学校卒業後すぐに CEO になる場合 - 3人のシードステージ起業家からのアドバイス (Sequoia Capital)

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大学は様々なビジネスのインキュベーターとなりうる場所です。起業家の卵たちが新しいスキルを学び、同様の志を持つ人たちと出会い、従来型のキャリアパスにとらわれない機会に気づいていく中で、多くの人が在学中や卒業後すぐに自分の会社を興すことを決めます。

スタートアップの最もアーリーステージの日々について語るにあたり、私たちは起業家を志す大学生たちに声を掛け、Sequoiaのポートフォリオ企業のシード創業者3名とのカジュアルなビデオQ&Aに招きました:

  • Paul Fletcher-Hill、1月に立ち上げられたVeilのCEO。彼は共同創業者2名と共に仮想通貨・ブロックチェーン領域のプロダクトを開発中です。
  • Ben Taft、Miraの共同創業者。Miraは15人で運営される会社で、現在コスト効率の良いスマートグラスやハンズフリーソフトウェアソリューションを開発中です。
  • まだ「ステルス」モードで、水面下で運営しているスタートアップの某創業者。立ち上げ前のこの会社は4名で運営され、企業のデータセキュリティとプライバシーの問題解決を助けることに注力しています。

以下がいくつかの主な結論です:

チーム構築について

ステルスシード創業者:当社には今4名います。2番目・3番目の従業員を採用するまでに70人と面接しました。私の友人は1人目の従業員を雇う前に200人と話しています。

Ben:私たちのチームは15人です。ちょうどARやVRの領域で時間を多く費やしたところだったので、ほとんどは個人的なつながりによるものでした。今では人材会社と一緒に取り組むようになりました。プロセスとしてはずっと長くなります。お金もかかります。

人材を維持するカギ:コミュニケーションをとり、フィードバックを得なくてはいけません。本質的に重要な、建設的なフィードバックを、常に得続ける必要があります。何かがうまくいっていないときに従業員が声を上げやすくしておくべきです。

また皆がそれぞれに、個人的成長とキャリアの面の両面において、人として成長したいと望んでいることをちゃんと理解すべきです。

適正なパートナー探しについて

Paul:私たちはとても、とても早い段階で資金調達しました。まだプロダクトもない段階で、です。私たちは2人の投資家しか探していませんでした。

以前の会社では、私は多くの投資家から資金を調達しました。多ければ多いほど良いと思っていたのです。しかし、関与する人が多ければ多いほど、一人一人から完全なコミットを得ることが難しくなることに気づきました。

私たちが他でもない Sequoia と一緒にやることを決めたのは、Alfred Linと共に取り組むことできるからです。彼が持ち込んでくれる経験値と視点は、私たちにとって非常に理にかなっていたのです。私たちの仮想通貨の投資家は仮想通貨やこの領域の精神に非常に傾倒していますが、一方でAlfredはより実利的でビジネスの成長を重視しています。この異なる視点のミックスがとても役立っています。

ステルスシード創業者:私もかなり早い段階で資金調達しました。これは私にとって初めての会社で、自分が何を求めているかよくわかっていませんでした。顧客開発の面でも採用の面でも地元では限界を迎えていたので、資金調達すべきだと思うに至りました。

見込み顧客が知りたいのは、要するに「あなたが逃げずにずっといる人だとなぜわかるのか?あなたがちゃんとした人だという保証はあるのか?」ということでした。私は毎回自分を証明しなくてはいけませんでした。

そして採用については――雇おうとした人がいたのですが、私は資金調達をまったくしていませんでした。私は彼のバックグラウンドチェックを4カ所にお願いしていたのですが、どうやら彼は私に対して逆リファレンスチェックをやりたがっていたようです。そのとき、私は最も評判の高い投資家を選ぶべきだと気付きました。

Sequoiaでの私の投資家はビジネス構築の実利面に注目する人で、これは素晴らしいことだと思っています。彼は市場に対して私たちの関係をどう定義するかというようなことに注目します。

初期の障壁の乗り越え方について

Paul:Veilは非常に規制の厳しい領域で運営しています。私たちの初期のチャレンジの一つは、「どうやってこれを合法的にローンチすればいいのか?」でした。私はどこで運営が可能かを探るため、世界中の弁護士に1カ月間、ソリューションが見つかるまで電話をかけ続けました。

ステルスシード創業者:私の初期チームの構築は予想より困難でした。理由の一部としては私がベイエリアに住んでいなかったこと、また一緒に働いていた人たちも同様だったことです。私が資金調達した後、皆にベイエリアに移住するよう促しましたが、うまくいきませんでした。

それでも私は引っ越しました。この場所でなければいけないと確信したからです。ただ私と一緒にビジネスを構築できるとわかっていた人たちがここにいなかったため、新しい人と会うことに2カ月費やしました。

スタートアップに参加する、または設立する理由

ステルスシード創業者:スタートアップに参加する主な理由は学習できるスピードだと思います。大きな会社であれば10のことをやるのに何カ月もかかるところ、2週間あればできます。

Paul:私もそれに同意します。許可を求めるのではなく、望むことをただ実行すればよい環境にいられるのは稀なことです。何かをゼロから生み出すことができるのです。そして成功したときは本当に気持ちがいいです。

Ben:若いときは、できる限りのリスクを取るべきです。たくさん努力すれば、うまくいきます――でも何もうまくいかなかったとしても、安全な道を選ぶよりずっと大きな学びが得られます。

もしあなたが会社を立ち上げてシードステージパートナーを検討中なら、私たちが求めるもの日本語訳)およびビジネスプランを書く日本語訳ためのヒントをこちらから確認できます。また私たちのサイトには会社づくりのための充実した一連のツールもあり、私たちのチームのページではどのパートナーがあなたに合っているか見てみることができます。

 

記事情報

この記事は原著者の許可を得て翻訳・公開するものです。
原文: From College Grad to CEO: Three Seed-Stage Founders Share What It Takes to Start a Company (2019)

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