Des Traynorは、Intercomの共同創業者です。
彼の講演「製品戦略とはノーと言うこと」とブログ投稿はこちらです。
トランスクリプト
Craig Cannon [00:00:00]
こんにちは、Craig Cannonです。Y Combinator のポッドキャストをお送りしています。今日のエピソードは、Des Traynorとお送りします。Desは、Intecomの共同創業者で、製品に関する講演も数多く行っています。彼をゲストとして呼んで欲しいというリクエストが多く来たので、Desは製品についてと、Intercomを共同創業してから、どのように彼の役割が変わっていったのかを話しに、そして彼がその途中で学んだ多くの教訓を共有しに来ていただきました。さて、始めましょう。どうやって共同創業者に会ったのか、どう始めることになったのですか?
Des Traynor [00:00:29]
私はもともと情報工学の学生で、博士課程に進学しました。私の研究は、基本的に言えば、プログラマの評価を自動的に測定できるかどうかを確認する試みでした。シミュレートされたさまざまなコードを実行して、出力がどうなるかを答えてもらいました。その調査から本当に興味深い発見がありましたが、私は飽きてしまいました。
飽きてしまった理由は2つあり、1つはいくつかの大学にとって調査結果の一部がやや不都合だったということです。なぜなら、私がやっていたことは、要するに「この人のスコアは65%です。彼らはこのコードが出力するものを答えることができないので、彼らはプログラミングができないと思います」と言っていたようなものです。明らかに、だれももそんなことは聞きたくありません。
Craig Cannon [00:01:03]
学生は試験を上手く乗り切る方法を見つけ出したからですか?
Des Traynor [00:01:05]
はい、まさにその通り、典型的手段であり、世界中で共通する真実です。大学がコードの一部を採点する方法は、「forループがあれば3点、if文があれば2点を与えよう」となります。そして学生はそれを暗記するだけです。この現象は、テンプレート型の採点方法が、テンプレート型の学習方法を助長するようなもので、解答がどうあるべきかが分かっていても、それが何をするのかは分からないですよね?ラテン語か何かを覚えるようなものです。
その調査結果は、大学にとってますます不都合になり、「あなたの学校の生徒の何人かを調査したいのですが、これが私の仮説です」と言うと、学校側は「結構です」という感じでした。私は、このことについて執筆して出版する代わりに、ブログを始めました。私はデザインとユーザビリティについて書き始めました。
そしてある日、誰かが私のブログにコメントを残しました。彼の名前はEoghan McCabeで、インターネット上で働く小さなグループの人々のために、ダブリン市内で朝のコーヒーの集いを組織していました。それが2006年頃です。私はそこに出席したのですが、これには実は面白い話があります。Eoghanとはそこで初めて出会い、仲良くなりました。そして、その同じ夜に初めて妻に会いました。
Craig Cannon [00:02:11]
本当ですか?うわー。すごく価値のある一日ですね。
Des Traynor [00:02:12]
はい、まさにその通りです。丸1日の仕事でしたね。私は実はコンサルタント・エージェンシーに行って、別の仕事をしました。それから、1年ほどEoghanと私は連絡を取り合っていましたが、ある日、彼がメールで、「自分で新しいことを始めたんだけど、君も一緒にやらないか?」と言ってきたんです。それから活動を始めました。
私たちにはContrastという代理店がありました。デザインの代理店で、それから37Signalsのモデルに倣っていました。私たちは、サイドプロジェクトが必要でした。最終的にピボットするのですが。
私たちのサイドプロジェクトは、Exceptionalと呼ばれるツールで、それはRuby on Railsベースのエラーハンドラであり、開発者に警告し、「この部分が間違っていて、この人たちが影響を受けた」と通知します。それが正常なプロセスだったのですが、ある日、当社の製品を使用している何千人ものユーザがいるにもかかわらず、製品のパフォーマンスが低下したりつまずいたりすることが多く、2010年のインターネットの状態は良くなかったため、ユーザとコミュニケーションを取ろうとするのに非常にイライラしていました。今あるインフラストラクチャはそこにはなく、Stripeもありませんでした。
すべての有料顧客にメールを送り、ダウンタイムについて謝罪したい場合は、PayPalダッシュボードにログインし、すべてのサブスクリプションのエクスポートを取得し、Perlを介してメールアドレスを抽出し、それをCampaignMonitorまたはMailChimpにインポートし、それから通知を送信し、すべての返信とすべての自動返信やその他を取得してメールに戻し、2時間くらいかけて修正を試みた後、メールを復活させます。これらすべてを毎回やらなければならなかったんです。
私たちには顧客に伝えたいことがありました。それが普通でした。ある日、小さなメッセージを製品の右下隅にポップアップで「昨日はダウンしてしまい申し訳ございませんでした。今日の変更点は次のとおりです。私たちのブログ投稿を読んでください」と表示しました。
人々は「おや」という感じで、ブログ投稿には多くのエンゲージメントが見られ、それはメールでは見たことがないほどでした。そこから新しいアイデアが生まれてきました。
人々が私たちに返信できるとしたらどうでしょう?製品を使用中のユーザに話しかけ、ユーザからも返信してもらえることを想像してください。私たちはこのこまごまとした部分と機能を追加し始めました。
新バージョンのたびに、メッセージを読んだ人と読んでいない人を見ることができたらどうでしょうか。これが、アクティブユーザリストと呼ばれるものの基礎になりました。今現在、誰があなたの製品を使用しているのかを示すものです。これは2017年には当たり前のことと考えられていますが、2011年には存在しませんでした。
全員ではなく一部の人にメッセージを送信できたらどうでしょうか?特定の時間に送信できたら?今日、私たちはこれを行動マーケティングの自動化と呼んでいますが、しかし当時は単にこれが合理的だと考えました。
私はあるコメントを読んだことをはっきりと覚えています。「私は実際にはあなたの製品のファンではありませんが、この手軽なチャット機能は素晴らしいです。あなたたちはこのようなものを作るべきです」というものでした。
私たちも同じ事を真剣に考えていましたが、人々からのフィードバックが私たちを後押しし続け、最終的にExceptionalを売ることにしました。その後、Rackspaceの一部になりました。それから、ユーザと話せるこのツールがあったのですが、新しい問題を抱えていました。
Des Traynor [00:04:50]
ユーザがいなかったのです。必要に応じてバックエンドを構築して、他の人に提供して、自分の顧客が得られるようにしなければなりませんでした。
Craig Cannon [00:04:57]
すべてのユーザをExceptionalから盗んで進むのではないかと思っていました。これはおそらくあなたが最もよく聞かれる質問だったでしょう。
Des Traynor [00:05:04]
ええ、Exceptionalを獲得した人々は親切に、Intercomを使用して「やあ、私たちは新しいオーナーです。私たちはここです。素晴らしい気分です。私たちはあなたの残りの人生あなたを愛し続けます。前のオーナーがどうしているのか興味があるなら、彼らはIntercomと呼ばれるものに取り組んでいるので、チェックしてみてください」という最後のメッセージを送ってくれました。
2011年7月1日、クールな新製品といって、IntercomのHacker Newsのトップニュースになりました。今も時折スレッドを読んでいますが、そのエンゲージメントは、他の人もこの問題を抱えていることを知った最初のスレッドでした。
Craig Cannon [00:05:38]
それがHNですか?それがサインアップへの最初の一押しですか?
Des Traynor [00:05:42]
はい、ほぼそうですね。私たちの以前の製品を使用した人、会議で知り合った人、または古いブログを読んだ人などある程度の連絡先リストがあったため、オーディエンスのようなものはありました。そして、私の初期の仕事は、文字通り毎日人々にメールを送ることであり、「これはIntercomをあなたの製品上で使用するとこうなります。試してみませんか?」といったようなものでした。
1社ずつ、文字通り1社ずつ引き込みました。「はい」という返事をもらえれば、Skype電話またはCTO Ciaranに飛び付き、インストール手順を説明しました。当時はそのような感じで、そこから次々と顧客を獲得していきました。そして、比較的スムーズなサインアップの流れがあると感じたら、世間に発表して何が起こるかを見てみようと思ったのです。
Craig Cannon [00:06:17]
わかりました。皆さんは巨大なコンテンツを配信しましたが、それは以前の会社で行っていたことですか?
