これからお話する5つのステップは実際に私の経験に基づいています。

1. あなたは誰か?

まず、YCに来た時に受ける一般的なアドバイスとして、

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「Who are you?(あなたは誰ですか?)」と言う質問があります。

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  • あなたの会社は何をやっているのか?
  • あなたの顧客を記述してください(専門用語なしで、参考例つきで)
  • 解決しようとしている主要な課題は何で、なぜ以前は誰もそれを解決していなかったのか?
  • あなたのKPIは何で、どうやって成長するのか
  • どこが競合か?
  • 競合ではなくあなたのプロダクトを人々が使う主な理由は何か?
  • 次の年の計画は?
  • なぜあなたは会社を始めて、なぜあなたはその会社を始めるのにふさわしいのか?

この長いリストは、Y Combinatorのホワイトボードセッションのチェックリストです。YCを通る企業は、YCのパートナーであるKat Manalacからこの素晴らしいプレゼンテーション受け、グループのパートナーと会い、これらの質問を実行していきます。皆さんに時間をとって考えてほしいものです。

家族や友人など、あなたの専門領域についてよく知らない人を招待してください。あなたの記述が専門用語であるかどうか、あるいは全米のどこにでもいる一般的な人に意味がわかってもらえるかについて、何かアドバイスを得られるでしょう。

あなたの会社は何をやっているのか?

最も重要なことは、あなたの会社が何をしているかです。それについてもう少し話します。(想定する)顧客がどういう人であるのか説明することができるということは、顧客の目を通してあなたのプロダクトがどのように生きる(使われる)のかということが分かっているということです。

人に関するストーリーを入れる

人々は「人」に関するストーリーを好みます。それは素晴らしいPRになります。あなたの解決している問題はなんですか?あなたはどのように成長しているのでしょうか?あなたの競争相手は誰ですか?なぜ競合他社より優れていますか?来年のあなたの計画は何ですか?

そして、PRよりも重要なこととして、「なぜ、あなたなのですか」ということを挙げましょう。なぜこの会社を始めたのですか?なぜあなたはこのユニークな独自のプロダクトを世界に持ち込むことが出来るのですか?

それはあなたがこの分野を掘り起こしこの技術とこのイノベーションを克服するために乗り越えてきたストーリーからのものかもしれません。あるいはあなたがそういった仕事をした会社から来て、過去のものを破り捨て、より良いふうに改良したかもしれません。だから、創業者のストーリーというのは、初期から築いてていくほうがよいのです。時には忘れがちになってしまうことですが、あなたのプロダクトに関する特別なことなのですから。

もう少し掘り下げましょう。あなたの会社は何をしていますか?

「なぜ」ではなく「何」から始める

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最大のアドバイスは、「なぜ」ではなく、「何」ということに導くことです。

私が言いたいのは、皆さんがすばらしい創業者であり、ビジネスを始めるための独自の資質を持っていることを証明できたとして、これら全てを一度に手に入れるには長い時間がかかります。

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あなたの会社が実際にどういったものであるかを伝えるために長々と説明するよりも、

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「まあ、飛行機のBoeingです」と言うくらいとても簡単な言い方で伝えたいのです。ああ、電気系のプロダクトを作っているんだね、もっと教えてよ、もっと聞きたいから…というように話しを持っていけるといいですね。

ところで、YCでの最後のバッチとなった会社についてですが

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…Dropboxを使用すると、チームのコンピュータ上でファイルを同期させることができます。これはわかりやすいです。今はばかげているかもしれませんが、これは実際何年も何年も前のYCアプリケーションの記述でした。

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つまり要点は、対話出来るようにすることです。それは専門用語でも前置きでもなく、すぐにやるということです。そしてとにかく、簡潔にしてください。

2. ゴールとオーディエンスを定義する

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ステップ2、「Define your goals & your audience (目標とオーディエンスの定義)」。そしてこれは...実際にはPRは目標ではないので、それは一種の過程です。

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私の(PRとしての)目標は多くのメディアを受けることですが、それは実際のあなたの目標ではないですよね。

一歩下がって見てみると、あなたはビジネスの目標に向かって努力しています。

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そのために、一番の才能がある人を雇いたいし、成長のための資金を調達したいし、トライアルを行いたし、戦略パートナーを得たいと思っています。

あなたのビジネスでやりたい何かがあります、このビジネスは本当にやりたいことだろうか?影響を与えることができるオーディエンスはいるのだろうか?と自分自身に問うことがあると思います。

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メディアはオーディエンスではありません。

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彼らには読者がいるので、メディアはあなたの観客の窓口ではあるかもしれません。記事を入手したり、メディアを使って記事を取り上げたりすることは、優先的な観客に到達する方法になります。

