資金調達のラウンドはマイルストーンではない (Michael Seibel)

創業者と初めて対面する際に、先方から「私たちはシリーズAカンパニーです」と言われることがたまにあります。一方で、YC出身者からは、エンジェル投資家に「君たちはいつシリーズAを調達するの?」と尋ねられることが多いと聞きます。

成功と資金調達は同じではない、という点を強調させてください。全く反対です。ラウンドの調達は成功の副産物であるべきはずです。資金調達そのものをベンチマークとして見るのは、私たちのコミュニティ全体にとって危険です。なぜなら、人々が欲しがるものを作ったり永続的な価値を生み出したりするのではなく、短期的なショーマンシップをゴールとする文化を増長させることになるからです。

私は、創業者や投資家、テック系メディアは、資金調達に関する自分たちの考えを根本的に変えるべきだと強く思っています。投資ラウンドに重点を置くのをやめることで、私たちは、価値の創造という重要で画期的なことを成し遂げたり、何かを切実に必要とする顧客に寄り添ったり、あるいはかなりの利益を上げながら持続可能な事業を展開するような企業にもっと賛辞を送ることができるようになるはずです。

資金調達ラウンドにあわせて最適化するのは、社員数やメディアへの登場、カンファレンスへの招聘、お洒落なオフィス、講演依頼、とんでもなくマイナスのユニットエコノミクスを抱えたままトップラインを大きくすること、などなどにあわせて最適化するのと同じくらい非生産的です。

資金調達ラウンドはマイルストーンではありません。それは文字通りお金です。お金は良い企業に行くこともあれば、ダメな企業に行くこともあります。納得できる理由で提供されることもあれば、時には全額取り戻したいと投資家に思わせることもあります。アーリーステージにおける最良の創業者とは、無駄を省き、自社の顧客とコミュニケーションをとり、自社製品を何度も繰り返し使い、プロダクトマーケットフィットを見つけられる創業者です。

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このポストの草稿を読んでくれたDaniel Gross、 Richard Kerby、Craig Cannonにお礼を申し上げます。

 

著者紹介

Michael Seibel

Michael Seiebl は YC の CEO です。彼は Justin.tv と Socialcam の共同創業者であり、CEO でした。Socialcam は Autodesk に 2012 年に売却され、Emmett Shear の下で Justin.tv は Twitch.tv となり、Amazon に 2014 年に売却されました。スタートアップに関わる前、彼は US の上院議員選挙で財務ディレクターを1年勤め、2005 年に Yale University を Political Science の分野で BA を取って卒業しました。

 

記事情報

この記事は原著者の許可を得て翻訳・公開するものです。
原文: Fundraising Rounds Are Not Milestones (2017)

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