Des Traynor [00:06:22]
はい、それに、私たちがコンサルタント会社だったとき、コンテンツは顧客を引き寄せるため注目を集める手段であり、その後、Exceptionalのユーザ基盤を拡大しました。
しかし、Intercomでは、私たちはそれが得意であることがわかっていました。特に私にとっては、それが専門でした。そのため今日のIntercomは、私たちが実際に販売しているものという点ではるかに洗練されています。しかし当時は、私たちは、これを読んでくれるクールなスタートアップの人々が必要でしたし、彼らの信頼を得たら、私たちは「これを売ってみないか?」という感じでした。
それからこれはよくある質問でしたが、コンテンツ戦略の基礎は何でしたか?というものでした。そして、私はスタートアップの人が読みそうなものを適当に執筆し、それから時々製品について伝える。そんなことをしていました。
最初の100件の投稿のうち93件を書いたと思います。ユーザ基盤をどのように成長させるか、資金調達についてどのように考えるか、製品にどのように名前を付けるか、私たちが少しでも専門知識を持っていると思ったように感じていたことなら何でも書きました。そして時々、「これが Intercomに追加したものです」というような投稿をしていました。
Craig Cannon [00:07:22]
ええ、それは見過ごしてしまいがちな重要な見解です。コンテンツにおいて多くの人が新しいセールストークを何度も試しているだけで、うまくいかず、その理由を理解できていません。
Des Traynor [00:07:32]
その通りです。多くの人々にとってコンテンツマーケティングの試みとはIntercomのユーザ基盤が欲しいので、ブログを書く。私は常にただ製品について書くだけです。
一方私たちは、まずコンテンツを第一に考え、マーケティングは二の次にしました。コンテンツはよいものでなければなりません。私がいつも人に伝えるアドバイスは、実際のターゲットユーザが誰かを考え、彼らが抱えている問題についてどのように手助けできるかを考えるということです。それから、できる限りそれらをサポートしてください。そして、歩調が合えば製品が問題の1つを解決できるというのが理想的です。
Intercomの場合は、ウェブアプリを成長させたい、ユーザ基盤を広げたいといったことであり、私たちにはそれができます。しかし、私たちは、注目してもらうためには、種をまく必要があることを理解しています。
ですから、私たちはデザインや製品、製品戦略、テクノロジーのニュースなど、自分たちが納得できる内容で、コンテンツが恒久的かつ大体正確であれば、何でも投稿します。そのおかげで私たちのブログには多くの読者がいて、それが主要なアクセスソースとなってます。しかし、最初の100件の投稿については、そうではありませんでした。
Craig Cannon [00:08:42]
その時は背伸びしていたのか、私は疑問に思っていました。このような影響力のある投稿を書くことについて違和感を覚えていましたか?
Des Traynor [00:08:49]
違和感はありませんでした。自信があったと言える理由は、「1億ドルのARR企業をどのようにスケーリングするか」といった話をしようとはしていなかったからです。そのようなことを人々がするのは私も不快に感じます。
私たちは常に、自分たちの2つの製品であるIntercomとExceptionalの経験を元に話をしていました。そして、それは私たちが学んだ教訓のようなものです。私は常に、私たちには今アクティブユーザが6,000人いるけれど、4か月前はゼロだった。どのようにゼロから6,000人にしたかについて話すことは比較的安全だと思います。
ブランディングや、企業名の付け方、製品ビジョンなどは少し違ったかもしれません。業界にはもっとふさわしい人がいますから。でもブログを書いているのは彼らではありません。あなたたちが得られるのは、私たちの情報ですが、それが必要ですか?というスタンスです。
Craig Cannon [00:09:42]
その当時、あなたは自身を戦略家と考えていましたか?
Des Traynor [00:09:46]
いいえ、何というか、自分はスタートアップの人間だと思っていました。
Craig Cannon [00:09:51]
あなたは情報工学を学ぶ大学生だったからですか?
Des Traynor [00:09:52]
はい、確かに情報工学です。
Craig Cannon [00:09:54]
当時はCTOでしたか?
Craig Cannon [00:09:54]
いいえ、私はただの情報工学部生でした。実は創業者全員が情報工学専攻でした。しかしCOOと私はデザインをキャリアとして選択し、私はUXデザイナー、ユーザビリティテストやインタラクションデザインといったことをやっていました。Eoghanは主にビジュアルデザイナーでした。他の2人のエンジニアは・・・Intercomのフロントエンドを構築し、メッセンジャーを少しやっており、CTOが基本的に残りを担当していました。
Craig Cannon [00:10:19]
なるほど、分かりました。これを聞いたのは、プロセス全体でDesさんがどのような役割を果たしたかを知りたかったからです。役割がどのように変化し、そして今また変わろうとしていると本番前に話していました。
Des Traynor [00:10:30]
私の役割は常に変化するでしょう。私は自分が役に立てる一番大きな問題のところへ行くようにしています。そこに魅力を感じるのです。私はIntercomを世界クラスの企業にしたいですし、私がレベルアップに役立てる分野であれば、どこにでも飛び込みます。
初期の頃、私には3つの役割がありました。Eoghanと会社のビジョン戦略を立てること、CiaranとDavidとは、日々の開発作業を共に行い、そして基本的にユーザと話し、Intercomの認知度を高めるというものです。
私はブログを書きながら、アメリカの人々のために、ダブリンで午後7時頃にウェビナーを開催したりしました。ここに住んでいるけど、製品についてお話しさせてください、というように、必要とされている場所にはどこにでも行きました。
最初は、製品の構築に深く携わり、人々にそれを広げようとしていました。その後は会社の成長とともに、私より経験のある製品担当者を採用しました。そして、おそらく社員数が25人ほどになったとき、私はよし、製品部門は安心だと思いました。
次に大きな問題は何でしょうか?当時、私たちにはカスタマーサポートがありませんでした。私が関わっていたデータ部門には、他にも1人か2人いたので、カスタマーサポートに取り掛かりました。現在もサポートのディレクターであるJeffと共にチーム作りをし、その後も他のチームに関わってきました。
確か戦略的人材活用が次の問題だったと思います。採用活動が必要でした。そして2年前はマーケティング、ですからIntercomについて考えるポイントに到達しました。
間違いなく、製品は確実に正しい軌道に乗っていました。そこで製品を市場に売り出す方法、それを説明する方法、それが何であるかを説明する方法、メディアとの関係、広告への支払い方法に関するアイデア、そういったことすべてを洗練させる必要がありました。私がこの2年間取り組んでいるのはまさにそこで、彼が言ったように、今後も問題は出てくるでしょう。
Craig Cannon [00:12:08]
しかし、創業者がまったく別の分野をまたいで役割を変えることはめったにないので、良いことだと思います。起業したときはすべての業務を担い、その後何かに集中することは非常に一般的ですが、グループ間で役割を変更することは異なります。これらのスキルはどのように学ぶのですか?
Des Traynor [00:12:24]
はい、良い質問ですね。既定路線でないことには同意します。自分の居場所を見つけ、それが得意分野であるというもっともな理由から、その場所に居続けるのが普通です。2年前の私は、マーケティングを始めたとき、マーケティングでは、実際には入門講座も初心者向けの参考書も、Pickaxe本もないので、すこし怯えていました。
Craig Cannon [00:12:49]
このコードが実行されるか、実行されないかということよりも定量化しづらいですからね。
Des Traynor [00:12:54]
その通りです。そして、もし私がここでマーケティングが上手い会社を挙げたとして、それが例えばAppleでなければ、様々な意見が出るでしょう。率直に言って、マーケターは物事についてどう考えるか、物事をどのように構成するかについてあまり共有しません。
これまで、流通の構造について約50人のマーケティング担当VPと話しましたが、皆が違うことを教えてくれました。それは、そこに担当者を1人置くとかのレベルではなく、時にはブランドデザインが内側か外側か、コミュニケーションもCEOに報告するところもあれば、マーケティングの一部に報告する場合もあるなど、すべてが異なるのです。
ですから最初は、多くの文献やベストプラクティスがあると感じる他の分野よりも、かなり手ごわいと思いました。マーケティングはチャレンジであり、実際に学んだ方法は、偉大な企業とつながり、そこから学び、吸収し、何がうまくいって何がうまくいかなかったのかを見るということでした。
Intercomでのマーケティングが得意になったとは言いません。むしろ多くの間違いを犯しました。基本的に、どの役割が機能するのか、どのタイプの人が機能するのか、どのアプローチが機能するのかを誤解してたからです。今ではもっと多くのことを知っており、どこかのマーケティングの仕事に応募しても良いほどだと感じます。
Craig Cannon [00:14:04]
もしくは、マーケティングに関するブログを投稿するとか?
Des Traynor [00:14:05]
そうですね。でも2年前、私には2つのことに気付いていました。マーケティング担当者を雇おうとしたがうまくいかなかったので、少なくとも、何を目指せばよいかを十分に知ることができれば、それは大きな進歩だということがわかりました。
Craig Cannon [00:14:20]
過去数年間の経験を通じて学んだルールを共有していただけますか?
Des Traynor [00:14:26]
ルールですか?
Craig Cannon [00:14:27]
はい、マーケティングのルールです。
Des Traynor [00:14:29]
ええ、私がこれまでに学んだ原則は間違いなくあります。1つは、マーケティングについての一般的な話です。人々がよく言う、もしくはエンジニアによるマーケティングへのアプローチは、「マーケティング担当者を雇い、彼らは、顧客活動コスト(CAC)がLTVよりも低いポジティブなキーワードを見つけ出し、5000万ドルすべてをそこへ投入し、1億ドルを手に入れる」ということです。そして、そのようなことは基本的にはあり得ず、誰かが「Des 、悪いけどその事例がある」と言うかもしれませんが、事実上そのようなことは起こりません。もし誰かがあなたにそれを約束したとしたら、それは完全にでたらめです。
次に、そうですね、何でしょう。何というか、製品を売ること自体より、人々がどのように製品を買うかを理解することが重要だということです。私にとって大きな衝撃だったのは、Intercomを求める人もいれば Webサイト用のチャットウィジェットを探している人、また成長の課題に対する解決策を探しに来る人もいます。そして彼らは皆Intercomを求めているのです。
抽象的概念にはさまざまなレベルがあり、人々が様々な方法で製品を購入します。多くの場合、企業は1つの方法を選び、製品を販売することに集中します。例えばライブチャットだとして、「私たちが売っているのはライブチャットです」と言います。そしてまるで病院に行ってライブチャットが必要だという診断を受けたように、ライブチャットを求めてくる人がいます。
Craig Cannon [00:16:00]
友達と話して勧められるのと同じですね。
Des Traynor [00:16:02]
ええ、Intercomをインストールすれば良いと、このブランドを勧められます。または、マーケティング部のリーダーが変わり、前の職場でもうまくいったからライブチャットを入れるべきだと言われるとします。そこで私たちは見つけてもらわなければいけません。
それから、私はちょうど新しい会社に入社したばかりの人が、ホームページで見込み客を顧客に転換できないという課題を抱えているとします。この時点で、Optimizeをインストールすべきか、Intercomをインストールすべきか、ホームページをリニューアルすべきか、もっと良いデザイナーを雇うべきかという問題にぶつかります。
これはかなり大きな課題ですが、そこで私たちは助け船を出せるようにしておかなければなりません。Intercomにとって重要な教訓の1つは、このように様々なニーズを持つ顧客が商品を検索するなかで、私たちはいつでも手を挙げられるように学ぶことです。マーケティングのキャリアでの経験が浅く、指導を求めている人と話すと、よくあるのがGoogle Advertisingを始めなさいというアドバイスを受けることだと言います。自社の名前に対して入札するんですよね。私としては、それも良いけど、人々が求めているものとは違うと思うのです。
Craig Cannon [00:16:57]
それは今YCが抱える課題です。アクセラレータが必要だとわかっているテック分野の人たちの間では、YCの知名度はかなり高いので、YCに参加するよう説得するのは可能です。
しかしスタートアップについて全く知識がない、または漠然とした概念しか持って無い人もいて、私たちはそういった人にリーチすることが必要です。そのような人にそれぞれを疎外することなくアピールするためにどういった方法を取っていますか?