もしあなたの優先順位やビジネス目標が経済面での成長であるならば、あなたの観客というのは投資家かもしれませんね。だからこそ、そのことをブレイクダウンしていき、それを順位付けしようとする必要があります。すべてが優先されるのであれば、本当に優先すべき事項は何もないからです。

だから、本当に必要なものに焦点を当てて下さい。あなたのPR活動の目標が投資家であれば、実際にあなたが話そうとしている記者やあなたが載りたいと思っているメディアも変わってくるでしょう。

既に実施されていることと思いますが、もう一つのYCからのアドバイスは、あなたのプロダクトを構築し、顧客と何度も何度も話をすることです。

とにかく顧客に話しかけているのであれば、彼らが読んだ内容を聞いてみてください。それはどのようなメディアに入るのかを検討する判断材料になると思います。

3. 記事を読み、整理する

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それは私たちを次のステップであるステップ3、reading(読み物)に導きます。それは常識かもしれませんが...恐らくもうやってらっしゃるかと思いますが、既にニュースを読んでいるなら、あなたがニュースをどのように見ているのか、もう少し構造化してみて下さい。

あなたがヒットすると感じるような魅力的な記事を読んだら、創業者になったつもりで、またはあなたのプロダクトについて話すと想定して、その筆者を見てみてください。その人はあなたとあなたの会社に関する記事に興味があるかもしれません。

記事を読み、誰がその記事を書いたかをシートで整理する

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ここでの大きなヒントは…このことを効率化する方法について、創業者から多くの質問を受けています。しかし実際には、これには効率的なやり方は無いのです。

これは関係構築です。自動化できるものはありません。

しかし、Googleのスプレッドシートのようないくつかのツールがあります。それは人々がPRに使うであろう最大のツールですが、あなたの考えを整理するだけです。

あなたは印象的な記事を読み、リンクを貼り、誰がそれを書いたかを書き留めて、何が関連しているのか、あなたの記事を同じ記者と彼らの興味や取材範囲を考えながら話し合える方法を書いてみて下さい。 どんな角度に彼らが興味を持つのかを考えてみましょう。もう少し詳しく話し合って、その後に彼らとのつながりについて考えてみましょう。

PRエージェンシーが関係性の構築に絶対に必要なわけではないとは言いましたが、記者の心を惹くような紹介をするのは大切なことです。その記者が、あなたも知っている人について書いたことがあるのであれば、投資家がそれらを知っているかもしてません、ほかの創業者がこの記事に登場しているかもしれません。

その創業者に接触し、(PR用の)メールのドラフトを作成して「私をこの記者に紹介してもらえませんか?私のプロダクトに興味を持っているかもしれません」と言ってみましょう。それが彼らとつながる方法です。

一つの見方として、特にビジネスニュースについて指摘してきました。なぜなら、スタートアップのアーリーステージにおいては時には適切なターゲットではないことがあることです。なぜなら…。みなさんにお聞きしたいのですが、ビジネス市場において、一番メディアされている共通のトピックはなんでしょうか?

参加者1
資金調達。

Sharon
えぇ、恐らくそうでしょう。スタートアップの場合は、はい、最も関心のあるトピックはビジネスです。あなたは、市場動向、商取引、経済に関連するものを持っていなければなりません。

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スタートアップがここに参入する可能性があるとすれば、資金調達ですね。

スタートアップがビジネスPRの記事を手に入れることができるもう1つの例は、あなたがとても沢山のトラクションを持ち、他の誰かのビジネスのトレンドを混乱させることです。

そうすれば、Facebookから広告費を奪うことができます。あるいは車を呼ぶことができるアプリを持っているとおそらくタクシーのビジネスを混乱させるでしょう。

あなたのビジネスが大きくなる前に停滞状態にあったとしても、ビジネスPRをあなたにもたらすのです。ここには見るべきものがあるというサインを示しています。これはよくある質問なので、私はこのことを講座で説明しておきたい思っていました。

他の要素は…記者たちに会うようになると、実際に私がやったピッチの例を挙げましょうか。忘れないで下さい、あなたが言うことの全てが記録に残っているということを。記者の仕事は記事ネタを手に入れる、そして、彼らはあなたが彼らに与えるすべての情報を収集するだけです。

もしあなたがビジネスのメトリクスを公表したら、記者はそれについて書くでしょう。デモデイ2の前にYCが与える共通のアドバイスですが。(デモデイで発表する創業者は)自分たちのビジネスに興奮し、すべてのメトリクスを公表し、翌日、そのビジネスについて記事が上がっていたら驚くかもしれません。

