親友を共同創業者にする (Michael Seibel)

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大学時代、私は親友と一緒にクラブをはじめ、それは素晴らしい成功を納めました。私たちのスキルは補完的で、やる気と起業家精神に溢れた私たちは、プロジェクトでそれぞれの役割を担っていたのです。

しかし、頑固で頭の固い私たちなので、製品や会社の決定などについて意見が合わないと、友情が傷ついてしまうこともありました。大学時代は、これがいくつもの痛ましい妥協を産んだのですが、それが結果となり、私たち2人それぞれの長所が真に現れた素晴らしいクラブとなりました。またそれは、私たちの友情を少しの間、壊すことにもなりました。

今日、私たちは再び良い関係にあり、私たちの友情はかつてないほど強くなっています。そして、私たちはともにスタートアップを始めたいと思ってるのです。私たちは素晴らしい共同創業者になれると思っていますし、アイデアにも事欠きません。しかし、それが私たちの友情にどう影響するのかを心配しています。

どうしたら親友でありながら、同時に共同創業者にもなれるのでしょうか。個人的なことを仕事からどうしたら切り離せるのでしょう。私たちはそれがあまり上手くないと感じています。

-もう少しで創業者

 

もう少しで創業者様、

これは素晴らしい質問です。私の最初の会社では、確かにこの問題があり、解決策を見つけるのに何年もかかりました。いや、その時、解決策を見つけたのかどうかすら自信がありません。2つ目のスタートアップをしてみて初めて、私は答えを見つけたのです。

責務を分担する必要があります。会社のどの部分をあなたが担当し、どの部分をあなたの友人兼共同創業者が担当するのか、事前に同意しておく必要があります。何よりも重要なことは、相手が担当している分野については、その人が最終的な決定権を持っていることを、あなたが慣れておかなければならないということです。さらに難しいことに、それらの決定をその人がどのように行うのか、ということについてもまた、あなた慣れておかなければなりません。

ひとりひとり自分が管理している分野があると感じるようになれば、フィードバックを受け入れやすくなり、より慎重にフィードバックを与えることができるようになります。またあなたが担当している会社の部門が成功するように、あなたは一層努力できるようになるでしょう。責任の所在がはっきりしているためです。

私の2つ目のスタートアップでは、このようにして責務を分担しました。

  • 創業者1:ウェブサイト、データベース、分析、Android
  • 創業者2:動画、技術的な人材発掘、iOS
  • 創業者3:製品、プレス、資金調達、事業開発

個人的なことについては、確かにあなたがすでに経験しているように、非常に難しくなる時があります。忘れてはいけないことは、関係が修復不可能にまでなってしまうような言動は絶対にしてはいけないということです。

- Michael Seibel

 

記事情報

この記事は原著者の許可を得て翻訳・公開するものです。
原文: Turning a Best Friend into a Co-Founder (2016)

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