Des Traynor [00:17:25]
それが私たちの考えの中核のようなものです。そういった事を言う人がいるってことは、明らかにYCにはブランド力がありますから、YCを求める人もいます。何もしなくてもYCを見つけてくれるほど有力ですから、入札する必要がないかもしれません。それでもある意味、代用は効かないと言えるのではないでしょうか?
一歩下がってみると、ただお金が欲しい人もいます。そういう人は、YCでもTechstarsでも、500 Startupsでも何でもよいのです。こうなると地上戦に突入です。問題は、500 Starupsに入札すべきか。キーワードですね。もし自分たちの方が良いですよ、その理由はこうですよ、うちを選んでくださいというようにアピールするとします。それはマーケティングにおける競争の部分です。
もしそれができるなら、YCを求めている人だけでなく、すべての、トラフィック獲得のために争えます。また、スタートアップがあるがお金が欲しいかどうか分からないという人もいます。その場合、彼らはGoogleで検索はしません。仮に私がスタートアップを立ち上げるとすれば何が必要でしょうか。
Craig Cannon [00:18:28]
長い検索語を所有することができます。
Des Traynor [00:18:30]
はい、それに入札するのはそれをテストする自分たちだけということになります。基本的に何が起こるかというと、毎回量や規模が大きくなっていくのです。
最近では、YCを探すより、自分でスタートアップを始める事を考えている人の方が多いですよね?それと同時にコンバージョンの見込みは下がっていて、YCを検討している人が転換することもあれば、インキュベータから資金を得ようとする人は転換しないかもしれません。
そのため、ピッチは包括的かつ賢明であるべきです。もし「インキュベータの資金をもらおうと思っている」という人に対して、「12週間後には起業家たちとディナーを囲んでいるでしょう。前回のディナーにはJoel Spolskyもいました」とは言えません。
そうではなく、「まずはインキュベーションの概念について話してください」、そして私が製品を購入するよう説得し、なぜあなたがベストなのかを理解させてほしいというでしょう。
Intercomにとってそれがどいういうものかというと、まずあなたに顧客を大事にする必要があることを説得します。あなたが顧客を大切にし、顧客関係を重宝すれば、人々の信頼を得ることができ、1つの橋を作ったと言えるでしょう。
次にお話ししたい橋作りは、関係構築におけるメッセージングの重要性です。例えばピッチが個々にコンバージョンをできないと、なぜこんなごみのようなものを書くんだと聞かれます。なぜメッセージングに将来性があり、顧客にメッセージすることが重要なのかについて熱心な文章を書くのです。
すると、顧客との関係が重要だというのは伝わります。メッセージングが関係を構築するのだと分かってもらえます。そして、Intercomのメッセージング、そしてメッセージングに対する私たちの理念の話になります。
私たちの世界では、ユーザベースを大きくしたいというものから、今すぐにでもIntercomが必要だというものまで、さまざまなソートリーダーシップのようなアイデアがあり、一方あなたの世界では、それはインキュベータの資金に興味があるということかもしれません。顧客を捕まえるのはそのタイミングです。
例えば初期の資金調達に関する考え方やシリコンバレーに引っ越すべき理由などのブログ記事でも何でもよいのです。そこで捕まえられれば、例えばYCを選ばなければ他に選択肢はないということを論理的に説得することができます。これが実際Intercomで採用したアプローチです。振り返ってみると、これが私のコンテンツマーケティング戦略でした。でも初めから考えが明確だったわけではありません。
Craig Cannon [00:20:47]
そうですか。このプロセスにおいて、誰かを追跡していますか?
Des Traynor [00:20:48]
一応していますが、正直言って十分ではありません。そのうちきちんとします。つい最近マーケティング部門で良い人材を採用したので、そのような面も改善されるでしょう。
しかし、リピーターの読者数は確実に増えていて、人気の高い記事や変換率が高い記事も把握しています。これがフィッシャープライス的なマーケティングへのアプローチだとすると、「Des、Intercomの新しいメッセンジャーに関する記事のコンバージョン率が高いから、もっとこのような記事を書いたらどうか?」となります。
しかし実際はそうはいきません。そこにたどり着くにはウォームアップが必要です。そこがあまり理解されていない点です。一般的にマーケティングの世界とは、原因の特定が難しい、または多くのコストがかかるということから、7セントで大成功した、という様々な状況に直面します。
しかしその全部が連続体であり、認知度を高めたりするには理由が分からないこともする覚悟が必要です。その反対側には、成功率が非常に高そうな、理由がはっきりしたものが見えます。しかしそれをするだけでは、すべてが犠牲になるのです。
1つの例は、かなり大規模なスポーツ賭博会社の有料マーケティングを行っていた私の友人の話です。ある年、彼はすべてのキャンペーンを驚くほどうまくやり、大成功しました。CEOはブランドコストや オンラインやデジタルのアトリビュータブルなコストを見て、「最大の戦力である君に予算をすべて任せる」 と彼に伝えました。
そして翌年どうなったでしょう。彼はすべての予算を手にし、かわいそうなブランド担当者に何もありません。そこで彼は予算をすべて使い果たそうとします。しかしコンバージョン率は下がる一方で、その理由が分かりません。
実を言うと、コンバージョン率が低下したのは、以前と同じブランド認知度がなかったからでした。だからこそこれは全体的に見る必要があるのです。自身に対し、自分たちは利益を得られるブランドを構築しているのか、適切なブランド・レゾナンスを創り出しているか、妥当性を問うべきです。なぜなら、儲けるというのは専門的技術であり、簡単だとは言えません。ただ、それはそれ以前に済ませておくべき仕事の上に成り立っているのです。
唯一の例外は、日用品です。例えばFacebookでシャワーヘッドを売るなら、シャワーという単語を使った人だけをターゲットにして売り込めばよいのです。シャワーを浴びることに関して、大がかりなキャンペーンを作り上げる必要はありません。そんなことをしなくても皆シャワーは浴びるのですから。しかし、特に私たちの業界では日用品は取り扱っていません。また、はっきりと目に見えるものを売っているとは限りません。ポッドキャストのプラグインをインストールするという訳ではありません。
Craig Cannon [00:23:20]
それこそまさに、今日ここに来る前に私がやっていたことです。編集しているポッドキャストの音声ファイルの1つに問題がありました。何がおかしいかを説明する言葉が分からないのです。それを直す何かしらの機能があるのでしょうけど、その言葉が分からないのです。それはIntercomでもYCでも同じ状況だと思います。だから同意語を考え出さなければいけません。
Des Traynor [00:23:43]
人々はまだその必要性に気付いていません。でもその通りです。
マーケティングに関する原則は他にもあります。ソリューションを売るには、まず問題を買ってもらわなければいけませんよね。例えば、あなたにaudio warglerでも何でも必要なものを売り込もうとしても、その問題が起こるまでは全く興味を持ってもらえません。そのような瞬間を見つけるのは非常に重要な課題です。
そして仰ったように、同義語がさらに範囲を広げます。問題の説明には大体10通りあります。Intercomの場合、リテンションがうまくいかない、ユーザ増加はどうすれば加速するか、ユーザ拡大をどう維持すれば良いか、顧客のエンゲージメントはどうやって動かせるか、などです。実際は同じ質問をしているのです。
ユーザに特定の時間に話しかけ、望むアクションを取ってもらって前に進みたいということです。全く同じ答えを探しているけれど、その説明は無数にあり、私たちはその一つ一つをサポートできる体制でいる必要があります。
それは例えば、単に人々が犯しがちなミスを示したり、入札期間をホームページで指し示すということではありません。なぜなら、オンボーディングのコンバージョン率が低いため、ユーザのオンボーディングを向上させたいという顧客がいたとします。それに対して私たちは、そのような問題の全てを得意分野としているので、助けることができると返事をします。
しかし、そこでIntercom.comを案内して、顧客が私たちはオールインワンのマーケティング・プラットフォームで、私たちのミッションはインターネットビジネスを...というメッセージを目にすれば、ちょっと待った、方向が変わってきている、となります。私たちは、「オンボーディングですね。はい、お手伝いできます」という姿勢を示す必要があります。
この時点で、Intercomという社名はどうでも良く、オンボーディングに関するメッセージに集中します。私たちは顧客の手を引っ張って、オンボーディングの問題解決に寄り添います。そしてその後しばらくしてから、「そういえば、これがIntercomなんですよ」と伝えればよいのです。
Craig Cannon [00:25:15]
多くの人から製品に関する話が聞きたいというリクエストがありました。製品がシフトや進化を続けるなか、このようなコンテンツマーケティングの取り組みについてどうお考えですか?もしIntercomが1つのことで知られていて、それを巡ってこれほどの経緯やSEOがある中、これらの2つをどのように合わせるのですか。また製品がシフトし始めるとき、何を考えますか。
Des Traynor [00:25:37]
私はよく、製品とマーケティング、またコードとデザインは同じコアアイデアのものだと言います。例を挙げると、Intercomのコアアイデアの1つは、正しい時に正しい場所で、正しい相手に正しいメッセージを送るということです。
そしてRubyコード、キャンペーン・エディタと呼ばれるデザインされたスクリーン、ブログ投稿、そして会議での話し合いなどを通してそれを実行します。これらはすべて同じメッセージを違ったアイデアで伝えます。
私たちの製品の一番中核には、教育し、応対し、そしてエンゲージする、という概念があります。そしてこれらについては何通りもの説明があります。どのようにサポートするか、なぜそれが重要なのか、その1つ1つの大きなビジョンは何かに関するケーススタディ。そして製品の進化と共に、アイデアも増やさなければいけません。Intercomの中核にある、インターネットビジネスをパーソナルなものにすることです。