常識的なアドバイスに聞こえるかもしれませんが、とても忘れやすい点です。オープンでいること、透明性を持つこと、正直に共有することを覚えておいて下さい。ニュースであなたのメトリクスを公表されたくなければ、公表しないでください。

4. 何を言うべきか、どう届けるか

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では、何を言うのか、どうタイミング良く人々に届けるのか(what to say & outreach)。

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あなたはこれから働きかけるのです。既にあなたのこの先の一年を見て、あなたが持つ可能性のあるニュースについて考えます。

恐らく、実際の会社の立ち上げやプロダクトの発売でしょうか。おそらく資金集めをしているかもしれませんし、開発をしているかもしれません。あなたはいくつかのマイルストーンを当てるかもしれないし、いい感じのいくつかの統計データを持っているかもしれない。

これらはすべて、会社によって提供されたニュースの例です。他のタイプのニュースはトレンドから来るニュースです、あなたの会社は大きなトレンドに対してどのように合わせて行きますか?

これはまるで新しいファイナンスアプリの総まとめのようなものです。そしてあなたも(トレンドの)名前が付いたアプリの一つになるかもしれません。通常、ジャーナリストは3つくらいまでしか名前を付けないでしょう。彼らは網羅的に15、20、30個も存在するリストの作成に1日を費やすことはありません。

記者とうまく付き合っているのであれば、あなたのことをニュースに1週間書いていなかったとしても、3週間後にはまとめを行い、その後あなたのプロダクトはニュースになっているでしょう。よい関係を築き接触を続けることで、きっといい見返りがあるでしょう。

政治や娯楽もまたそうです。何かニュースが発生したときには、非難されたり、巻き込まれたりする機会があります。また、他の企業の発表を説明することもあるでしょう。

Appleに大きな開発のニュースがある場合は、あなたの会社の開発者は何か言いたいことやそれに関連することがあるかもしれないので、接触して「こんにちは、自分はこう思うんですけど」あなたはどう思うのか教えて下さい」と話しかけてみましょう。それはあなたの会社と(記者の)対話を導入する方法になります。

例)正しい記者に関連する記事を届ける

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これは実際の例です。Simple HabitはYCの最新バッチに入った企業で、本質的には瞑想のために使われているSpotifyでした。創業者のYunhaは、Engadgetのメディアを受けたいと思っていたので、その記者のNathanを見つけました...

Nathanは様々なストリーミングアプリについて何度も書いていました。新しい種類のコンテンツに特化しており、SpotifyやYouTube TVについての記事を書いていました。そのことから、YunhaはNathanにアプローチしたのです。

彼女は発表のための開業資金をいくらか持っていました。Engadgetは実際には資金調達についてそれほど記事にしていないことをYunhaは知っていました。そのため、彼女はNathanに接触し、資金調達のニュースを共有し、とても多くの新しいコンテンツを近い内に出す予定であることも同時に共有しました。

そのことにNathanは興味を持ちました。Nathanはより多くの情報を求めたので、Yunhaはいくつかのビジュアルを共有しました。これがストーリーです。それは、Simple Habitが行ったことのすばらしい実例であり、記者に対する的確なピッチであると言えます。

例)顧客を前面に立たせる

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別の例もあります。これは、会社のマイルストーンベースではなく、実際には顧客ベースのものです。私たちは顧客の目を通してプロダクトを見せるように話しました。

これもYCでのことですが、Thunkableはコード作成の方法を知らなくても、誰でもモバイルアプリを構築できるようにしました。彼らはこのアプリの顧客をイエメンで見つけました。彼らもまた同じ様にコード作成の方法を知らないながらもソーラー発電アプリを開発してたのです。イエメンの内戦により電力を失った多くの人々に太陽光での発電をもたらしたのです。これはとても素晴らしい話ですよね?

彼らはピッチを磨きました。彼らは記者の知り合いがいる知人…創業者には記者の知り合いがいる知人がいました。その人のためにメールのドラフトを作成し、Fast Companyの記者に送りました。これは、彼らを紹介することができるか、ちょっとした会社の紹介文を書いて送ると、記者は興味を持ってくれました。これはFast Companyの話です。

例)ニュースの波に乗る

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ニュースウェーブに乗る実例があります。政治とエンターテイメントは人々が飛びつきやすいと話しましたね。こんなチャンスは毎日あるわけではないのではないので、一般的な例とはなりませんが。皆さんも、昨年10月に、ドナルド・トランプがバスでわいせつな発言をしていたテープが流出したことを覚えているかもしれません。それはおそらく世界で大きなニュースとなりました。確か去年の10月8日に起こったんじゃないですかね。

