研究者と起業家 (Sam Altman)

私は長年にわたり起業家と仕事をしてきましたが、現在は研究者と仕事をしています。

個人個人に例外は常にありますが、平均的に見て、これらのグループの中で最も優秀な人たちがどれだけ違うのかには驚かされます(非常に高いレベルの自己信頼感など、私がどこにでもいる優秀な人たちに備わっていると思われる資質のいくつかを含めて)。

そこで私は、本当に効果的な人の資質について学ぶべきことがあるのではないかと思い、この2つのグループに共通するものについて考えてきました。

どちらのグループでも優秀な人は、「あなたの分野で最も重要な問題は何か、なぜあなたはそれに取り組まないのか」というハミングの質問に多くの時間を費やしています(訳注:ハミング「研究にどう取り組むべきか」を参照)。一般的に、この質問について十分に考えている人はいません。しかし優秀な人たちはこの質問をとてもよく考えており、また最高の「課題への嗅覚」を持ち、独立して考え、未来についての推論をし、その課題に取り組むためのベクトルを特定しています。(これはジョン・シュルマンによるもので、この記事は読む価値があります: http://joschu.net/blog/opinionated-guide-ml-research.html)。

彼らは長期的な視野と組み合わせて、目の前の次のステップへのレーザーフォーカスを持っています。ほとんどの人はどちらか一方しか持っていません。

彼らは非常に粘り強く、一生懸命働くことを厭いません。私の知る限り、これなしで大成功する確率の高い方法はありません。それ以外の方法で幸せなキャリアを持てると言う人たちは疑うべきです(彼ら自身が一生懸命働いているのであれば特に疑うべきです)。

彼らは行動と物事を試してみるというバイアスがあり、何がうまくいっているか、何がうまくいっていないかについて、明確な目で正直です(重要なことに、これは両方の方向性があります。何かがうまくいっているのを見ているのに、多くの人々はそれを追求しないことに私は驚きます)。

彼らは創造的なアイデアを生み出す人たちです。多くのアイデアはひどいものかもしれませんが、彼らはアイデアが不足することはありません。

彼らは本当に自主性を重んじ、意味があるとは思えないルールに身を削ります。彼らは絶対にレミングではありません。

彼らの動機は見た目以上に複雑であることが多いでしょう。特に、純粋な好奇心に駆られていることが多いのです。

 

著者紹介 (本記事投稿時の情報)

Sam Altman

Sam Altman は OpenAI のCEO であり、Y Combinator のアドバイザーです。彼は 2014 年から2019年の間、YCの社長でした。彼は Stanford でコンピュータサイエンスを学び、その間 AI lab で働いていました。 

 

記事情報

この記事は原著者の許可を得て翻訳・公開するものです。
原文: Researchers and Founders (2020) 

FoundX Review はスタートアップに関する情報やノウハウを届けるメディアです

運営元