それと真逆のことはできませんが、代弁できるアイデアは多く持っています。昨年12月にEducateという製品を発売しましたが、それは基本的に顧客に対する積極的な教育的コンテンツ提供におけるナレッジベースに関する私たちの見解でした。
どういうことかと言いますと、マーケティングと向き合い、コアアイデアは何にするか、そしてイベントはどうするか、コンテンツについては何をするかと考え出すことです。本。本も取り扱うのか。これをどのようにポッドキャストに組み込むのか。ランディングページはどうするか。人々はどのようにこれに入札するのか。メディアは?プレスにはどのように話をするのか。
そして、どうするかというと、「皆さん、これがコアアイデアで、各自好きなように見て、感じてもらって結構ですが、このアイデアを推し進めなくてはなりません」と言うのです。
失敗が起こるのは、製品とマーケティングがシンクしていない時です。私たちのCOOであるKaren Peacockは、売れるものを作り、作れるものを売りなさいと言います。これを両方ともやらなければ大失敗するということです。しかしこれは同時に、最初の課題でもあります。
もしオンボーディングを売っているのに、自動メールシステムを作っていると思っていたら、それは問題ですよね。また同様に、多くのスタートアップに対し、きちんと理解してもらうためにかなり苦戦したのが、ブランドを同じアイデアと共鳴させなければならないということです。例えば、よく頭に浮かぶのが、ミシュランです。レストランの格付けをするミシュランです。タイヤメーカーだって知っていますか?
Craig Cannon [00:28:01]
はい。
Des Traynor [00:28:01]
私はそれが多くの意味で直交的なブランドだと感じます。食事を終えて、さあタイヤを買いに行こうという人はいないでしょう。多くのスタートアップもこれに倣おうとしていることを懸念しています。
例えばStripeブランドがデベロッパーともクールなことをしたいと言っていて、それは良いけれど、あなたたちはオンライン決済アプリですよね、と。デベロッパーはあなたたちの専門分野ではないけれど、とてもクールなテック関連ブログをやっている。それはあなたの事業に相反するものではないが、同時に、何の助けにもなりませんよね。
Craig Cannon [00:28:35]
それでは、その点で製品についてはどのようにお考えですか?Intercomは当然ながら大きな会社で、かなり多くの製品を出せますよね。どの製品が顧客やブランドと共鳴するかは、どのように判断するのですか?
Des Traynor [00:28:46]
まず第一に、私たちの使命はインターネットビジネスをパーソナルなものにすることだというのを明確にしています。製品を作るかどうかを判断するときには、その中心的な部分で、この製品はインターネットのパーソナル化に役立つかということを問います。
例えば、一度も話したことのない人をスパム扱いにするツールを売り出すかどうかを考えるとします。答えはノーです。なぜならそれは真逆のことだからです。携帯電話で生中継のサッカー試合をストリームできるツールはどうか?それもノーです。
Craig Cannon [00:29:15]
あるインタビューで、それに取り組もうとしているというのを読みましたが。
Des Traynor [00:29:19]
そうですね、しかしそのように、使命に沿っているかどうかというのが、製品のコアのガードレールのようなものです。そしてその中で、別のルーブリックのような、つまりデジタルビジネスの非人間的な部分を取り除く、次に重要な方法は何かという基準に照らし合わせます。そのように動いています。
製品の何かを変えた場合、製品マーケティング、製品デザイン、ブランド、コンテンツマーケティング、営業なども変えなくてはいけません。
Craig Cannon [00:29:54]
そうですね。
Des Traynor [00:29:55]
このような裏返しの発想も必要です。つまり、中核部分でプッシュ通知を始めようと決めるとします。それのどこがパーソナルなのでしょう。そこで少しアイデアを広げます。そしてすべての角度から見てみます。そうしなければ、製品、マーケティング、そしてブランドはシンクしなくなり、悪いことが起こるのです。私は本当に...
Craig Cannon [00:30:15]
このことについて、採用や成長の面でもお話しされていましたね。採用する人を間違えるとシンクしなくなり、それが拡大する、というかむしろますますひどくなると。
Des Traynor [00:30:25]
はい、その通りです。私が採用に関して常に主張するのは、もし会社の理念に同意していない人を1人雇ったとすると、その人が同じような人を次々に雇い、気が付けば会社に反発する集団が出来上がっている状況に陥るということです。彼らは悪意を持っているわけではなく、役立ってると思っています。多くの場合は何か間違いを起こすよりも、何の役にも立っていないのです。害はないけれど、何もしないのと同じなのです。
Craig Cannon [00:30:55]
それはまずいですね。そのような状況をどのように防ぐのですか?
Des Traynor [00:31:01]
アラインメントと言うのは...2日前の夜、ここIntercomの中で大きなイベントがありました。ブログツアーのようなものです。約1,000人の参加者が集い、そこで行われた講演の1つは、人々のアラインメントの維持についてでした。基本的に、会社が急速な成長の期間にある時は、常に必ず、見落とされることがいくつかあります。その1つは新入社員のオンボーディングです。4人の会社に5人目が入社すれば、全社員にアクセスでき、完全なイマ―ジョンセラピーで、新入社員はすべてを浸透によって学びます。
65人の会社に入社する66人目の社員は、それぞれが入社から1年未満の3人の社員にアクセスがあります。状況は違いますが、ほぼ常に、どこでも同じような構成になっています。会社が軌道から外れるというのは合理的な結論です。だから私たちはここに大きく投資し、初期の段階でこの間違いの色々なバージョンを試したのです。
今では、新入社員のオンボーディングにかなり力を入れています。この後私はダブリンに戻り、火曜の朝はひたすら人に会う予定です。私たちの会社、業務内容、なぜそれを大切にしているのか、どのような問題があるのか、なぜそれが重要なのか、そして実際にIntercomではどのように仕事をしているのかについて話します。
Craig Cannon [00:32:19]
事実上、1対1のミーティングであなたが一方的に話すということですね。
Des Traynor [00:32:23]
はい、組み合わせというか...まず彼らは新入社員なので、すべてのことについて私がプレゼンで説明します。その後1対1のミーティングをして、先に進めます。今回は全員が私の部下になるわけではないので、その後はそれぞれのマネージャーに引き継ぎます。
それでも私は、まだ十分に対応しているとは思っていません。多くの会社がそうですが。397番目の社員になるというのは、どのような経験かなど、深く考えません。そして新入社員が間違って出荷してしまったときに、信じられないといって驚いたふりをするのです。それならそのような間違いの予防策を見せてください。そんなこと分かるはずがないでしょう。
Craig Cannon [00:33:03]
全くです。新入社員のせいにはできません。私たちもその面ではもっと努力が必要です。Andy Cook氏がこれに関する質問をしています。「採用の他に、組織のスケーリングで最も大きな課題は何ですか?」
Des Traynor [00:33:18]
そうですね、比較的よくある問題はいくつかありますが、いつか自分が全く知らない分野で採用しなくてはいけない時が来ます。そこで最善の方法は、仕事ができると思う人を見つけることですが、それも「何とかなるだろう」という間違った論理の1つです。
Craig Cannon [00:33:42]
これについてのブログ投稿がありますね。
Des Traynor [00:33:45]
全て知っていると思い込むのです。状況は様々ですが、あまり分かっていない分野に足を突っ込めば、簡単に騙されてしまします。特にマーケティングや営業の世界ではよくあることです。マーケターや営業担当者は、売り込みが得意なので、もし営業担当を採用した経験がないのであれば、最初の面接者が自分を売り込んでも驚いてはいけません。
これは後知恵のようなものですが、自身の専門分野以外で適材を見つけるのは、本当に難しいことです。そのうち学習しますが、時間がかかる上、例えばコンピューターサイエンスなどを勉強するのと同じようなイマ―ジョンは得られません。それがまず1つです。
私たちは他の会社と違って、2つのオフィスを同時に立ち上げました。そのため、2つ目の事務所を開設するという課題を克服する必要はありませんでした。最初から2つあるのです。しかし、それはそれで適材適所に関する課題があります。
今はロンドン、ダブリン、サンフランシスコ、シカゴと4つの事務所に広がっていて、それによる問題も発生します。例えば今日はショーがあり、様々な分野で実績を上げた社員を紹介しました。つまり、大きな販売契約を取り決めた、素晴らしい製品を作ったなどで、その情報は最新のものに更新されています。
すべてのタイムゾーンをまたいでこのようなことをまとめるのは非常に大変なことです。このようにして会社全体の認識を同じものにしますが、それを維持するのは困難です。始めの頃は本当に大変でした。今ではビデオ会議などに多くの資金を投じることができますが、初期には苦労しました。
Craig Cannon [00:35:24]
会社のお金を使って社員を違う事務所に飛ばして、顔合わせをさせたりしますか。
Des Traynor [00:35:28]
ええ。
Craig Cannon [00:35:28]
例えば社員全員が参加する会議などを開催したりしますか。
Des Traynor [00:35:31]
全社、全社員規模のものはおそらく2年半、3年ほどやっていませんが、似たようなことはしています。各事務所に分けられたチームはすべて、その種類によって年に1~4回集まります。そして管理職レベル、経営レベルでは年に大体6回ほどです。状況は色々です。私にとっては、例えばEI147便に乗ればみんなが私の顔を知っているという感じです。Foursquareで空港ラウンジのボスのように居座るのは嫌ですが、それが人生です。
Craig Cannon [00:36:02]
うまくいかなかったことはありますか。個人的に何が大変ですか。
Des Traynor [00:36:08]
マーケティングは大変です。私が最も苦戦したのは、よく分からない機能においてシニアリーダーを雇うことです。これは大きな課題で、悪い人たちではないのです。