YC社の関連会社であるDeepgram社は、基本的にスピーチを検索しているため、Google検索のようなオーディオファイルを検索することができます。そして彼らは発言を納めた3つのテープ以外に他に探すものはないかジャーナリスト達が調査をしているという、自社にとってのチャンスを見つけたのです。

このことを知り、私は軽い考えで「選挙の日までにジャーナリストのためのプロダクトを無料にしない?検索とかなんでも」と言いました。ジャーナリスト達はこの機能を使ったのです。なので、彼らはすぐに過去の発言について調べることが出来、ブログ記事にしたのです。これはTechCrunchでの話です。

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いくつもの例があります。プロダクトのいくつかの例をお話ししましたね。それがあなたのナンバーワンのツールだといえます。

記者があなたのサイトを見ていないような可能性も非常に高いのです。なので、あなたのブログを更新し、次のニュースがどんなものになるかを考えて下さい。そうすれば、記者にそのニュースは届くでしょう。

ブログに投稿して追加情報のリンクを貼れば、(メールで)添付ファイルで情報を送る手間が省けます。誰かが記事に興味を持てば、クリックを続けることで過去の全ての記事を見ることが出来るので倉庫のようなものです。

プレスリリースについて質問がありましたね。プレスリリースはスタートアップのためのものではありません。それが真実です。プレスリリースは古いメディアです。以前は…あぁ、以前はもっと激しかったんです。つまり、ファックスがニュースルームに入ってくるようなものだったんです。以前は、プレスリリースはとても有用でした。

そして直近では、Googleニュースに掲載されるのが良い方法です。検索結果に上がるのですから。しかし、Googleもそれに気付いてきたので、それ以上のことはしません。あなたのブログは、プレスリリースと同じくらい検索結果に入る力があります。

あなたがプレスリリースをネットに置くつもりなら、コストは...数千ドルかかるでしょう。スタートアップにとっては(プレスリリースは)それほどの価値はありません。プレスリリースは上場企業がマーケットニュースを公開するためのツールです。主に上場企業が使うものなのです。パン屋や航空会社のような昔ながらの業界にいるなら、例外だと思います。時には、あなたのサイトのプレスリリースへのリンクは、メディア機関ではなくパートナーとの信頼関係を構築することができます。そうです。

ただし、(プロダクトの)ビジュアルやアセット情報は素晴らしい情報ですが、ファイル添付をすると迷惑メールに送られることもあるので、決して添付しないで下さい。知っていますよね。いずれの記事もサイトまたはDropboxのリンクのいずれかにリンクしてビジュアルを見せてください。

多くのチャネルでは、より大きな機能の記事のために独自のビジュアルを作成したいと考えますが、小さなニュース項目の場合は、ウェブサイトをスクリーンショットしたり創業者が何かイベントでしゃべっている写真を探します。もしかしたらあなたはその写真が好きではないかもしれません。お世辞ではなく。なので私はいつも自分のビジュアルを提供すると言っています。うまくいけば、それが使ってもらえるのであなたは幸せになれますね。

エクスクルーシブ(独占取材)

なぜ私はこのスライドを1つのスライドに押し込んだのか分かりませんが、私が話したいのは、「エクスクルーシブ(独占)」と「エンバルゴ(公開猶予)」です。それだけのスライドがあるのですが…本当に…これは重要なので聞いて下さいね。

これらは、ニュース当日に事前に記者に簡単な説明をするために、広告業界で使用される2つのツールです。両方を一緒に使用することはできません。私はこれらのツールについてお話ししますね。

エクスクルーシブとは、私はあなたとだけ話をするつもりです。あなたはたった1人の記者で、私とあなただけが、完全な記事ネタを知っています。それだけです。あなたが私の記事を投稿するまで、他の人には話しません。もし誰かが私に聞いてきたら、私は彼らに少し話すこともあるかもしれないですが、彼らは記事を準備するつもりはないでしょう。記事のネタはあなたのものです。これがエクスクルーシブです。これは一夫一妻制のようにシリアスな関係です。

エクスクルーシブについて混乱させることはありません。あなたが誰かに記事ネタを話すことを約束すれば、それは彼らのものです。わかりましたか?

