Square での新入社員のオンボーディング (Sequoia Capital)

 

Brielle Rajkovich によるケーススタディー

2016年8月23日

私が入社した時のSquareは、まだ社員100人未満の会社でした。入社初日、私はコンピューターとデスクを与えられ、仕事を始めるように言われました。私が受けたオンボーディングプロセスに一番近いことと言えば、情報セキュリティー部門のトップと話したことぐらいでした。彼はセキュリティー上の手続きをいくつか伝え、それらのうちどれかに違反しそうかどうか私にたずねました。私は彼の話を100%理解できていませんでしたが、「もちろん違反しません」と答えました。

そこで私がはっきりと分かったのは、新入社員に十分な情報を与えるための効果的なプロセスが必要だということでした。また、もっと総体的でやる気を出させる体験を作り出す必要もありました。幸いなことにSquareは、オンボーディングを担当するリーダーの価値を認めていました。特に、社員数が急速に増えていたからです。以下は、私たちが構築を手伝ったオンボーディングプロセスを、段階を追って説明したものです。

概要

私たちはオンボーディングを3つのレベルで考えます。会社、チーム、個人の3つです。Squareで私たちは、第1週目のオンボーディングの重点を会社レベルに置きました。それを始めるにあたって、従業員が会社のビジョンを理解し、自社の製品について学び、全社的な会議に出席し、仕事がどのように完成するのか理解する手助けをしたいと考えました。チームレベルのオンボーディングも第1週中に導入されましたが、新入社員が本格的に取り組むのは2週目に入ってからでした。チームレベルのオンボーディングには、グループ内で果たすべき個人的責任や、チームの目標、および会議スケジュールなどが含まれていました。

Squareで2週目に始まるオンボーディングは、新入社員がそれぞれの役割になじむのに合わせて本格化して行きました。

入社前

入社日の2週間前に、新入社員は入社後1週間に関する情報が記載されたメールを受け取ります。スケジュールや計画されている活動などです。また、記入して持参する必要のあるあらゆる書類も送られます。このメールの主な目的は、期待感を生み出すと共に、初日に大量の書類を記入する負担を軽減することでした。しばらくしてから、私たちはHRISを通してこのメールを自動化しましたが、最初はITチームがこのプロセスを処理するための社内ツールを構築しました。

入社初日

初日に行ったのは、新入社員を成功に向けて準備させることが全てでした。同僚に紹介し、事務所を見学して回り、職場環境に慣れる手助けをしました。その後、教室でグループセッションを開き、人事や法務など各チームのリーダーがそれぞれの部署について話をしました。

また、私たちはそれぞれの新入社員に対し、配属されるチームから基本的な接点となる1人の「バディ」を設定しました。このバディはランチ仲間にもなり、新入社員が「学食の新入生」状態になってしまうのを避けました。1週目の終わりには、バディたちが全社会議「Town Square」に新入社員を連れて行きました。

1週目全体を通して、全員のコンピューターを設定したり、メールの効果的な使い方を教える講義を開いたりもしました。講義では、受信ボックスのフィルター設定のコツや、社内ツールの一通りの説明などを行いました。私たちは多くの新入社員が、会議の予定の組み方など簡単なことを心配して困惑しているにも関わらず、助けを求めるのを恥ずかしがっていることに気付きました。そのような心配事に正面から取り組むことで、私たちは全員を今後の多くの頭痛の種から救いました。

第1週:火曜~金曜

火曜と水曜は講義を半日だけ行い、新入社員にあらゆる新しい情報を消化する時間を与えます。私たちと一緒にいる時間には、引き続きチームリーダーたちからの話を聞きました。チームリーダーはチームのビジョンや価値に関する30~45分のプレゼンテーションを行いました。私たちはセッションをできる限り双方向的なものにするようにしました。例えば、デザインチームのリーダーは対話形式のデザイン思考セッションを行い、CFOは全社的な評価基準について、何が順調で何が改善の余地があるかなどの説明を行いました。

木曜は予定を組まず、新入社員が自分たちのチームについて知ることに集中できるようにしました。また、新入社員を促して、会社中の人々と会うことで一日を過ごしてもらいました。そのようなつながりを早い段階で築くことが重要です。なぜなら、時間が経って日常のルーチン作業が確立されるにつれ、知らない人と接触する機会が減ってしまうからです。

最後の金曜の夕方は、全員参加の会議で新入社員を全社員に紹介しました。

第1週目全体を通して、私たちは従業員本人と彼らが会社に貢献してくれることに対し、価値を認めているというメッセージを伝えたいと考えました。このメッセージを新入社員と共有することは、会社の成功だけではなく、従業員の満足度にとっても重要です。

私が初日に新入社員に対して行った歓迎スピーチと同じ内容を、人々がオフィスに連れてきたお客様に対し話しているのを聞いたことがあります。彼らはお客様にオフィス内を案内し、Squareが設立されたことの重要性を説明して、創業に関するストーリーを話します。それらは全て、彼らがオンボーディングの1週目に学んだことです。そのような知識が彼らの中に根付いているのを見るのは、やりがいを感じられる瞬間です。

2週目以降

1週目終了後のオンボーディングは、新入社員を配属チーム内に位置づけることと、個人的な役割に重点が置かれました。私たちは各チームと協力し、それぞれに特化したオンボーディングプロセスを構築しました。これにより、新入社員を全社的なオンボーディングからチームを重視したオンボーディングへと移行させるのがスムーズになりました。マネージャーはしばしばチームの誰かを指名して、このプロセスが最新を維持するようにさせていました。それには、チームミーティングを開催する頻度や、チームの構成、個人の責任、コミュニケーションのスタイル、過去の仕事、チームのロードマップなど、詳細な情報が書かれた資料の更新も含まれます。

個人レベルでは、マネージャーが担当して新入社員に自分の役割を紹介しました。これには、日常的な責務や、自分の仕事がどのようにチームや会社の成功に貢献するかということが含まれます。また、入社から30日、60日、90日後にはチェックインも行いました。30日後の調査は対面で、60日と90日後の調査はアンケートを通して実施しました。

幹部社員のオンボーディング

幹部社員のオンボーディングは、同様のプロセスに多少の内容を追加して実施しました。私たちはウェルカムパッケージを用意し、会社の目標、チーム、中核的な評価指標など、Squareに関する重要な情報を紹介しました。またこのパッケージには、創業ストーリーや、会社の歴史の重要な節目に関する情報も含まれていました。

幹部社員のオンボーディングについて私たちが学んだ最も重要なことの1つは、彼らがすぐにでも業務に飛び込んで、行動したいと考えていることでした。しかし、彼らは入社して間もない時期を、学んだり、話を聞いたり、観察したりして過ごした方が、長期的に見てより効果的であることが分かりました。私たちはそのような行動を支援する方法の1つとして、新しいリーダーとそのチームのためにラウンドテーブルを設定しました。通常はその後で、懇親の時間も設けました。また、ある幹部が持ってきた本『The First 90 Days』からも追加的なアイデアをもらいました。私たちは新しい幹部社員全員に対して、この本を入社初日に渡しています。

 

 

著者紹介 

Sequoia Capital (Medium)

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記事情報

この記事は原著者の許可を得て翻訳・公開するものです。
原文: The Strategic Value of Onboarding

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