ディレクター、シニアディレクター、VPなどの人材を探す場合、大体その候補者はそれなりの実績を持っています。採用してみて初めて、実はコードの書き方を知らないことが分かった、というようなことはありません。
問題なのは、彼らの戦略が会社に適しているかを見極めるフィードバック期間が6か月から1年と長いことです。賭けと同じことなので、もし間違った方向に進んだ場合、マイナスの影響が出ます。つまり、人を採用したり、必要なことを実行したり、予算を使ったりする権限を与えなければいけないということです。そうすればそのうち、その人物の採用に価値があったかが分かります。
これと言ったミスを犯したわけではないのですが、私が難しいと感じるのは、採用プロセスでかなりの恐怖や不安に対して感情を費やすという部分です。そして採用後には、これを何が何でも成功させなければ、となります。それが私が本当に大変だと思うことです。
人事に関して多くのことを学ばなければなりませんでした。例えば、パフォーマンス管理ポリシーの徹底について学ぶということです。そのような会話は、たとえこのようなポッドキャストでも避けたいのですが、もちろん会社というのは人を解雇したりしなければなりません。
Craig Cannon [00:37:39]
そうですね。
Des Traynor [00:37:40]
もちろん誰も聞きたくないのですが、このようなことが知識のある人々によるプロフェッショナルな会話の中で、オープンに話題として取り上げられるべきだということ。私が話をするスタートアップはどれも、それを理解するのに時間がかかりすぎると強く感じています。それをまた繰り返せば、もう少し理解できると思いますが、それでも明確な落とし穴が多くあります。そしてすべての間違いを避けるというのは無理だと思います。
例えば、初めてスタートアップを立ち上げる人に、私の知識をすべて伝えたとしても、「うちはそれには当てはまりません」と言う人がいるでしょう。先ほど話したポイントに戻りますが、問題を買わなければ解決策は買えない、ということです。私が無理強いしているだけで。
Craig Cannon [00:38:29]
本か何かありましたか?私も同じように感じていて、多くの人にアドバイスをもらいましたが、実際に穴に落ちるまで学べませんでした。人をどのように管理すれば良いかを学ぶ上で、参考になった本やポッドキャストはありましたか?
Des Traynor [00:38:45]
Rands(Michael Lopp)が「Managing Humans」という本を書いています。中身は完全に物語調なので、全く説教じみたものではなく、これが彼の時代のストーリーですという感じです。これらのストーリーは、作り話または装飾されたもの、または無実の人を守るために内容が変えられているというのは間違いないでしょう。しかし、会話調で書かれていて、Ben Harrowitzの「The Hard Thing About Hard Thing」を彷彿させます。
それぞれのストーリーがまるでフォーチュンクッキーのようで、思い返してみると自分や他の人がそのような状況になったことがある、または自分がその登場人物だった、と気付きます。それがこの本の素晴らしいところだと思います。少なくとも、初めてマネージャーを務める人にとっては、マネージング業務とはエンジニアリングを得意とすることだけではないという概念に気付かせてくれます。
実際それは完全な職人技で、キャリアアップのためにはまずこの技を完璧に磨く必要があると分かるのです。そういう意味でも素晴らしい本ですが、3回読んでやっと色々と教訓を見つけることができるような本です。
Craig Cannon [00:39:45]
それでは、ギアをまた製品に戻そうと思います。これから始めるという人、製品に対する考えについてどのようなアドバイスがありますか?会社全体という枠の中で、まずどこから始めれば良いでしょうか?
Des Traynor [00:40:04]
そうですね、私はいつも、スタートアップには強いビジョンが必要だと言ってきました。これは曖昧に聞こえるかもしれません。
人々は、初日からコードを書き始めようとしますが、会社はしっかりと明確な目的を強く持つ必要があります。これは採用や社員の管理などで非常に重要となります。全員が共通の認識を持っていなければいけません。まずはその認識が必要ですよね。
よくあるのは、その2~3歩先からスタートして、「多くの人がTo Doリストをメールで送っているというから、自分もそうする」と言います。それを見て私は、そのことだけを見れば素晴らしいアイデアがあるのかもしれないけれど、それを囲む大きな景色はどうなっているのだろうと思います。
生産性を変えようとしているのか?人と違った生産性に対する考えがあるのか?例えば、サイロ化するべきではないとか、日常業務の一部であるべきとか、同時に2つ以上のことはしてはいけないとか。
そこで私は、まずは会社とその問題領域の哲学の基礎を形成し、独自のやり方で生産性を向上できる部分に取り組みましょうと提案します。分かりますか?つまりプログラムやコード化です。それが製品の基礎を形作ります。それがもしかすると、メールクライアントに見えて実はTo Doリストというあなたのツールのようになるかもしれません。
でも、まずは1歩戻ってみましょう。私は最初はこのような会話から始めるようにしています。まず全体の環境を評価し、どのような独自のアイデアがあるかを聞きます。
例えば、新しい天気予報アプリか何かのピッチを見せられたら、天気についてどういった考えがあるかを聞きます。すると、どれも醜いと思うという答えが返ってきます。では、美しい天気が何をしてくれるのかと聞くと、ただ天気のアプリをデザインしたいだけなんだと言います。そんなことだろうと想像はしていました。そのような状態で資金集めをするべきではないでしょう。それがプラットフォームの基礎のようなものです。
次にお話ししたいのは、小さくてレアな問題の解決は避けるべきだということです。大きな問題を解決するのは良いでしょう。またレアな問題、すみません、小さな問題も解決して良いです。レアな問題も結構です。
ただ小さくてレアな問題の解決、これは成功しません。それはとても見た目の良い製品かもしれません。生活の中で起こる問題は大きいものも小さいものもあります。
大きな問題の例としては、「何人かの友達とアラスカへのグループ旅行を予約したいんだけど、こんなことをしたいと思っていて、これは大きなプロジェクトなんだ。これは1年に1度のことだけど、十分に大きな規模だ」というものです。
これに使える製品を作ってお金を稼ぐことはできるでしょう。十分な価値があり、問題の規模もそれなりに大きいので、解決するためにお金を支払うでしょう。または私たちが手数料を取ることも可能です。規模とはこういうことです。
また、毎年もしくは毎日起こる出来事もあります。毎日起こることは通常エンゲージメントが多いので、そのような問題を解決する製品は日常生活の中に浸透するでしょう。一方で、あまり気にならないようなこと、すみません、誰も気にしないようなことで、それほど頻繁に発生しない問題があります。例えば、この2年の間に登場し、今はもう無くなっているアプリが多くあります。
Marc Andreessen氏がツイートを分割して投稿しているのはご存じですか?それをお手伝いするとします。デザインが優れた、誰が見ても「これは美しい製品だ。完璧な製品だ」と言うような製品を設計します。ただ、それは非常にレアで、本質的に規模が小さい問題を解決するものです。
これは極端な例ですが、似たようなものはいくつもあります。例えばB2Bで発生するが、大したことではない問題などです。その反対に、日常的に発生する大規模な問題があります。職場のコミュニケーション、顧客への請求、顧客への連絡などです。これは日常的に発生する大きな問題です。こういう場面でSlacks、Stripes、そしてIntercomが役立ちます。何と言うか...プラットフォームプロバイダや決済サービスプロバイダを何の意味もなく変えると脅す人はいません。
Craig Cannon [00:44:01]
ロックイン効果ですね。
Des Traynor [00:44:03]
ええ、それが次の話になります。これはIntercomにも一部責任があるかもしれませんが、私たちが製品を神格化しすぎたため、素晴らしい製品さえあれば良いと考える風潮があります。製品自体は問題とマッチします。素晴らしい製品は問題にマッチしたものです。それは大きな問題やよくある問題にマッチするという意味でしょうか。または理想を言うと、大きくてよくある問題となります。それが次の重要なタスクです。
多くのスタートアップが陥りがちなのは、「FacebookとInstagramアプリをシンクさせ、こんなことができますよ」といってShopifyアプリを出す、というものです。「それが誰かの生活の中でいつも問題になっているようには見えないな」というのが私の意見です。これが次の波のようなものです。
その他にも、大した料金を取らないなら、セルフサービスでユーザにとって完全にフリクションレスであるべきだ、などの細かい哲学です。また、私がフェイク・トラクションと呼んでいるものを得ている人を多く見かけます。これは、YCが有名なインストールの電話サポートサービスのようなことをして、初期の顧客の多くを掴むというものです。
私が言いたいのは、インストールが必要な顧客1人1人に30分かけて対応していて、もし自分がいなくても良い状態にするための大局的な見地がないのであれば、9ドルの月額料金を値上げするべきということです。当たり前のように聞こえるかもしれませんが、例えば顧客獲得コストが高い会社があるとします。創業者自身の関与などすべてを考慮した場合、CACが高く、そこから抜け出す計画が全くないという状態になります。それでも、月額9ドルの利益により、トラクションはあるのです。
Craig Cannon [00:45:36]
それで機能しているからですね。
Des Traynor [00:45:37]
その通りです。しかし、これはスケーラブルではありません。そして、それはまた別の危険領域です。別の例を挙げると、「うちの製品はそれなりに優れているけれど、実は無償のコンサルティングに多くの時間を費やしている」という状況です。
顧客への自動メール送信システムを作り、サービスの一環としてそのメールをすべて自分で書くとします。顧客はコンサルタントであるあなたを買っているのですから。いやいや、私はソフトウェアプロバイダです。となります。これは間違っています。
Craig Cannon [00:46:03]
それは危険ですね。それでは振興市場はどうですか?全く新しいものです。問題の頻度、希少性、規模の大小という点からどう考えますか?