エンバルゴ(制限付き合同取材)

「エンバルゴ(制限のある合同取材)」とは、あなたが何か大きなニュースがあった時に、複数の記者が取材することです。これは一般的です。特に、彼らのニュースをフォローしている(気にしている)人がいるような中規模のスタートアップの場合は特にそうです。

あなたはそれぞれの記者に接触してこう言います。「ニュースがあります。あなたに事前に簡潔に説明したいと思います。ニュースは6月15日午前8時(太平洋時間帯)に出してください。ニュースが欲しいですか?エンバルゴに同意しますか?」そして彼らが「はい」と言えば、ニュースになるでしょう。指定した時間までニュースは公開されないでしょう。

ここで気をつけなければいけないことは、みんなとのコミュニケーションがクリアになっているかどうかを確認することです。もし1人の記者に間違った時間を伝えてしまうとニュースを早く投稿してしまい、他の時間を指定されていた4人の記者は準備をしているのに困ってしまいます。難しく聞こえるかもしれませんが、これはPRの方法としてよく使われているものです。

エクスクルーシブについては、スタートアップのアーリーステージの時にはよく使われることです。記者に接触した時に…これは実際にあった話ですが、エクスクルーシブで行ったThunkableの場合です。余計な話かもしれませんが。

「ねぇ、いい感じの話があるんだけど、あなただけに話すから」と言うと、記者は取材のために時間を割いてくれるでしょう。この記事に関して誰かが先に書く可能性もなくはないですが、急ぐ必要はありません。時間をかけて落ち着いて、望むものを書くことができます。他の媒体での記事を確認する必要もありません。これが「エクスクルーシブ」がツールとして使用される理由です。相手を尊重して慎重に使用するようにしてください。

5. 聞く、そして情報源になる

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最後、「Listen & be a source(聞く、そして、情報源となる)」。あなたがなにかニュースを持っている時にたどり着くことですが。

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日常生活の中でなにかしらのニュースをフォローしていて、情報源となるものを取得する機会があるでしょう。GoogleとRSSフィードについては知っているでしょう。HEROというツールは知らないのではないでしょうか。

これはReporter Out(記者への情報提供)を助けるツールで、ウェブサイトはhelpareporter.comです。無料で、購読することができます。毎日メールを3通受け取ります。

基本的に記者は...記事のための情報源を探しているため、情報提供のリクエストを出します。 「分子生物学の専門家を探していています、締め切りは明日太平洋時間の午後5時です」。

分子生物学の専門家であれば、返信したり、記者に自分のことを知らせたりすることで、記者は今後あなたを情報源として使ってくれるでしょう。良い方法です。時には大きな当たりとなることもありますし、お金になることもありますが、記事になることが保証されているわけではありません。

また、記者によっては、情報源が必要なときにツイートします。彼らは、「これについての専門家を探しているんですが」と言うでしょう。別のアプローチですね。また、多くの記者が自分の担当範囲をつぶやいています。記者のメディアを読んで、彼らがどんな動機で記事を書くのか、どう言った種類の物語が彼らにとってクールなのかを理解するのです。Twitterは使うのに最適な場です。

良い情報源になれ(何も得られないときも)

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良い情報源となる簡単な例がいくつかあります。私がいつも語っているのは、一緒に働いたSam Altmanのことです。

彼はちょうどそのストーリーに興味があり、サポートしたいと思っていました。だからこれは私からPRを作る創業者へのテストみたいなものです。この記事をクールだと思う人がいたり、記者にこのツールを使って素晴らしい記事を書いて欲しいと思う人もいるでしょう。

Looptの関係する範囲ではなかったのですが、接触しました。拡張現実とかそういう記事があったんです。彼は(その記事を)ピン留めして、「拡張現実に興味があります、それについて詳しいですよ」と言いました。そうすると、彼ら(記者)はSamに電話するでしょう、特定のLoopt との関係性がなくても。彼が記者のために必要な場所にいるという(コンタクトを取る)方法です。

私たちにニュースがあった時、少なくとも彼らはメールを見たのでしょう。これは信ぴょう性を得るのに役に立ちます。なぜなら、Samがそういうこと(拡張現実)に興味があるということが記者に伝わりますし、よさそうな記事ネタを持っていると思いますから。

最近のYCのバッチの中ではPennyの2件の例があります。New York TimesでPennyがこのコメントを見たんです。ChaseのCEOであるJamie Diamondが既存顧客への募集はせずに、イノベーティブなスタートアップの銀行を設立すると。それはイノベーティブなスタートアップ銀行でした。そしてそれは大きく報じられていませんでした。

PennyはForbesでそのニュースを見ました。そしてNew York Timesがそれをメディアしてしていないことに気付き、New York Timesのメディア記者であるRon Liebeを知っていたので、Ronに接触しました。Ronはこの記事を知らないかもしれないが興味があるだろうと思ったからです。「Jamie Dimondのニュースを見たことがありますか?」と聞きました。「私たちは、このイノベーティブなスタートアップは(成功する)余地があると思っています。こんなふうに思っています。私はこの分野の専門家です」と伝えました。

