多くのベンチャーキャピタルが、 「創業者フレンドリー 」ということについて語ります。それが実際にはどのように機能するか、創業者の皆さんはよく誤解されているようだと感じることがあります。「創業者に対してフレンドリー」とは、何を意味し、何を意味しないかを理解するのは大事なことです。
「創業者フレンドリー」とは、次のような意味ではありません。
- パーティー
- 贈答品
- すべての要求をのむ
- 創業者のためのビジネスを運営する
- 交渉においてすべての条件をのむ
- 創業者を高く評価する
- 創業者のミスを代わりに修復する
- 常に感じよく応対する
「創業者フレンドリー」とは、次のようなことを意味します。
- 誠実である
- 率直である
- 敏捷に反応する
- 以下の利益のために最善を尽くす
- 会社
- 株主
- 従業員
- 創業者
突き詰めれば、最高のベンチャーキャピタルでさえ「創業者に対してフレンドリー」であるには、ある限度があります。創業者が会社にとって害になることを始めるというような場合もあるからです。投資家は、そのような事態が生じるのをなんとしてでも止めなければなりません。時にはそれが、創業者の解雇を意味することもあります。辛い状況ではありますが、しかしそうせざるを得ないこともあり、それは悪いことではないのです。※1
ベンチャーキャピタルは契約上、常にLPにフレンドリーであることを第一に考える必要があります。つまり、会社が利益を生みださなければならないということです。それはしばしば、さまざまな評価、さまざまな管理の仕方、そして多くの他の行為を強いてくるものでもあります。これらの状況では、「フレンドリーであること」を推し進める結末とはならず、その投資家がいかに誠実に、矛盾なく、倫理的に行動するかということになります。
注記
1.しかしこれを進めるやり方にも良し悪しはあります。取締役会によるクーデターで創業者を驚かすのは、一般的に良いやり方ではありません。創業者に事前の警告を与え、明確な理由を提示してわかりやすい行動をとるのが好ましいといえます。
著者紹介
Aaron は YC のパートナーです。彼は Y Combinator から投資を受けた Tutorspree の共同創業者でもあります。Tutorscpree より前に、彼は Bridgewater Associates で働いており、分析グループのプロダクトとオペレーションを管理していました。また Harvard で歴史と文学に関する AB を取得しています。
記事情報
この記事は原著者の許可を得て翻訳・公開するものです。
原文: What Founder Friendly Actually Means (2017)