Des Traynor [00:46:14]
そうですね。必須とは言いませんが、新興市場に売り込むのは非常に良いことだと思います。しかし、これまでに話したことを当てはめる必要はあります。アドレッサブルな市場はこの公式における1つの変数ですが、最終的にはもし問題が小さくてレアな場合... 10億人規模のアドレッサブル市場があったとしても、小さくてレアな問題しか解決しない製品には、誰もお金を払いたがらないでしょう。なぜなら市場にいるという事実だけで、持っているお金の額が変わるわけではないからです。これは1つの問題です。
するとお決まりの解決法として、「無料にして、代わりに広告を使えば良いだろう」となります。しかし、それはうまくいきません。なぜなら問題がレアな場合、アプリを使用したりウェブサイトを訪れたりする頻度は低いからです。実際にパブリッシャーや広告主に有益となるほどの訪問者数に達するだけのエンゲージメントは得られないからです。
ある意味、抽象的な意味では、世界全体の70億人が使う製品を作ることは可能です。しかし、どうでも良いこと、または生活の中で重要でないものは、気に入らなければ消されます。または1年に1度、問題が発生したときにだけ使われることとなり、うまくはいきません。
Craig Cannon [00:47:31]
十分な料金を支払うことはないでしょうね。Intercomに特定した質問、またDesさんの将来の目標に関する質問がいくつかありました。TwitterのFossybearからは、「今後2年間にIntercomで計画している成長構想のトップ2つは何ですか?」という質問です。
Des Traynor [00:47:45]
成長構想の定義とは何かというのをFossybearに是非聞いてみたいです。そうですね、今後2年間で力を入れたいと思っているのは、もう少しダイレクトな形になっても大丈夫なようにマーケティングを持っていきたいです。このB2BおよびB2Cを使うべき人の多くから注目されたので、ソートリーダーシップの観点では成功したと思います。
しかし、例えばIntercomのROIなどについてもっとダイレクトで率直になれればと思います。そこが大きな成長を必要とする分野です。Intercomは様々なビジネスが数百万ドルの結果を出せるようお手伝いをしていますが、私たちはそれを公表していません。また、ユーザを重宝し、大事に扱えば、良い結果につながるとも言っています。本当にうまくいくからです。
Craig Cannon [00:48:24]
それは真実ですね。
Des Traynor [00:48:25]
そうでしょう?でも、市場を登っていくうちに、どこかの時点で、ある程度の規模のビジネスとは、2つのことを重要視するということを認めなければいけません。支出額と収入額です。何かを売り込もうとすると、「これが私たちの支出と収入の予算です。どちらが変わりますか?」と聞かれます。それに対して私たちは、ユーザが大切なら、ちゃんと寄り添わなければならないということを伝えると、彼らは首を横に振ります。「そんなことはどうでも良いのです。私たちを儲けさせてくれるのですか?それとも節約させてくれるのですか?」と。私たちはそれにきちんと答えられなければいけません。
またその答えを裏付ける証拠も必要です。もっと多くのケーススタディを出し、すべての資料を準備し、この価値をあえて明確に主張する必要があります。この1つの分野にかなり注力しています。2つ目は、Intercomはかなり大きなブランドで、水曜日のイベントには1,200人が参加しました。ツアーにはこれまでに6,000人が参加しています。ポッドキャスト、著書、ブログも広く人気を集めています。
だた私がしたいのは、ある種のコンテンツ現象であるIntercomと、ソフトウェアのIntercomという点をつなげることです。それが他に取り組んでいることです。成長構想に当てはまるかどうかは分かりませんが...
Craig Cannon [00:49:40]
私たちも同じ課題を抱えています。
Des Traynor [00:49:41]
確かにそうですね。
Craig Cannon [00:49:42]
私たちにはHNがあり、ポッドキャストがあり、YouTubeチャンネルもあります。つい昨日、Michael Seibel氏と話していて、YouTubeチャンネルが6カ月で2倍になりました。それはとても良いことです。けれど、YCがどういう会社か知っている人は多くないでしょう。
Des Traynor [00:49:54]
はい、その通りです。
Craig Cannon [00:49:56]
そしてその仕組みについても。
Des Traynor [00:49:57]
仰る通りです。私たちも同じです。多くのブランドが、曖昧なポジションから抜け出せない状態にあり、人々に知られていて人気もあるけれど、実際にソフトウェアやインキュベータを探すとなったときに、候補として見てもらえません。そしてこれは課題です。
そうでないことを願いますが、もしかすると、YCのファンは何十万人もいるのに、インキュベータ探しとなると地元のインキュベータショップか何かに行くという状況もあり得ます。それは両方の意味で、IntercomもYCも、気取っていたり、つんとし過ぎていたりするのかもしれません。準備ができたら来てください、でも私たちからそちらには行きませんよ、というように。それがブランドに合っているのかどうかは分かりませんが、YCにとってそれが問題だというのは理解できます。
Craig Cannon [00:50:44]
まあ、主に私たちは自分たちが欲しいものを作っていて、少なくとも私自身は営業色の強いコンテンツには惹かれません。ブランドを押し付けるようなブログやポッドキャストにも興味はありません。購読をやめます。逃げ出すのです。私はそうですが、一方で、これには何らかの成長戦略があるはずだ、とも思います。
Des Traynor [00:51:08]
その通りです。マーケティング・ディレクターとして、自分も実際何かをしていると思いたいですよね。私がスタートアップのアーリーステージにいる人たちに良く話す、興味深いスペクトラムがあります。
例えばY Combinatorの製品が実際のインキュベータだとしましょう。大きな可能性のあるスタートアップに出資するための資金です。もしその知名度を上げることだけに注力すれば、銀行みたいなものとして知られるようになり、「Y Combinator?ああ、フィナンシャルモデルね」ということになります。
そしてそこを本気で目指してしまうと、人々は他の部分をすべて忘れ、他の分野で顧客を引き寄せることができなくなります。「お金が必要ならそこにいけばいいよ」というように。でもそれが広めたいメッセージではありませんよね。
Craig Cannon [00:51:56]
もちろんです。そうなれば私たちは商品となってしまい、それは最悪の事態です。
Des Traynor [00:52:00]
その通りです。それで、バリュー・プロフィットは8%で50,000とかですよね。そのように数値化した瞬間、別の会社が、「うちは7%で60,000だ」と言い出します。そうなると、もう負けです。数値化することでブランドなどの価値がすべて排除され、自己破壊の種をまいたことになります。
その真逆には世界的現象のY Combinatorのような会社があります。単に素晴らしいことをする以外に、何かをしていると伝えることはほとんどありません。そこで問題となるのは、抽象的になりすぎて実際にあなたの会社が何をしているのかを誰も知らないということです。そのように広がった、まともな大手ブランドもあります。
人を名指しするのも、大手ブランドを名指しするのも好みませんが、いくつかの巨大コンサルティング会社やソフトウェア会社が想像できると思います。彼らが何をしているのかはよく分からないが、名前は誰もが知っています。これもまた無意味なことです。世界最大手クラスのブランドになったのに、何をしているかを誰も知りません。または、製品との関係性が強すぎて、その製品以外には何も手を出せなくなるという場合もあります。
Craig Cannon [00:53:05]
まったくです。
Des Traynor [00:53:06]
例えば、誰かが私にスタートアップを売り込もうとして、「ヘルプデスクのチケットを追跡します」と言うとします。名前はチケットトラッカーです。そうなると、今後何年間もチケットの追跡しかしないということになるのを分かっていますか?それで良いのですか?という疑問がわきます。
チケットトラッカーが何をするのかと聞く人はいないので、その価値が大きいのは分かります。誰も、「チケットトラッカー?何を売っているの?」とは思わないでしょう。でもあなたたちは自己破壊の種をまいてしまったのです。なぜならそのブランドを成長させる道は他にないからです。
例えばホテルズドットコムです。何をしているのでしょう。「私たちが売っているのは...」、それは良いとします。でも航空券も取り扱っているのを見ると、「なんだって?」と思うでしょう。
Craig Cannon [00:53:46]
その通りです。
Des Traynor [00:53:47]
特殊性の高いブランドを拡大するのは難しいことです。一方、抽象性が高いブランドを転換するのも困難です。その両極端の間に私たちはいます。
Craig Cannon [00:53:55]
では、ユーザが納得できる方法で、どのようにこれらの点を効果的につなげられるのでしょうか。
Des Traynor [00:54:01]
まず第一に、スペクトラムの中で自分たちが心地よいポイントを探すことです。つまり、Intercomの中核にあるのは、私たちはインターコムであるということです。人と話がしたいのです。ロゴは目と口をイメージしています。ユーザを見て、会話をすることができます。