Pennyは記者と電話で話をすることができ、ニュースの背景と自分自身の考えを伝えました。記事の中で彼の考えは2度引用されました。もし記者が自分でその記事を見つけたとしたら、Pennyはこの記事の中には登場しなかったでしょう。しかしPennyが記者に記事を紹介したことによって、彼が書いて欲しいことを書いてもらうことができました。

Pennyがやったもう一つのことは、ChatpotsについてBloombergの記者と話していたことです。その記者は(Chatpotsについての)記事を書いていたので、Pennyたちは彼女にもっと知って欲しいと思っていたのです。

Pennyが何をやっていたのか言ってなかったですね。個人的なファイナンスアプリのようなもので、ポケットにある個人的なファイナンスのコーチのようなものです。botです。彼らはbotについて記者に話していました。記者は今取り組んでいる2つの記事について彼らに話しました。

ひとつはエクイティグランツ(株式助成金)、もうひとつはダイバーシティ採用についてです。会話のようなものでしたが、エクイティグランツについて多くのことを知っている友人がいることに気づいたので、記者と友人を知り合わせました。これは彼らがやったことです。

そして、彼らが最初のエンジニアリングの雇用を探し始めたとき、Pennyと言われるアプリを持っている2人の男性創業者と1人の女性は、会社のバランスを取るために女性エンジニアを雇いたいと思っていました。そこで彼らは記者に接触して「私たちがやっていることに興味があるでしょう。これが今やっていることです」と。

記者は彼らの元に来て、「あなたの会社の採用プロセスを紹介したい」と言いました。記者はpodcastを使って会社の採用プロセスを追跡しました。これは彼らがBloombergに取り上げて欲しいと思っていた形態ではなかったかもしれませんが、ビジネスについてではなく採用プロセスについて取り上げられましたから、それでも、この記者との関係性を発展させるためにはとてもよい方法でした。その1ピースはとてもよいものになりました。最後には採用できました。これは創業者がよい記事を書いてもらうためのいい例だと思います。

記事に反応する

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記事への反応はひとつのツールです。意見が違う、または異なる視点を持っている記事がある場合、接触する機会となります。それは必ずしもニュースやトレンドに突き動かされるものでもありません。「これはあなたが書いたのですか。あなたがこのように考えたことがあるかどうかはわかりません。とにかく、この側面を追求したいと思ったら、私に教えてください。私はここにいます」とただ伝えて下さい。

また、メディアも変化しています。なにもあなたに対する記事を書いてもらうだけが、他の人があなたを権威ある人として見るようになる方法ではありません。小さなことから始めることができます。他の記事にコメントするとか。自己宣伝ではなく、自分のビジネスに大きな影響を与えるようなものでなくても、ただそのトピックに興味がある人としてコメントするのです。

RedditやQuorapの記事にコメントしたり、自分のブログやMediumに独自のコンテンツを作成することは、慎重に物事を始められるので、自身のフィールドでの信頼性を確立する良い方法です。 だからこそ、あなたができる小さなことがいくつかあります。

Q&A

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質問ですか?ここにBackchannelにいるSteven Levyがいます…どうぞ出てきて下さい、Steven...以前はWIREDで、そしてそのもっと前はNewsweekにいましたね。彼はジャーナリストなんです。彼にも質問ができますよ。私にでも、彼にでも。

Steven
これはとても多くの情報のあるプレゼンテーションですね。

Sharon
ありがとう、Steven。

Steven
そして広告業界の人々からこんな情報はでてきませんね。

Sharon
そうですね。それは事実です。

Steven
なので、これはとても素晴らしい。

Sharon
そこの人、質問どうぞ。

エクスクルーシブの利点

参加者2
エクスクルーシブとの非エクスクルーシブの利点について知りたいのですが、非エクスクルーシブのほうが多くのメディアにつながると思います。Thunkableの場合は話していただいたように(エクスクルーシブで)よかったと思うんですが。ほかにエクスクルーシブの利点についていい例はありますか?

Sharon
Steven、聞こえますか?質問を繰り返しますか?

Steven
お願いします。

Sharon
繰り返します。質問は、エクスクルーシブとエンバルゴを比べた時、エクスクルーシブのメリットは何かということですね。あなたの考えでは、エンバルゴのほうがより多くメディアされるのではないかと。

Steven
確かに。私はこれに関する例は沢山あります。私はエクスクルーシブを好みます。私が創設したBackchannelという出版社は、たくさんの記事を伝えている訳ではありません。TechCrunchのような貿易出版物ではないので、すべてをメディアするつもりはありません。我々は特別なものをメディアしているので、より深く物事を深く伝えることができます。そういった媒体は、エクスクルーシブ権を持つことが重要なのです。私たちは、誰もが書いているような一般的な記事を書くつもりはありません。

エンバルゴについてのもう一つの問題は、まず、非エクスクルーシブに話をする場合、そこに多くの記者を巻き込むことが重要です。そしてよく起こることですが、誰かがその情報を聞きつけて「ああ、Xをするんだね」というんです。4人の記者と編集者が記事を作って、「エンバルゴはもう終わり、行くよ」と言うんです。これまで見てきたエンバルゴの半分はうまくいっていなくて、気持ちが悪いまま終わりました。

Sharon
25%くらい?

