二度目の創業者症候群 (Harj Taggar)

Startup School Radioの今回のエピソードでは、番組のホストでYCパートナーのAaron HarrisがHarj Taggarに話を聞きます。

Startup School Radioは、SoundcloudもしくはiTunesでお聴きいただけます。

Taggarは、技術職の採用プラットフォームであるTriplebyteの共同創業者。Triplebyte創業前はY Combinatorのパートナーでした。その前には、オンラインオークションの技術系スタートアップAuctomaticを2008年に立ち上げています。

またエピソードの最初の方ではHarrisが、次世代の金融スタートアップLendUpの共同創業者兼CTOであるJacob Rosenbergに話を聞いています。以下のSoundcloudか、iTunesでエピソード全体を聞くことができます。

今回のエピソードでとくに興味深かったのは、スタートアップ1社を成功させた経験を携え、YCパートナーとして多数の会社と協力した後に、HarjがTriplebyteを創業した経験を聞くことができた点です。その部分は41分30秒頃から始まります。

Aaron:あなたはYCパートナーとして、毎年何百・何千もの会社を見てきました。創業者たちは大きな会社をつくるつもりだと発言していました。それで自分のハードルが上がったり、大きなプレッシャーを感じたりしましたか?

Harj:はい。簡単に言うと、そういうことになります。

ここではうまく説明することができないかもしれません。おそらくシリコンバレー独特の事柄であり、シリコンバレーでも限られた人々だけの問題かもしれません。それは、私が「Second-Time Founder Syndrome(二度目の創業者症候群)」と呼ぶものです。特に「Second-Time Silicon Valley Founder Syndrome(二度目のシリコンバレー創業者にみられるシンドローム)」と言えるでしょう。たくさんのアイデアを見てきているので、当然、大きな成功につながるアイデアに取り組みたいという気持ちが強いという状態ですね。

私の考えでは、どのアイデアが良いかを判断するには、自分が長く時間をともにしている人、そしてスタートアップを理解している人たちに話をすることで、さらに深く考え始めることができるものです。しかしながら、データセットを理性的に眺めると、最高のアイデアが、本当にベストなアイデアにつながるようなものに見えることは決してありません。

それがおそらく、YC(のパートナーとして)の経験から本当に学んだ唯一のことです。つまり、予測するのは非常に難しいということです。たとえばZenefitsとInstaCartが私がYCにいたときに出た、特に突出した2社でしょう。両社ともとても堅実な創業者で、非常に妥当なアイデアや考えを持っていました。しかし正直なところ、グループの中で他社よりも抜きん出ている要素はありませんでした。

両社ともYCに純粋なアイデアとしてやってきて、ソフトウェアはほとんど揃っていませんでした。どちらかといえば、すでに構築され、立ち上がっていたグループに入ってきた他の多くの会社よりもかなり遅れていました。そして表面上は、どちらも素晴らしいアイデアには思えませんでした。健康保険や福利厚生、管理業務が数十億ドル規模の会社になるとは思えませんでした。しかし創業者たちは、明らかにそうなると信じていました。

…創業者として、「自分にとって筋が通っていることをやれ」というのがベストな助言のように思えます。「世間が解決を求めていることではなく、自分が解決したいと思っている問題(の対処)に取り組みなさい」と。

 

記事情報

この記事は原著者の許可を得て翻訳・公開するものです。
原文: Triplebyte’s Harj Taggar on the Second-Time Founder Syndrome (2015)

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