そして私たちの理念はインターネットビジネスのパーソナル化ということになります。比較的、抽象的なポイントを選びました。Intercomの違うバージョンは、ウェブサイト・メッセンジャーと呼ばれていたでしょう。そうなると、マーケティング・ソフトウェアなどを売るのに苦戦します。
私たちにとって重要なのは、ちょうどよいレベルの抽象性を見つけて、ブランドの傘がすべてのニーズをカバーできるようにすることです。将来的に手掛ける可能性のあるものすべてを。そのためには、私が皆さんにアドバイスするならば、ブランドアーキテクチャなどの概念について勉強し、エンドーサーブランドやプライマリーブランドの違い、またブランデッドハウスとハウス・オブ・ブランズの違いなどを理解することです。これは本当にやってみる価値はあります。これをすべて済ませてから、あえて少し大まかな名前を選ぶとしましょう。
cheapflights.comでも良いし、Aviate、目的地までお連れします、でも良いです。この場合、Aviateは転換が、cheapflights.comは拡大が難しくなります。自分のレベルが分かれば、そこからファネルの出発点が見出せます。
私たちの場合、出発点はインターネットビジネスを持っている人すべてです。そこから1つ目の仕事は、インターネットビジネスとそれに関する問題に興味がある人々から成るオーディエンスを作ることです。そして2つ目の仕事は、Intercomが解決する問題を特定することです。私たちは主に、go-to-marketに関する問題を解決します。営業、マーケティング、そしてサポートのソフトウェアのようなものです。これがIntercomの専門分野です。
そして問題について対象者に話をします。製品に関する問題についても話します。なぜなら、アーリーステージのスタートアップでは、皆が色々な役割を担っていて、製品担当者がマーケターでもあることが多いからです。まずはオーディエンスを増やし、特定の問題について話すことで特殊性を身に付けます。
ちなみに、話をするというと私はコンテンツを思い浮かべますが、ここで言っておきたいのは、メディアキャンペーン、広告購入、イベントのスポンサーなども含まれます。基本的に、自分たちが伝えたいメッセージを押し出して、最終的に売りたいものを表示しているランディングページに来てもらうということです。そして当然ながら彼らをコンバートして、「何をお探しですか?」というように話を始めます。
これはおそらく、Intercomが初期に最も力を入れたことです。誰かがサインアップしたら、「ちょっとお聞きしますが、Intercomを買ったとき、どのような製品を思い浮かべていましたか?」と聞いていました。この質問が素晴らしかったのは、多くの謎が解けたという点です。
ここでもDavid Kafedさんから、なぜ製品を分割したのか、という質問がありました。以前はIntercomという1つのものでしたが、今は様々な製品の一式となっています。これは完全に、その質問をした結果です。つまり、私たちはIntercomを売っていたけど、人々が求めていたのはヘルプデスクだったことに気付きました。また、人々が買っていたのは、先ほどのKarenのポイント、売るものを作り、作ったものを売るということに戻ります。
Intercomの良いところは、顧客サポートの手段として優れているからだという人がいます。これは最も目に見える使用例で、だからこそ色々なサイトに表示されています。人々がサイトに訪れたときには、求めているものを見つけさせてあげる必要があります。その1つ目の作業がターゲットすべてのCSVをインポートして何らかのキャンペーンをすることだと言われると、「いや、ただユーザベースのサポートをしたいだけなんだ」となります。
Craig Cannon [00:57:14]
それは大変ですよね。
Des Traynor [00:57:16]
そうです。それはマーケティングについて論議するようなものです。ただサポートしようとしているだけなのに。そこで私たちは、明確な目的別、つまり顧客のサポートと顧客へのマーケティングに製品を分けることになりました。そしてIntercomを売り込むときには、より具体的な話ができるようにしました。そうして、まずはIntercomがサポートチームのために何ができるかを説明し、もしサポート製品にサインアップしてもらえたら、サポートのためのオンボーディングの手順を示すようにしました。
相手はマーケターではないので、マーケティングの話は一切しません。以前は、同時にすべての製品を使ってもらえるように請求していたので、製品が高額に見えました。またすべてを行わなければならなかったため、12ステップのコンフィグレーションも使おうとしていました。これはだいぶ昔、2人規模のスタートアップに対しては合理的でした。しかし最近は一般的に会社全体ではなく、特定の機能チームとやり取りをしています。製品の中で、ぴったりと当てはまるものを見つけられるよう、手助けが必要でした。そのため、製品を分割することにしました。
そこで同じ質問に戻りますが、特殊性が高まるにつれ、違うものを求める人それぞれに合った、エクスペリエンスを提供し、Intercomの中で必要とされる部分を見つけてもらうようにしなければなりませんでした。
Craig Cannon [00:58:19]
では、誰かがあなたのサイトで製品探しをしているとき、その場で実際にコンバートするのに効果的だった方法はどのようなものですか?
Des Traynor [00:58:28]
大してやっていないのですが...つまり、あなたのリスナーの中でも、「ボタンの色は赤より緑の方が良いことを知っていますか?」という話をする人はいるでしょう。
Craig Cannon [00:58:37]
青色にも400種類ありますから。
Des Traynor [00:58:40]
製品がどのように買われるかに合わせてピッチを細分化することが有用であることに気付いたのは大きかったです。それを見ることができるのは、
例えばStripeのホームページです。最近はとても優秀で、マーケットプレイスを売ることもできれば、Sigma、Radar、またはConnectを売ることもできます。同様に、私たちも相手が組織の中で営業やマーケティング側なのか、それともサポート側なのかを問います。そして営業やマーケティングなら、それに合ったピッチを出し、サポート側なら、なぜ顧客を大切にするべきなのか、それがどのようにNPSを上げるのかなどを説明します。
何にも合わないワンサイズとなってしまう寄せ集めを売るのではなく、このように立場を変換することです。特殊性を高め、さまざまな顧客に合ったバリュー・プロポジションを特定できるウェブサイトを持つことが、最も役立ちました。
次に役立ったのは、買ってもらうものの使用例に関する実際のオンボーディングの仕立てと反復を徹底したことです。誰かを顧客にするための道が、必ずしも同じ方向に向かう必要はありません。JavaScriptをインストールしたい人もいれば、まずは顧客にインポートしたいだけの人もいます。私たちは、Intercomで成功するために適したタイプの人がオンボーディングされる、正しいやり方を見つけることに大成功しました。実際にコンバージョン率を2倍、3倍にするまでに、おそらく何年にもわたる実験をしました。
Craig Cannon [01:00:12]
すごいですね。
Des Traynor [01:00:13]
はい。
Craig Cannon [01:00:14]
音については何度繰り返しましたか?
Des Traynor [01:00:16]
十分とは言えません。
Craig Cannon [01:00:17]
なるほど。
Des Traynor [01:00:18]
はい、十分ではないです。正直なところ、最近そのことについて考えていました。近頃メッセンジャーで会話をしていて、何というか、オーディオというのはワイヤーフレームの一部ではないので、ソフトウェアの分野で十分に議論されません。
Craig Cannon [01:00:30]
ええ。
Des Traynor [01:00:31]
デザイナーとサウンド・プロデューサーが協力しているわけではないので。
Craig Cannon [01:00:34]
はい、音のアイコンに過ぎませんよね。
Des Traynor [01:00:36]
そう、そうです。まさに仰る通りです。そこが気になっています。Intercomをどれだけ識別可能にするかという点と、どれだけカスタマイズ可能かという点で、全体的なな葛藤があります。これはユーザと解決しなくてはいけない、もう1つのスペクトラムです。
Intercomのランチャーをカスタマイズしたいという人は多く、一般的に私たちはそれをサポートしますが、細かいところまでカスタマイズし過ぎて、もはやそれがIntercomではなくなってしまいます。そして、ある時点で「これがそこまで重要だとは思わなかったけれど、実は機能性にそれなりのこだわりがあったのだ」ということに気付きます。
Craig Cannon [01:01:08]
それが悪い方向に進む場合もありますよね。
Des Traynor [01:01:10]
まったくです。
Craig Cannon [01:01:10]
「この音は一体どこから聞こえるんだろう?」と不思議に思うようなサイトは多くあります。
Des Traynor [01:01:13]
そうですね。
Craig Cannon [01:01:14]
「なぜ今ベルが鳴っているんだろう?」
Des Traynor [01:01:16]
分かります。なぜ動画が自動再生されてるんだろう、とかもです。はい。
Craig Cannon [01:01:19]
それは最悪です。私はあなたの今後について興味があります。
Des Traynor [01:01:23]
ええ。
Craig Cannon [01:01:24]
Intercomでの役割が変わる中、次はどんなことをするのですか?