Steven
半分以上だと思います。それに、むかつくのは、大抵BusinessweekやNew York Timesのような大きな出版社がエンバルゴの制限を破ることです。時には「あ、間違った、西海岸時間だと思った」とか、そういうことですが、報いを受けることはありません。

もしあなたに重要なストーリーがあって、特に文章で丁寧にまとめることができない程の複雑なものなら、あなたが持っているそのストーリーは本当に素晴らしく説明が必要なものなのです。そして、あなたが本当にエクスクルーシブな話を持っていくなら、記者は長い時間をかけてでもあなたやあなたの会社と一緒に多くの時間を費やす必要がありますし、決定的な話をする必要があります。あなたはそれをウェブ上に公開し、誰もがそれを読むようになります。

たとえば、私はVivのストーリーを取材しました。VivはそこでSiriに関するプロダクトを取り扱っていました。私がWIREDで取材した最後のストーリーだったと思うんですが。数年前です。彼らは実際に自分のウェブサイト上でそれを使用して、数年間私の記事で自己紹介をしていましたね。

Sharon
そうですね。エクスクルーシブストーリーの重要なポイントです。誰かがもっと深く掘り下げることができれば、あなたのビジネスツールとなります。あなたの会社のタペストリーの一部となります。検索結果の一種です。それは、誰かが実際にあなたの会社の記事を見つけて、読み、恋に落ちるかもしれません。特に採用やパートナーシップのためのものです。メールの署名欄に書いておいて、大切に使うこともできるでしょう。すぐ後ろの方、質問ですか?

メディアによる違い

参加者3
Steven、あなたの出版物のメジャーなものについて教えて下さい。TechCrunchには、New York Timesなど主流のメディアがありますが、Mediumの様な新しいタイプの会社もあります。さまざまな種類がありますが異なるタイプのメディアの長所と短所を教えて下さい。

Steven
そうですね。結局のところ、プロダクトのピッチの時にはSharonが言っていたことを実行して、そういうことに慣れていったらいいと思います。

より大きな違いは、TechCrunchのような出版物は、自身が業界で重要な発言をすることが重要なのです。YCがまだこういうことをしているのかどうかはわかりませんが、私が最後のバッチに取り組んでいた時、彼らは会社とほぼ非公式の関係にありましたが、TechCrunchは基本的にYCの言葉をプレスリリースとして使うでしょう。予定された電話があって、誰かがそれを読むのでしょう。その様な企業がたくさんあるのかはわかりませんが…

Sharon
ええ、そういった多くの企業は存在します。その多くは私たち(PR)のトップターゲットでしょう。

Steven
そう、彼らはたくさんのことをやるつもりで、ビジネスに興味があるんです。繰り返しになりますが、伝統的な出版物はそれほど多くはない。彼らはビジネスの感覚やテクノロジーの感覚において重要なものなのかどうかをはっきりさせようとします。その場合、それらの出版物ひとつひとつに(専属の)記者を置く必要があります。あなたの会社がAI企業の場合、AIがわかる記者に取材してもらう必要があります。コマース会社ならコマースの記者に。新しい出版物はたくさんありますね。

私(の新しい出版物での記者経験)はMediumが始まりまです。実際にはMediumの一部として始めました。繰り返しますが、たくさんの種類のものがあります。それらのうちのいくつかは、スタートアップライフがどのようなものであるかについてフォーカスしています。オファーに値する面白いものです。

コミュニティの多くの人々は私たちの出版物を読んでくれるので、私はWar Storiesと呼ばれる自身の出版の仕事をしてきました。誰かが本当に面白い話をしいます。典型的な記事は、創業した会社について話していたり、会社設立の重要な部分について話していたり。私が見た若い会社の中には、面白いストーリーがあります。たとえば、なんだっけな、instaart?

Sharon
Instacart?

Steven
instaart?Chris Chanという私たちを魅了した人物のアートです。彼はデトロイト出身の若い男性です。彼は独創的な創業者で、何回かピボットをして、香港の人々が写真に基づいて絵を描いて…会社の名前わかる?

