0/ 従来のエンタープライズGTMストラテジーは、下からはボトムアップ採用(Saas、オープンソース、開発ツール)に侵食を受け、また上からはサービスによって脅かされています。
0/ Traditional enterprise GTM strategies are being eaten from the bottom by bottoms up adoption (SaaS, open source, dev tooling) and from the top by services.
— martin_casado (@martin_casado) September 30, 2018
1/ これは大きな変化であり、ビジネス戦略からビジネス組織、そして資金調達まで広い示唆を与えます。本スレッドは、より顕著な例について取り上げます。
2/ ボトムアップ:顧客と製品との間に何らかの既存の関係がなければ、製品を直接販売することはますます困難になっています。
3/ シリコンバレーで最も急速に成長している企業の多くは、市場からのボトムアップ・プル(Slack、Netlify、Airtable、GitHub、ClearBitなど)を要求しているのです。
4/ これらの企業の第1段階は、有機的な企業成長エンジンの構築です。第2段階は、成長をファネルマーケティングの頂点として捉え、売上を重ねることです。
5/ 成長段階においては、これらの企業は他の消費財企業とは異なる(より遅いことが多い)成長の軌道を辿っています。
6/ しかしユーザーを増やすために必要な資金がどのようなものであれ、それはセールスモーションによって回収されねばならず、またユニットエコノミクスを計算する際にはそれを考慮に入れなければなりません。低成長に加えて、より多くのCAC=より高いACV。
7/ ボトムアップを使用するなら、製品は単純なものでなくてはなりません。また真に成功を収めている企業は、エンゲージメントと顧客の成長を促進するために製品をどのように使うかについて、信じられないほど精通しているものです。
8/ 成長段階における主要なGTMメカニズムには、SEO、製品の成長とエンゲージメント機能、フリーミアムの提供、コンテンツマーケティングが含まれます。
9/ 第二段階は、セールスのレイヤー化です。私たちは、ACVと購入者にもよりますが、直接販売だけでなく、内部販売を使っても同じように成功している企業を見てきました。しかし、低ACV+直販はほとんど効果がなく、高ACV+内部もほとんど機能しません。
10/ しかし、ボトムアップモーションにセールスをレイヤー化することなく、エキサイティングな収益成長(使用量を収益に変換)と利益増加を達成できた企業も「少しばかり」あります。
10/ However, We've seen *very few* companies who were able to get exciting revenue growth (convert usage to revenue) and increase margins without layering sales on top of the bottoms up motion.
— martin_casado (@martin_casado) September 30, 2018
11/ ボトムアップアプローチをとる若い企業に対しては、その成長エンジンがどのように機能しているかをある程度把握していない限り、私たちは投資をすることはほとんどありません。またレイターステージにある企業に対しては、従来の顧客メトリクスではなくセールスエコノミクスに、私たちは重点を置いています。
12/ エンタープライズGTMに影響を与えるもう一つの要因は、サービスです。誰かを雇ったり、チームを訓練しないと使いこなせないような複雑な製品を買うことに疲れを覚えている顧客は多くなっています。
13/ 多くのバーティカルでは、顧客が製品に1ドルを費やすたびに、彼らはサービスに2ドル、またはそれ以上を費やしているのです。これは通常、大規模ベンダー(IBM、シスコ、...)またはインテグレータ(Infosys、キャップ ジェミニなど)のサービス部門からになります。
14/ 多くのスタートアップは、創業者、SE、SA、エンジニアリングの時間に大量の「サービス」を無料で提供しているにもかかわらず、プロダクト・カンパニーを保持していると思い込んでしまいます。
14/ Many startups trick themselves into believing they have a product company, when they're really giving away tons of services in founder, SE, SA, and engineering time.
— martin_casado (@martin_casado) September 30, 2018
15/ その結果、セールスや導入プロセスに多大な労力が必要となるため、売上総利益率を信頼したり、決定したりすることさえ困難になってしまうのです。
16/ 大量の計算処理と大量のデータ(特にAI)を処理するワークロードのために、AWS にもっと利用料を支払う必要が出てきて、利益率がさらに低下します。
17/ しかし、多くの企業が、サービスに注力し、料金を請求し、より高いACV(通常30万ドル以上)を要求することで、両方の問題を解決してしまうのです。
18/ 従来にVCの考え方に反して、私たちはこれこそエンタープライズカンパニーを構築していくことに完璧に適したアプローチであり、また顧客のニーズにも合った方法だと発見しました。
19/ まとめ:これまで以上に、シンプルな製品とボトムアップの成長、もしくは洗練された製品とサービスが、エンタープライズを支配しつつあります。いずれの場合も、ダイレクトセールスが重要です。しかしどちらも十分ではありません。それぞれに適した計画を立てましょう🙂
19/ Summary: More and more, simple products and bottoms up growth, or
— martin_casado (@martin_casado) September 30, 2018
sophisticated products and services are dominating the enterprise. In
both case, direct product sales are important. But in neither case are
they sufficient. Plan accordingly :)
20/ 読んでくれてありがとうございます🙂
著者紹介 (本記事投稿時の情報)
Martin Casado は Andreessen Horowitz のジェネラルパートナーです。彼は以前、2012年に VMWare に買収された Nicira の共同創業者で CTO でした。VMWare で、Martin はNetworking and Secruity Business のVPならびにGMでした。
記事情報
この記事は原著者の許可を得て翻訳・公開するものです。
原文: Why Direct Sales Always Matters in the Enterprise (2018)