Des Traynor [01:01:29]
そうですね、おそらく、今私たちは今スケール上で...一般的にスタートアップは成長するにつれ、Swiss Armyナイフからメスに移行するものです。
Craig Cannon [01:01:39]
はい。
Des Traynor [01:01:40]
これまでは1つ特に尖った刃のあるSwiss Armyナイフだったとします。でもそのおかげで色々なことを試したり、異なるポートフォリオなどを取り入れたり、全体的にそれなりのレベルに上げて十分に学習してから、専門家を取り込むことができます。その人が受け継ぐのは...
Craig Cannon [01:01:58]
家を全焼させたという言う意味ですね。
Des Traynor [01:01:59]
はい。直近の火は消せたかもしれません。そして専門家が本格的な仕事をできるよう、ステージをセットします。でも私たちが今いるステージは、もしかすると不必要に楽観的かもしれませんが、すべての機能に優秀なリーダーがいるという状況です。やっと実際の能力に合った分野に戻る時間ができたのかもしれません。
Craig Cannon [01:02:22]
なるほど。
Des Traynor [01:02:23]
製品の注文に戻るかもしれません。どうでしょう。Intercomはいつも新しい問題を生み出してくれるので、いつもどの分野に入るかという点で驚かせてくれます。
Craig Cannon [01:02:35]
もしIntercomじゃないとしたら、何に取り組みますか?
Des Traynor [01:02:39]
以前その質問に答えたことがあり、先ほども触れていただきましたが、私が良く考える2つの問題があります。1つ目はシンプルなものです。サッカーは間違いなく世界最大のスポーツです。スーパーボールのファンの皆さんごめんなさい。サッカーは大きいです。文字通り取り残されているのは、スポーツ技術です。それには多くの理由があると思います。社会的、文化的どちらの理由も大きいです。例えば、オタクとスポーツというのはあまり気が合いません。最近のワールドカップの結果については残念でしたね。
Craig Cannon [01:03:15]
みんなにとって残念でした。
Des Traynor [01:03:18]
でもそこには大きなチャンスがあります。
Craig Cannon [01:03:20]
はい。
Des Traynor [01:03:21]
著作権侵害とサッカーは、iTunesが登場する前の音楽業界のように、つまり、Kazaaと同じようなものは多く出回っています。それについて、誰も何もしていません。その問題を解決するのは仕事のほとんどはプログラミングではないため、とても複雑です。その多くは実際のコードですが、同時に遠くの取引やビジネスのパートナーシップなども関係してきます。しかも保証はありません。ESPNがきちんとやるという訳ではありませんから。でも、サッカーのSpotifyのようなものができると思います。「昨夜の試合を見逃したから見たい。見られるはずだ。お金は払う」というように。でも昨日の試合を見るのは不可能です。無理です。本当に無理なのです。
Craig Cannon [01:04:00]
おかしいですよね。
Des Traynor [01:04:01]
それほど遅れているのです。そこは直す必要があると思います。誰かが直すべきです。大きなチャンスですし、市場も巨大です。それが1つです。
もう1つは、退職金や年金基金などについては誰も厳しい目を向けていません。例えば、ニューヨークのLemonadeという会社が不動産保険で素晴らしいアプローチを採用しました。基本的にボットです。話しかけるだけで、たった5分でチャットボットを通してニューヨークの家に保険をかけることができます。これは従来多くの書類処理や時間の無駄があったものに取り組み、比較的シンプルな流れにして成功させた例です。
そのモデル、私はチャットボットは良くないと言うよりは、むしろ大幅な単純化がカギだと思います。そしてQ&Aは、少なくとも買い手の立場からすると、チャットボットもそれなりの魅力があるのかもしれない、ということを示している可能性があります。
多くの分野で、例えば車の保険は明らかに繰り返しの作業です。しかし住宅ローンの申請手続きとなると...大幅な単純化が必要だけれども、プログラマーが厄介な作業と呼ぶ部分によって人々が避けたがるような分野は多くあります。方策を先に作り上げておく方が、例えば銀行に行って、住宅ローンの作成を3段階に減らしたいという話をするよりも簡単ですよね。明らかに前もってオファーできる分野もあります。
私は個人的にはこのようなものに強い情熱を感じないのですが、何か面白いことが見つかるかもしれません。強い情熱というのはつまり、さきほどお話したように、スペースに対してしっかりとしたビジョンを持つということです。
一気に住宅ローンの申請にチャットボットを導入することはできますが、1歩下がって、「私の信念は何か?」と問う必要があります。そうすると、業界にかなり長く内在してきた 官僚主義から金融を開放するべきだということになると思います。
しかし、その全体像をきちんと描き、「このようなことに自分の人生の今後10年間を費やすことができるか」と問うのです。なぜならIntercomまたはIntercomのストーリーはすでに私の人生の4分の1を占めていて、これまで楽しくやってきましたが、その問いに「イエス」と答えるためにはどれほど多く、そしてどれほど細かいフィルタが必要かを今は知っているからです。
Craig Cannon [01:06:15]
でもそれは非常に大きな問題ですよね。多くは人生においてレアではありますが、巨大な問題です。
Des Traynor [01:06:21]
大きい、巨大、レア。それは重要なポイントです。良い使い方ですね。
Craig Cannon [01:06:25]
ええ。またインセンティブが一致していませんよね。企業というのは手数料で成り立っているので、物事を複雑にしたがるものです。
Des Traynor [01:06:32]
はい。
Craig Cannon [01:06:33]
だからこそVanguardが成功したのだと思います。
Des Traynor [01:06:35]
その通りです。
Craig Cannon [01:06:36]
では、インデックスファンド。
Des Traynor [01:06:37]
はい。
Craig Cannon [01:06:38]
以上。
Des Traynor [01:06:37]
まったく仰る通りです。そこには単純化モデルがあり、ある意味、官僚主義を避けられることで得られる効率性をユーザと共有できるのです。
Craig Cannon [01:06:37]
はい。
Des Traynor [01:06:52]
そこにチャンスがあります。かなり自信を持って言えます。どのように利益を得るか、その最善の方法は何かなどについて、少しの微分積分が必要になります。
Craig Cannon [01:07:03]
それは、ここ2~3年で攻められるようになった、スタートアップの1つのカテゴリーです。以前は、「デベロッパー・ツールなどを作るだけだ」という感じでしたから。
Des Traynor [01:07:11]
はい。もし私とエディタだけなら簡単な話です。面白いのは、それをするのに最も適したポジションにいる人たちが、必ずしも必要なプログラミングスキルを持っていないということです。例えば、どこかの大学などでMBA学生と私たちのエンジニアを会わせ、様々な問題を投げかけてどうなるか見てみる、ということができると想像できます。それは成功すると思います。可能なことです。
Craig Cannon [01:07:32]
最後の質問は、これまでに多くのコンテンツを書かれてきて、ポッドキャストもやって、Intercomはあらゆるところに出てきますが、これまでに作った中で一番気に入っているものは何ですか?
Des Traynor [01:07:44]
Intercomと答えるべきですよね。うちのコミュニケーションチームが何か言いたがっているのがすでに聞こえます...
Craig Cannon [01:07:50]
製品とは限りません。ブログ投稿でも、ポッドキャストでも。Intercomが好きだという想定ですが。
Des Traynor [01:07:55]
はい、もちろんです。なので、それ以外で考えましょう。個人的には、Des Traynorのプロダクション的なものになると思います。当時は気付いていなかったのですが、確か5~6年前にボストンで「Product Strategy Means Saying No(製品戦略とはノーと言うことだ)(リンク)」という題名の講演をしたことがあります。
それが何と言うか多分私が今までで行った講演で最も好評でした。7分だったので。そして面白かったんだと思います。それは15秒おきに変わるスライドを全くコントロールできないというスタイルでやりました。
Craig Cannon [01:08:32]
ああ、そういうタイプのものですか。
Des Traynor [01:08:33]
そのスタイルでは、ダイナミックさとエンターテインメント性が求められます。でも結果的に良いものができました。リハーサルは酷かったのですが。でも本番は成功でした。その講演で、私のパブリックスピーカーとしての知名度が大幅に高まり、その後の多くの出来事の種をまくことになりました。
例えば、その後8,000人規模のイベントで講演する機会がありました。でもそれは、振り返ってみると少し心苦しいというか、なぜならそのようになると思ってはいなかったからです。でもそういう状況に追い込まれたような。私はいつも...長期間、または抽象的なプロジェクトよりも、プレッシャーがあった方が力を発揮できるのです。その講演を行ったときはまさに、「やばい、これを7分でやらなくてはいけない」という状況でした。そして、とりあえずやってみようと思いました。
Craig Cannon [01:09:23]
スイッチをオンにしたのですね。
Des Traynor [01:09:24]
崖っぷちに立たされたような感じでした。でもそのような結果になり、今振り返ってみると、いい思い出です。
Craig Cannon [01:09:31]
良いですね。ではそのリンクをポッドキャストのトランスクリプトにも載せましょう。
Des Traynor [01:09:35]
ブログも、そう、それに関するブログ投稿もあります。でも間違いなくそれは今までにやった面白いことの1つです。
Craig Cannon [01:09:40]
素晴らしいですね。今日はお越しくださり、ありがとうございました。
Des Traynor [01:09:42]
こちらこそありがとうございます。ここに来られてよかったです。
Craig Cannon [01:09:44]
はい。お聞きくださりありがとうございました。いつも通り、動画とトランスクリプトはblog.ycombinator.comでご覧いただけます。お時間があれば購読して、番組のレビューを書いていただけると嬉しいです。それではまた来週お会いしましょう。
記事情報
この記事は原著者の許可を得て翻訳・公開するものです。
原文: Be Wary of Solving a Small, Rare Problem – Des Traynor of Intercom (2017)