参加者4 
Instapainting。

Steven
Instapainting、そうです。そして私は彼を追って・・・彼は有能でした。繰り返しになりますが、それは情報源によるものなのです。彼は私が記者をしているというと、スタートアップとしての彼の人生について話してくれてとても助かりました。そして、後に彼とつながり、彼の会社について書き上げました。

Sharon
それは素晴らしいです。まさにTechCrunch要素に追加したのですね。企業がYCにいる場合、多くの場合、YCの後の目標は投資を得ることであるため、TechCrunchがトップターゲットになる傾向があります。すべての会社がYCをトップターゲットにしているわけではありませんが、あなたにとっての観客が誰であるかを考え、その観客が投資家なら、取引先はTechCrunchかもしれません。

ソーシャルメディアと従来メディアの違い

参加者5
私は、中規模記事やTwitterやFacebook、他の形のソーシャルメディアを使用して自分のPRをするのと比べて、メディアしてもらう利点について疑問があります。公に記事を発信する記者に接触する必要はあるのでしょうか?

Sharon
メディアでの記事の作成やソーシャルメディアでの活動のように、自分自身で宣伝することができます。一方で、記者に訴えかけるということはどういったところで重要でしょうか?私の見解はかなり簡単です。彼らは互いに排他的ではないということです。

私は、あなたの声によるあなたのストーリーは素晴らしいと思っています。あなたの顧客やあなたの会社に従っている人達にとってかっこいいのコンテンツを開発することができれば、それは素晴らしく、そしてSEOにとっても有用なものです。だから純粋なビジネスの観点からは、それは有用ですが、実際にあなたの顧客の問題に答えることができる対話の場を作成することも素晴らしいのです。

他に有用なこととしては、あなたのやっていることをかっこいいと思っている第三者にあなたのビジネスの妥当性の確認をしてもらい、その上で記事を書いてもらうことです。

Steven
それは一般的には正しいことですが、もし全てがMediumの記事になってくれなかったら、あまり面白くありませんね。

私は最近、Bonsaiというスタートアップについての話をしました。興味深いことに、この話は私の仕事を知っているPRの人から来たのです。彼は本当に楽しいことが好きな男性です。「Stevenのニーズには合わないかもしれないけど」と。彼らはMediumでもいくつか記事が上がっていましたが、私はそれをしっかり見て、「記事はどこかにやってしまったの?(過去の記事はちゃんと見ていないの?)」と聞きました。Mediumに記事が掲載されたとしても、さほど重要ではないんです…そこから巨大な読者を得ることは非常にまれです。最終的には、多くはない人がMediumを読んでいるということあまり問題ではないと言えます。

しかし、もしあなたが望んでいたもの得られ、脇見していると、記者は恐らく 「おっと、その話はすでに伝えられていますよ」と言うかもしれません。

Sharon
過去の大きな共通認識を吹き飛ばすためには、まだ誰にも話していない新鮮なストーリーが必要ですね。それがあれば記者はそれについて書いてくれるでしょうから。他に何かご質問は?

こちらでストーリーを作るのか、記者に作ってもらうのか

参加者6
記者に直接ストーリーを教えるのと、彼らの手に任せて好きなようにさせるのとのバランスについて教えてくれませんか?記事を作ってもらうなら大変な仕事かもしれないし、過去の記事やなんかを手渡したら、記者はそれを元にコピーアンドペーストするようなことがあるのかなって…

Sharon
Stevenにそれに答えるように頼みますね。先に下準備をしてアウトラインを作って渡すのと、記者に自由に書いてもらうのとのバランスはどうしたらいいのでしょう

Steven
何を説明するかということに集中する必要があります。物事がうまく行き始めると、記者はそこにあるものを取ってきたくなるのです。記者たちは「これは私たちのストーリーなので注目しないでください(コピペしないでください)」と指示されたり、言われたりするのが好きではありません。もしドアを開けば、私たちは入って行きます。あなたが言おうとしていることが、業界として、十分興味深いものであると願っています。

Sharon
下準備は、少なくとも他の人から答えを得るのに役立ちます。なぜなら、それがいい感じの話であることを確かめる必要があるからです。たとえば「これが自分の会社です、あなたは太ってますね」なんていうやりとりはおかしいでしょう。あなたは彼らが興味を持つかもしれないいい感じのものについて、彼らと話をする必要があります。

また、書き直しができないという別の点もあります。記者はあなたの記事を書くことに時間を使うので、あなたがドラフトをレビューしたり編集したりすることはできません。これは常識的なことですが、これは私がたくさん受けた質問です。他に何かご質問は?ありがとうございました。サプライズゲストSteven Levyに感謝します。

 

記事情報

この記事は原著者の許可を得て翻訳・公開するものです。

動画: How to Think About PR – Sharon Pope (2017)
トランスクリプト:How to Think About PR - Sharon Pope

 

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